中国医療関係者の武漢肺炎の死傷者は甚大である
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 【明慧日本2020年3月30日】(中国=明慧記者)武漢肺炎は、中国の医療関係者にひどい被害をもたらし、そして彼らの家族まで及んだ。中国政府によると3月6日の時点で、湖北省では3000人以上の医療関係者に対し、武漢肺炎の感染が確認されたという。その中の40%は院内感染で、60%はコミュニティでの感染で、みな湖北省の医療関係者であるというが、すべての医療従事者が感染症科の医者ではないという。湖北省を支援しに来た4万人の医療関係者に関しては、現在のところ、まだ感染の報告が出されていない。中国共産党は情報操作をしている可能性があるため、真実な数字については、詳しい事情を知っている人が公開するのを待たなければならない。

 中国の今回の新型コロナウィルスの感染が、2019年末から中国国内で広がり、そして海外にまで蔓延したのは、その時点で中国政府が疫病の発生を隠蔽し、多くの人が今回のウィルスの恐ろしさを知らないからである。武漢第一線の現場の医者からウィーチャットに送信された内容によると、当時、武漢市の感染者は数十万人に達しており、病院内では毎日多くの死者が続出し、特に武漢が封鎖された後でも、住宅区からも多くの死者が続出した。家の扉は政府によって外からロックされたため、恐怖と食べ物の無さから、餓死者が多く出た。一部の病院は感染者であふれかえり、治療が手に負えなくなり、毎晩ひそかに、夜になると密封された車両で火葬場に運んでは火葬した。その時、誰もが極度の恐怖に陥り絶望し、いつ病魔が自分の身に襲いかかるかと恐れ、武漢市の全域はまるで人間地獄と化し、最後の末日が到来したようだったという。

 題名「新型コロナウィルスの感染処理の状況説明」という資料は、武漢中央病院から出された内部資料(以下は「感染処理状況説明」)である。数人の武漢中央病院の医者は『財新』の記者に、この内部料の内容はすべてが事実であると証言した。だが、武漢中央病院の宣伝科と公共衛生科は、この内部についてコメントを拒否した。

 「感染処理状況説明」によると、2019年12月29日の午後、武漢中央病院の後湖院区の救急診察科は、華南海鮮市場からの患者4人を診察し、CT、血液検査の結果からすべてがこのウイルスによる肺炎と分かった。1月8日~10日、武漢中央病院の公共衛生科は連続して、14枚の原因不明の肺炎の報告書(1月8日9例、1月9日4例、1月10日1例)を元にして報告した。1月9日の晩、区疾病予防管理センターは、当日の報告を受けた四つの病例に対し、サンプリング(標本抽出)した。

 12月16日、武漢中央病院の救急診察科は、1人の「原因不明の高熱」患者を受け付けし、22日に呼吸科に移した。同僚は救急部の主任・艾芬に「艾主任、その人はコロナウィルス患者であると報告しました」とこっそりと耳打ちした。12月27日に、病院はまた「今までに疾病歴がなく、しかし、肺臓がめちゃくちゃになっている」患者を受け付けた。12月30日の昼頃には、原因不明な肺炎のウィルス検査報告書が出た。艾芬は検査報告書の中の「SARS コロナウィルス」に丸を書き、写真を撮り、同級生のグループに送信した。間もなく、この報告書は武漢の医者の間で広まった。

 12月31日10時20分、病院は「自分の思うままに原因不明な肺炎の情報を外部に流出してはいけない。もし、情報漏洩が原因で恐慌をもたらした場合には、責任を追及する」と武漢衛健委員会はこれを伝達した。艾芬の病院はすぐにこの通知を出して、外部に関連する情報が漏れないようにと強調した。2020年1月1日、病院監察科の課長は「翌朝、談話に来なさい」と艾芬に告げた。「その後の談話で、かつてない、とても厳しい叱責を受けた」と艾芬は話した。 艾芬は専門の医者としてデマを飛ばしている、と言われたという。

 1月13日午前9時頃、江漢区疾病予防管理センターの伝防科の課長・王文勇は、武漢中央病院に、「当病院の1月10日に報告した原因不明な肺炎の患者を別の病名に訂正するように」と指示した。

 1月16日16時、つまり湖北省の「両会議」閉幕の前日、武漢市疾病予防管理センターは、2人の職員を武漢市中央病院に派遣し、サンプルを採取した。その時すでに、武漢市中央病院の「原因不明の肺炎」はすでに48例まで増加していた。

