【明慧日本2015年7月11日】1963年にドイツ・フランクフルトで行われたアウシュビッツ裁判は、民間人による一通の告発状だった。ドイツ人はこの告訴案件に非常に熱心で、法廷の傍聴席はいつも超満員だった。彼らは積極的に証拠を提供したという。
1958年末、フランクフルト検察院は動かぬ証拠と、告発状を受け取った。アウシュビッツ強制収容所の前高官、ナチスの党員ウィリアム・ベルクを起訴した。
1959年、この事件を熱心に調査した人が、その結果の詳細を当時のフリッツバウアー検事長に報告した。その報告書は8ページに及び、そのほかアウシュビッツ強制収容所の司令部、ならびにナチス党の公文書の証拠が含まれたという。
1963年、アウシュビッツの刑事訴訟案がフランクフルトの法廷で裁判を開始した。ナチス党に追随し、アウシュビッツ強制収容所で犯した虐殺罪で清算が始まったのである。幸運にも生き残った者は、陳述の中で遭遇した悲惨な情景、強制収容所での恐怖に、裁判官も思わず涙を流したという。
検察官ゲルハルト・ヴィーゼ氏は、4千種類以上の資料を読み、19カ国359人の証人を立て、その中には大虐殺から逃れた211人が含まれ、700ページに上る起訴状を作成した。迫害に追随した16人は、虐殺罪で刑務所に拘禁される結末となった。
アウシュビッツ裁判後、ドイツではナチスに対する裁判が止むことはなかった。ナチスに関する手がかりを発見すると、検察は徹底的に調査した。そして犯罪者を次々と法の下で裁く時は、すべてオープンだった。それは犯罪者を裁くだけではなく、未来のために警鐘を鳴らす意味もあったという。それから70年後の今、元ナチス党員で軍人だったオスカー・グレーニング(90)が、アウシュビッツ虐殺罪補助で告訴されたのである。
今年5月30日、省、直轄市、自治区から1万数千人の法輪功学習者が、中国最高検察院、最高裁判所に元国家主席・江沢民を告訴した。
江沢民集団による法輪功学習者に対する数えきれないほどの迫害は、すでに明慧ネットで暴露されている。迫害された法輪功学習者の全てが皆、告訴人であり証人でもある。江沢民らを法の下で裁く声が日増しに高まり、歴史の教訓のように、彼らの犯罪を天の果てまで追い続け、人類史上、江沢民が犯した罪悪が一枚一枚の訴状となり、最終的に清算される羽目になるのである。
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2015/6/29/151322.html)