【慶祝513】 会社を転売するにあたって
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 【明慧日本2017年5月20日】(慶祝513明慧特別記事)私は外資系の不動産業を営む会社の部長として10年ほど働いてきました。社長は私を信頼していて1年にわずか一度ほど出社しました。

 近年、中国経済の下落によって会社の経営状況も厳しくなり、一部の所有者は物件の店舗面積が足りないと言い出し、会社に補償を求めてきました。裁判所は10年前に開発した不動産物件だから、当時の基準に符合しているということで、彼らの訴訟を取り消す判決が下されました。すると、一部の所有者は陳情をはじめ、政府に解決してもらおうとしました。数年が経ち、社長は高齢の上これらの揉め事に耐えられなくなり、会社の残りの不動産を転売することになりました。

 前期交渉

 複数の企業や個人から購買の意向をいただき、私は前期の仕事を終え、社長に値段や支払い方法などを決めてもらうことになりました。交渉するとほとんどの会社は先に2割の手付金を支払い、契約を結んで不動産の名義変更をしてから、その不動産の所有証明書をもってローンを申請し、会社がすべての資産を渡し、ローンが下りたら残金を分割払いにするという方法でした。

 多額の金銭を1回払いすることは確かに容易いことではありませんが、社長はすでに会社で発生した様々なことを経験してきたため、このようにするリスクを考え、名義変更の後に残金をもらえないことを非常に心配していました。

 ある日、同僚の副部長がある会社の責任者を連れてやって来ました。数万人民元を私に渡す代わりに、社長に不動産の価格を下げてもらいたいというのです。私はすぐにこう答えました。「私は社長のために働く者で、社長に真実の価格情報を提供するのが私の職務と責任です。最終的にいくらになるかは、私が決めることではありません。私が法輪功を修めていることは周知されていると思いますが、真・善・忍の原則で仕事を行い、もらうべきでないお金は一切受け取れません」。

 もう1人は個人名義で購買しようとしました。全体の総額を全く気にせず、ただ手付金だけを気にしていました。そして、何度も手付金を渡す日にちを決めたにもかかわらず、お金を一銭も払わずただ契約を結ぼうとしました。また私のことを余計なお世話だと脅かし、何回も社長に苦情の電話をかけ、私の悪口を言いました。

 彼らには皆誠意がないことに社長は非常に落胆し、交渉をやめました。不必要なトラブルが発生するのを避けるため、社長は社員の私達と相談して、今後は1回払いに限ると決めました。

 義理の息子が会社を買収する件の解決方法

 転売のスケジュールが決まっていたため、社長は急いでいました。ある偶然の機会に社長は私の義理の息子に会いました。以前から彼が起業していることを知り、お金のある友達に会社を買ってもらうように紹介してくれるように頼み、「中国の事情はとても複雑で、私はもう年だし、君のお母さんもここで10年間働いたから、売ったらみんなが開放される」と言いました。そして、「君が買えばベストだ。みんな知り合いだし、悪い手口を使わないだろうし」と軽く言いました。

 しかしある日、義理の息子は私に、「話したいことがあります。友人の木さんと一緒にお母さんの働いている会社を買おうと思います。現在経営が厳しく、私達2人の会社とも工事費用が回収できなくて、一気にそんなに多額の金額は集められません。先に手付金として6割を支払い、不動産の名義変更後にローンを申請して、残りを一括して支払います。木さんのことをお母さんも知っているし信頼できる人だから、これでちょっと助けてください」と言いました。

 私はこう返事しました。「あなた達はこの前の人達となにが違うの?」と聞くと、義理の息子は「違います! 彼らは2割だけの手付金を支払い、残りの金額をまったく支払うつもりはありません。あなた達の力では残りの金額をもらうことは絶対ムリです! 私は半分以上の金額を支払い、1カ月後残りを支払います。誰も気づかないので、私を信じてください。私たちは家族だから、絶対お母さんに損になることをしません」と言いました。私は「会社を買収することは小さいことではありません。君らに買う能力があれば買えばいいし、ないのなら本業をやればいいじゃないの? 会社が決めたことは、私にはどうにもできません」と答えました。

 その後、彼ら若者たちが引き続き私の説得に来ました。私は簡単に拒否することで彼らを納得させられないと感じました。そして、彼らと徹底的に話し合いました。私は義理の息子に「あなたが私の娘と付き合っていた時は、ちょうど私が迫害されていた2年間で、私はあなたに会う機会がありませんでした。しかし、あなたもみたように、法輪功を修煉したことで迫害されて2回も、もう少しで命を奪われるところだったのに、まだなぜ自分の信仰を堅持するのでしょうか。それは、法輪功は私に人間としての道理を教えてくれたからで、仕事を失っても、命を失っても私は自分の信仰を堅持し、真・善・忍の基準に符合することはやり、符合しないことはやりません」と伝えました。

