文/中国の大法弟子
【明慧日本2022年9月13日】三国時代、楊修(ようしゅう、後漢末期の政治家)と甥の楊宕(ようとう)は共に曹操(そうそう、三国時代の魏政権の創設者)に仕えた。楊修が曹操に処刑された後、楊宕は非常に不安になっていた。なぜなら、彼はしばしば兵隊の予算からピンはねして私腹を肥やしていたので、捜査されるのを恐れて、最近の糧秣を運送する際に一儲けして、故郷に隠居するつもりだった。しかし思いがけず、楊宕は突然胸が詰まり、大きな石が重くのしかかるように辛くなり、一日中いらいらして落ち着くことができなくなった。
名医・華陀(かだ)は、楊宕に二つの処方箋を渡した。
最初の処方箋には、「二烏、過路黄、香附子、連翹、王不留行、法夏、必抜、朱砂」と書かれている。古文書に詳しい楊宕は、この八種の薬草の最初の一文字を繋げて、明らかに「二過香連、王法必朱(罪を重ねれば、必ず懲罰を受ける)」という意味であることが分かった。「二過」とは、過ちが重なったという意味である。
楊宕の虫のいい計算は華陀に打ち砕かれ、恐怖と冷や汗を禁じえなかった。しかし、胸の詰まりが少し治ったような気がして、糧秣の運送で大儲けしようという邪念は打ち消された。
2枚目の処方箋を開くと、楊宕は大きな叫び声を上げ、吐血して気絶してしまった。処方箋に書かれていた6種類の薬名の最初の文字は「賞汝棺木一副(貴方の棺桶をご用意する)」であった。
しばらくして楊宕は目を開けると、体が軽くなり、胸の息苦しさがなくなり、病気が治ったと分かった。
その時、華陀がやってきて、楊宕に「貪欲の気が集中したことが原因で病気になった。今は汗で気を出し、血を吐いたので、滞りがなくなり、病気はすでに取り除かれた」と告げた。それ以来、楊宕は二度と利益を横取りするようなことはしなくなった。
名医・華陀は「外科の始祖」と呼ばれているが、本当の名医は心を治療する医師である。楊宕は欲張りで調査を恐れていたため、心が乱れてしまい、これが病気の根源であった。華陀が処方箋で諭したことで、楊宕は金銭欲で命が失われる危険性を知り、恐ろしくなって邪念を捨て、病気が回復した。それゆえに、古人は「健康を養うことは徳を養うことであり、徳を養うことは心を養うことである」と言ったのだ。
天と人が一体となっていた古代では、疫病は人の心が堕落したことが原因で、天からの罰であると広く信じられていた。ならば、ウイルスが侵入しない根本対策は、人の心が善に向かうことである。つまり『黄帝内経』にあるように「正気が体内に充満していれば、邪気が侵入することはできない」である。
2021年の初夏、オハイオ州のある大学に通う中国人留学生のナンシーさんは、新型コロナウイルス(COVID-19)に感染してしまった。高熱、呼吸困難、昏睡状態、痙攣を経験したナンシーさんは、最後に心からの九文字「法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい」を心込めて唱えた後、速やかに奇跡的回復したことが、この点を証明したのだ。
ナンシーさんは小さい頃から両親と一緒に法輪功を学び、2018年にアメリカに留学した。2020年8月28日、ナンシーさんは同寝室の友人と誤解があって、友人に寮から追い出された。ナンシーさんと友人のトラブルは法廷で解決しなければならない事態に至り、その半年間、彼女は一度法輪功の修煉から離れた。
2021年2月から再び法輪功の著作を読み始めたが、断続的に怠けている状態であった。この状態で、彼女は新型コロナウイルスに感染してしまった。
2021年4月から5月の間、引っ越したばかりのナンシーさんは友人に誘われて、グレートスモーキー山脈国立公園へ旅行に行った。その2日前に、ナンシーさんは熱が出たが、軽い風邪だと思い、何とも思わなかった。当時、ちょうど新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延がひどい時期であった。
当日、5人がSUV車で出発し、体調不良のナンシーさんは後ろの座席でずっと眠ったままグレートスモーキー山脈に向かったという。
初日、友人たちが遊びに行っている間、ナンシーさんは一人、山小屋で横になって寝ていた。
2日目には、ナンシーさんの病状はかなり深刻になっていた。
「熱が非常に高くて、熱くなったり寒くなったりを繰り返していました。3日間、まったく食べられませんでした」と、ナンシーさんは語った。しかし、当時ナンシーさん本人も友人たちも、彼女がCOVID-19に罹ったことに気づいていなかった。