 気になるのは、1月12日~1月17日、武漢市衛健委員会の毎日の定例報告の中に、みな「当市の新たに確認された新型コロナウィルスの感染者はいない」と定例報告にあることだ。

 武漢市中央病院救急部の艾芬医師は、李文亮医師の8人のように公安局に呼ばれて訓戒されてはいないものの、しかし、彼女は「病院監察科の談話は、自分には『とても絶望的な感覚』をもたらし、自分の精神は丸ごと崩れたと感じました。それから、私の所に聞きに来た全ての人達に何一つ答えることが出来ませんでした」と言って、大きな打撃を受けたようだった。

 艾芬は人から人への感染が明らかであると知っていても、病院は真相を覆い隠すため、医師に防護服を外で着用することを禁止した。

 武漢は感染を覆い隠し、中国疾病予防管理センターの専門家が「防ぐことも抑制することもできる」と言ったが、1月11日、救急部の看護婦の胡紫薇が感染した。しかし、1月16日に、病院のある責任者は引き続き「人から人への感染はない、防ぐことも抑制することもできる」と言った。翌日の1月17日、江学慶は入院し、10日後に管を挿入してECMOを付けられた。(ECMOは人工心肺を指し、体外での生命維持装置とも呼ばれる)

 「医者たちは次から次へと倒れて、患者の状況はなおさらまずくなった。病棟は飽和状態で、基本的に1人の患者も受け入れなくなり、ICUも断固として受け入れず、一般患者がいるため、受け入れるとすぐに汚染してしまうからだという。患者は絶えず救急科に入って来ており、後ろの通路は通れないので、すべて救急科に流れ込むばかりです。患者は順番待ちで数時間がかかり、医療関係者も勤務を終えて帰るわけにはいきません。私達はみるみるうちに患者の数が増え、感染地区の半径をだんだんと広めていき、診療所のオーナーも診察に来て、やはり注射しに来た患者から感染されてみんな重症です。ある日、発熱外来の診察の受付は5時間待ちで、列に並んでいたある女性が倒れてしまいました。多くの人は自分の家族を病室に送った時が最後の面会となり、もう永遠に会うことが出来ません」と艾芬は実情を話した。

 艾芬の話によると、彼女の救急科だけで四十数人が感染したという。3人の女性医師は全家族が感染したという。2人の医師の舅、姑、夫が感染し、もう1人の女性医師の父親、母親、姉と姉の夫、本人を含めて5人が感染した。「随分早くこのウィルスを発見したのに、このような結果になって、こんなに大きい損失をもたらし、代価はあまりにも甚大で酷い」と皆、感じたという。

 上記の『人物』雑誌に掲載された文章はネットに流した後、絶えず削除される中で、絶えず拡散されていった。艾芬の勤務先の武漢市中央病院では4000人の医療関係者がおり、すでに4人の医師が武漢肺炎で死亡し、200人以上の医療関係者が感染した。

 その中に、3月9日午前、武漢市中央病院眼科に定年後に再雇用された副主任医師・朱和平は、武漢肺炎に感染し亡くなった。以前、2月7日、当病院の眼科医師・李文亮は亡くなった。3月1日、甲状腺乳腺外科の主任医師・江学慶は亡くなった。3月3日に眼科の主任医師・梅仲明は亡くなった。現在は、武漢市中央病院は少なくとも胸部外科の副主任の医師、泌尿器科の副主任の医師が、同じく武漢肺炎に感染したため、武漢市の肺科病院に入院している。2人の医師はすべてECMOを付けている。

 武漢肺炎のこの重大な公共衛生事件の前で、世界保健機関のテドロス事務局長は、まるで中国政府の絶大な支持者のようである。テドロス(TedrosAdhanomGhebreyesus)はエチオピア人で、世界保健機関で初のアフリカ籍の指導者である。テドロス博士の第一次任務期間内で、最初はコンゴ民主共和国のエボラウィルスの感染に遭い、現在はまた2019新型コロナウィルス(COVID―19)の感染にもあたっている。2回の疫病とも国際公共衛生の緊急な事件(PHEIC)と宣言した。

 自分の同僚は次から次へと倒れて、大勢の武漢市民は病院に頼んでも治療できずに、悲惨な状態で死亡した現実を目の前にして、艾芬は「今日のような結果を知っていれば、上層部の彼らにどのように批判されようが、この現状を私は至る所に言いふらしていました」と大きな悲しみの中で、憤って言った。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/3/11/402309.html)
 
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