文/湖北省の大法弟子 晩秋
【明慧日本2012年4月12日】
二、正念を持って家庭の関を乗り越える
ある日、私は学法から帰宅して夕食の準備を始めようとしました。娘と一緒にソファーに座っていた夫は、帰って来た私を見て追い払うかのように強く手を振りながら「ご飯は要らない。明日はすぐに離婚届けを出しに行く」とかんかんに怒っていました。私は内心で先日、夫の友人に「三退」を勧めたことで夫に反感を持たれたのかと思いながら、「どうしたの?」と慎重に聞いてみました。夫は暗い顔で容赦なく「あなたのせいで私の面子は丸潰れだよ。わざわざ友達の家まで離党を勧めに行くなんて、彼が離党するかどうか、あなたに何の関係があるの? 自転車を買ってまで気がふれたかのように伝え回って、もうこのまま一緒には暮らしていけない」と言い残して階下へ降りて行きました。娘は夫を止めることができず、ショックでソファーに座って泣き出しました。
私は台所に戻りました。師父の法を暗唱しながら、夕食を作り始めました。娘が実家に電話して、先ほど起きた全てを話しているのが聞こえてきました。翌日の早朝、私の両親をはじめ、叔父、叔母、伯母が自宅に慌しく駆けつけて来ました。母と伯母達は私を部屋に呼び、口を揃えて修煉をやめるようにと繰り返し説得し続けました。母は「もし離婚されたら、これから先どうするの?」と言いました。私は迷うことなく、「何があっても信念を貫きます。真・善・忍に基づいて、良い人を目指すのは間違っていません。修煉する前、私が風邪を引いた時、いつもお母さんに面倒を見てもらっていましたね。皆がスカートをはいている真夏でも、私だけが分厚い毛糸のズボンをはかなければなりませんでした。それに夜は、厚い綿の靴下を履いたまま寝ていたのを実家の皆は知っているでしょう。私はもうこれ以上皆に心配をかけたくなくて言わなかったのですが、毎月風邪の治療費だけで数百元も使っていました。婦人科の受診料はもっと多かったわ。このままいったら、私には心地よい日が1日もありません。もし難病にでもなったら、夫は私の命を助けられるほどのお金を持っているの? 私は離婚したくないです。煉功のせいで離婚してはならないと師父の教えもあります。しかし、夫がどうしてもそうしたければ私は躊躇しません。私には師父がいて大法があり、護ってくださっています。また私は働くことができるので、一人で両親を扶養することもできます。大法を修煉して以来、薬と無縁になり点滴も一度もしていないし、病気がなくなって体が軽くてとても快調です。一度修煉を放棄しましたが、私はもう二度と間違いをしませんから」と堅い決意を話しました。
私の話を聞いて、皆が泣きました。
父親とおじは午後、帰るまで何も言いませんでした。夫は家を出て数日後、また戻って来ました。もう離婚の話を口にしなくなりました。後になって叔母から聞いた話ですが、おじが修煉のせいで離婚するのを冷静に考えるようにと夫に電話で話してくれたそうです。私にはその話がとてもおじの口から出たとは思えませんでした。明らかに師父がおじの口を借りて、私を加護してくださったのだと思いました。
またある日、私が買い物のため省へ出かける前、夫から「大法の本とお金が入った手提げバッグは安全でないので持って行かないように」と言われました。本は家に置くのが最も安全だと、これが師父からの啓示かもしれないとその時は悟れず、結局バッグを持って出かけました。安全性を考えてバッグを車のトランクにしまいました。帰宅後、荷物運びに気を取られ、バッグはトランクに入れたままでした。夕食後、夫は用事があり、息子を乗せて一緒にまた車で出かけました。2人が出かけた後で、私は本をトランクに入れたままだと思い出しました。慌てて夫に電話して、バッグを車のトランクに忘れたことを伝えました。もし車のトランクに荷物を入れて運ぶことがあれば、気をつけるようにとお願いしました。