 義理の息子は「自分がうまく発展できたら、将来お父さんと母さんにも力になるのではないですか」と言いました。この言葉は私の内心に触れました。私は誠実に「外資系の不動産開発会社で10年以上も部長をやり、その間、私腹を肥やす機会はたくさんあり、それもすべて相手から送られてきたものでした。あなたが私を助けることを待つまでもありません。実を言うと、社長は1年に1度しか来社せず、1年に2回来ることもめったにありません。もし私がルール通りに仕事をしなければ、汚職や腐敗をすることはあまりにもやり易いことです。娘の留学費用を支払うために、私は数年間新鮮な野菜も買わず、毎年自分で塩づけした野菜だけでご飯を食べ、仕送りするため毎月給料日を待っていました。私が清貧な生活をしていることを会社の人はみな知っています。状況が分からない人は、この地位の人がなぜこのような生活を送っているか信じられません」と説明しました。

 彼らはキョトンとした表情をしていました。私はまた「あなた達は私がバカ者であり、不可思議だと思うかもしれませんが、非常に充実した生き方をしています。私は若い時病気だらけで、娘は夫が育てました。法輪功を修煉してから、20年間1粒の薬も飲まないほど健康な人になりました。以前は病気のため、1日中ぼんやりしていましたが、今は外資系の開発会社で管理職をしています。以前の私と面識のある人はみな信じられないと言います。これはすべて大法が私に授けてくださったもので、この世でいくらお金を積んでも買えないものです。本当のことです。法輪功を煉ると元気になるだけでなく、心を修めて善い人にもなれます。師父は私たちに失わないものは得られずの理を教えてくださいました。修煉するには修煉者の基準に従って自分に要求しなければなりません」と伝えました。

 続けて私は、「社長は私にこう伝えてくれたことがあります。ある人が彼に国際電話をかけ、私が法輪功を修煉していることは中国では違法だから、私を解雇するよう要求しました。社長は『あなたはどなたですか』と聞いたら、相手は急いで電話を切ったそうです。私が2年間不当に拘禁されてから帰ってきた時、社長は部長のポジションを私のために残していました。これは真・善・忍を原則に仕事をする私に対する社長の肯定です! 常人は料理を見てからご飯を食べ、寸法を測ってから服を作るといいますが、お金はいくらあれば足りますか? それほどたくさんの汚職幹部らは得るべきでないお金を得ましたが、その結果はどうですか? あなた達はまだ若いのだから、着実な道を歩く人間になるべきです! 購入したいのなら1回払いにしてください」と付け加えました。

 娘は夫(義理の息子)に、「どうでしたか? だめだと言ったでしょう」と言いました。義理の息子は私に説得され、「お母さんの言う通りにします」と言い、お金を集めて1回ですべての金額を支払いました。

 善の心で訴えに訪れた人に対応する

 数年来、先頭で訴えていた人が突然訴えに参加しなくなりました。彼女は陳情し続けている人が訪れると冷たくし、政府を最も苦しめた人が突然静かになりました。私達と出会うと親切に話し合い、人々は不可解に思いました。政府の関連部門はまた会社を訪れて、どうやって解決しましたかと尋ねました。他の訴え続けていた人たちも、会社が彼女だけに何かメリットを与えたのではないかと憶測しました。会社の人は政府が彼女の公職を務める親戚に圧力をかけたのではないかと憶測しました。実は他でもなく、法輪大法の真・善・忍の法理のおかげでした。

 師父は「煉功するには徳を重んじなければならず、良いことをし、善をなさなければなりません。いつでも、どんな所でも、そのように自己を律しなければいけません」[1]と説かれました。どんな場所でも、政府の開いた協調会議だろうが、裁判所が主宰する協調会議だろうが、会社内部の会議だろうが、また普段から私はいずれにもこう話しています。「彼らを恨んではいけません。民衆に疑問があって、関連部門を尋ねることは最も正常なことにすぎません。政府の幹部らが問題を解決せず、互いに他の部門に責任を押し付けていては、本当に民衆のために関連政策を解読して上げる人はいませんし、本当に問題を解決する者がいないのですから、トラブルは絶えずエスカレートし、最後に陳情はすでに重要なことではなく、重要なのは会社に陳情者をしっかりと管理するようにさせています。これらはすでに今の社会ではごく当たり前のことのようになってしまっています」。

 私たちは徳を重んじ、善の心で人に対処する原則をもって、人のために考える態度で彼らと多く話し合いました。すると彼らは考えを変えてくれました。法理をもってすれば、何事もすべてはそれほどスムーズに運ぶことができます!

 数年間の魔難と世俗での練磨を経験して、私はますます如何に行うべきかを知り、以前自分のために考えていた角度から、少しづつすべての問題を修煉者の角度から見るようになりました。また大法が要求されている無私無我で、人を先に自分を後にする原則にしたがって仕事を行い、絶えず自分を正してきました! これらのことから分かるように、師父は私にまったく新しい正しい生き方としく生きていく道を授けてくださいました!

 師父に感謝致します! 大法に感謝致します!

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『轉法輪

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2017/5/7/346782.html)
 
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