友人たちに説得され、ナンシーさんは我慢しながら起きて出かけようとした。ところが、車に乗って5分後、ナンシーさんはすぐに吐き気をもよおした。 運転手があわてて車を止め、ドアを開けたところ、ナンシーさんは車から地面に倒れた。
「地面に倒れた後、もうだめだという気持ちでした。私の手は鶏の爪のように握りしめていました。足と手は冷たく、痙攣を起こし、全身がしびれるような感覚になり、呼吸困難でした」とナンシーさんは振り返った。
「その時、芝生に寝そべっていると、もう限界だと人生の終わりを感じて、諦めたくなりました」
「でも、『まだ諦めてはいけない、死んではいけない』と思いました。その時、私は心からの九文字を思い出し、『(法輪功の)師父、私を助けて下さい』とお願いしました。そして、友人たちは私を山小屋に連れ戻しました」
「山小屋に戻った後、私はベッドに横になり、『法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい』と、眠りにつくまでずっと唱え続けていました」
その夜、ナンシーさんは生き返ったと感じたという。
「翌日には体から汗が出て、熱も下がり、無事になりました。起き上がって食事もできるようになりましたが、味覚はありません。2、3日後、味覚も回復しました」
ナンシーさんはこの命に関わる体験を振り返った時、「まさか一晩で治るとは思わなかったのです。熱も下がったし、めまいもしなくなりました。私を救って下さったのは法輪大法の師父であることが分かりました。師父への尊敬と感謝の気持ちは、本当に言葉では言い表せないほどです」と語った。
ナンシーさんが回復して2カ月が過ぎた頃、友人は「検査を受けてみたら? もし、その時COVID-19に罹ったとすれば、君の血液にはその抗体があるはずだ」とナンシーさんに勧めた。
ナンシーさんは検査を受けた結果、血液にはCOVID-19の抗体があることがわかった。つまり、ナンシーさんは確かに2カ月前にCOVID-19に感染していたのだ。
ナンシーさんの体験について、欧州在住の中国系ウイルス学専門家の董宇紅氏は8月9日、「ワクチン接種がなく、体内で抗体が作られるのであれば、新型コロナウイルスに感染していたはずです。なぜなら、抗体ができるためには、体内に入るウイルスの成分が必要だからです。多くの人は、体内に抗体があることから、診断されました」と述べた。
董氏は、ナンシーがCOVID-19ウイルスに感染した原因を説明した。「法輪功学習者がいったん真・善・忍から離れ、トラブルに直面しても内に向けて探さず、一般人のように訴訟のことをばかり考える場合、学習者があるべき穏やかさ、寛容、喜びの高エネルギー状態から外れて、負のエネルギーの状態になると、ウイルスは侵入することができます」
董氏はまた、「ナンシーさんの病状が一晩で奇跡的に改善したことも正常だと思います。『法輪大法は素晴らしい』をよく唱える人は、ウイルスを取り除く効果があります。人は再び法輪功の修煉状態に入り、改めて真・善・忍の特性と繋がれば、体内の状態とエネルギーは瞬時に変化するので、一晩で良くなることは珍しいことではないと思います」と述べた。
董氏は、2020年1月1日から5月31日までに報告された武漢肺炎患者の改善事例36件を集め、法輪功の「心からの九文字」の暗唱に関する臨床科学的実証の研究をまとめた。
研究によると、36人の患者の症状改善率は100%であったことが分かった。うち、26人(72%)が元気に回復し、10人(28%)の症状が改善された。また、重症患者11人のうち10人が回復し、1人が改善した。重症でICU室に入院した3人のうち、2例が完治し、1例が改善した。
研究報告書は、「世界6カ国の6民族の、武漢肺炎感染患者36例の報告を系統的に分析した結果、武漢肺炎ウイルス感染者において、心からの九文字を心込めて唱えることで有意かつ迅速に臨床改善をもたらすことが明らかになった 」と結論付けている。
真・善・忍は宇宙の特性であり、「法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい」という心からの九文字を唱えると、全宇宙のポジティブなエネルギーと繋ぐことができ、強大でミクロなエネルギーが唱える者の細胞に浸透し、ウイルスは強力なポジティブエネルギーに逆らうことができず、瞬時に殺されることになる。唱える者は心を込めて唱えれば唱えるほど、宇宙のポジティブなエネルギーを調達することができ、大法に守られ、不運を幸運に変え、末劫の大難を乗り越えることができるだろう。