9時過ぎに夫と息子が戻って来ました。息子にバッグを渡され、慌てて開けて見ると、お金はありましたが本がなくなっていました。私は慌てて「本は?」と尋ねました。息子は片手を挙げ、誓いのポーズをして「触っていないよ」と答えました。また慌てて夫に「私の本は?」と聞きました。「知らない」との冷たい答えでした。「そんなはずはないよ。バッグがある、お金がある、何で本だけが消えているの?」と聞くと、私が焦っている様子を見て、夫は外へ出て行こうとしていました。私は後ろに付いて行きました。エレベータの中でまた本を返してくれるようと頼みましたが、「知らない」と相変わらずの答でした。私は車を一通り念入りに確認しましたが、やはりありませんでした。私は最後に「本を探し出せなかったら、今日はあなたをどこへも行かせませんよ」と言いました。それから夫は嘘をつき始め、「本は人にあげた」とか、「本を破った」とか言いました。また夫は、「揚子江に飛び込んで探してみたら? それとも警察にでも相談したら?」と意地悪を言いながら、車を交番の前に停めました。ちょうど門の前に警官が1人立っていました。その時、私は師父にご加持を必死にお願いしました。正念が夫の悪い行動を阻止するかのように、警官が突然私達の方にやって来て、直ちにここから立ち退くようにと警告しました。
夫はそれから、私を揚子江の岸まで連れて行き、「揚子江の中で探したら」と言い、悪意が露骨に見えました。「自殺させる気? 自殺も殺生なのでそういうことは絶対にしませんよ」と私は反発しました。結局一回りして深夜の12時近くに帰宅しました。私が本を諦めない様子を見て、夫は「明日は離婚だ」と急に言い出しました。「また離婚で脅す気? 離婚、いいですよ。あなたの財産は一銭も要らないから、私は体一つで出て行きます。お互いに口論する必要はありません。あなたの要求を全てのみます。ただ一つだけ私の条件があり、それは大法の本を必ず私に返さなければなりません」と言いました。夫はその話を聞いて、もう返す言葉もなく、黙ってしまいました。
翌日の早朝、夫が起きて出て行こうと準備していたところへ、私が「今日、本を返してもらえなかったら行くところまで付いて行くよ」と言いました。夫が「後で息子からもらって」と言い残して出て行きました。私は夫の話が本当だと信じて、息子が起きるまで待つことにしました。ところが息子は起きてから「本のことは知らないよ」とごまかして、それを聞いた私は「2人は理由もなく悶着を起こし、共謀して私を騙しているね。今日、本を返してくれなければ私は実家に帰る」と本当に怒って、外へ出ました。息子が私の後を付いて来ました。必死に本を探している私を見て、息子が慌てて夫に電話しました。「お母さんは絶対に本を探し出すと言っている」と、息子が話しているのが聞こえてきました。向こうの夫が何を言っているのか分かりませんでしたが、息子は電話を切った後で、「お父さんは本当に本をなくしたかもしれないので、実家に帰ってもう一冊買いましょう」と息子が優しく言ってくれました。「大法の本はそんなに簡単に手に入らないよ。本当に愚かだね。知っている? これは天法を犯しているのよ」と私は悔しくてたまりませんでした。そのまま息子は私と一緒に実家に帰りました。私はすぐに同修と相談して、また地方の街に本を探しに出かけました。戻ってきたのは夜の9時過ぎでしたが、本はとうとう見つかりませんでした。
自宅に戻った後、私は悲しくてベッドに座りこんでいました。息子が部屋へ入ってきて「お母さんは何でそんなにこだわるの? 帰って来たばかりなのに、また武漢に出掛けるの?」と尋ねました。私は涙を流しながら「この家で私には少しの自由も尊厳もない。あなた達の世話をすると同時に、自分の空いている時間を利用して本を読み煉功をして、大法は私の道徳の基準を向上させ、また生きる意義を教えてくれて、健康な体を取り戻しました。私は以前、街をぶらついて麻雀やショッピング、ダンスなどに時間を費やしていました。今、私は真・善・忍に基づいて自分を律し、生活の目標を定められました。間違ったことをしている? あなた達は共産党の嘘を信じてはいけませんよ。自分の良識を騙してはいけませんよ」と話しました。その時、息子の善念が芽生えてきたようで「お母さん、これから僕はもう二度と邪魔しないから」と言いました。今回、本は見つからず、夫はまだですが、息子は大法に対する正しい認識を得ることができました。
(続く)
(明慧ネット第8回中国大陸大法弟子の修煉体験交流会)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2011/12/19/130221.html) 更新日:2012年4月13日