【明慧日本2020年11月24日】11月の米国大統領選は、米国だけの話題に留まらず、すでに世界のホットな話題になっている。中国においても最も関心度が高く、ツイッターで64億回フォロワーをされている。
米国の対岸にあるイギリス人の1人が公園上空に、「トランプ氏が勝利したことを世界は知っている」という横断幕を掲げた。しかし、AP通信やニューヨーク・タイムズ、CNNなどのメディアは、バイデン氏が勝利したと報道した。
米国全土と世界が、大統領選には不正行為が行なわれたことを知っているのに、いわゆる主流メディアはなぜ知らないのか? 全世界がバイデン一家の汚職スキャンダル「ハードドライブゲート」を知っているのに、主流メディアは知らいないふりをしている。
トランプ氏は誰の利益に触れたのか? かつては名声の高かった「主流メディア」が、なぜトランプ氏への攻撃をこれほどまでに過激にし、自らのイメージを破壊し、フェイクニュースを生み出すところまで行っているのだろうか?
前世紀30年代から西洋社会に潜入した「紅潮(中国共産党)」
前世紀の30年代、2人のアメリカ人ジャーナリストの著作が、アメリカに大きな影響を与えた。1人は『世界を揺るがした10日間』を書いたジョン・リード氏で、もう1人は『中国の赤い星』を書いたエドガー・スノー氏である。
ジョン・リードはクレムリン革命墓地に埋葬されている3人のアメリカ人のうちの1人で、彼は共産主義者であり、ロシア革命を新しく生まれた事物と見なしている。エドガー・スノー氏は共産主義者の仲間である。彼は毛沢東と陝北の洞窟での対話を、中国共産党(以下、中共)は開放的で透明性があり、私心をはさまないで誠意を示すとの形象で描いている。
「メイフラワー号(ピルグリム・ファーザーズが1620年、イギリス南西部のプリマスから、新天地アメリカへの航海に使われた船の名前)」以来、アメリカは信仰をもって立国し、「丘の上の町(City upon a hill)」と「神の国」と称し、米ドルに印刷されている「我々は神を信じる」は、ここからきている。伝統的なアメリカ政府は「夜警」として、そして社会秩序の守護者としての役割を果たし、権力で利益を奪い取ろうとしなかった。これは中華民族の伝統文化「天に替わって道を行なう(天意に従って悪人を懲らしめる)」と同じ意味である。
1929年、欧米では世紀の大恐慌が起こり、工場は閉鎖され、人々は職を失った。ソ連や中国で起きた共産主義革命は、欧米のジャーナリストが外在的な衣を着せ、世界を変えるための新しい処方箋にしたのである。
米国のフランクリン・ルーズベルト大統領が実施した「ニューディール(新規巻き直し)政策は、ソ連の計画経済の啓発を受けて行われた。従来の「無為而治(むいをしておさめる)」伝統的な社会と比べて、米国政府は大きな政府と介入主義の道を歩み始めた。保守思想家のディネシュ・ディスーザ氏は、『The Big Lie(大恐慌)』著作の中で、「ルーズベルトのニューディール政策は、本質的にアメリカの自由市場システムを死に至らす」と警鐘を鳴らした 。
1963年になると、ジョンソン大統領は「貧困との戦い」や「偉大な社会」キャンペーンを展開した。「偉大な社会」の綱領は、「アメリカ共産党」の新綱領とほぼ同じである。
60年代、中国で文化大革命が起こり、その「共産主義の風潮」が欧米にも吹き荒れ、ヒッピー、反伝統、反権威主義、反道徳、性の解放、麻薬、ロックミュージックなどが横行した。
60年代の若者たちの街頭革命が挫折した後、彼らは大学や大学院に進学し、修士号や博士号を取得して、徐々にアメリカの主流社会、教育、メディア、政界、産業界に入っていった。彼らは「進歩主義」と「合理主義」の旗印の下、隠された社会主義の遺伝子が含まれる観念を米国社会に浸透させた。この非暴力的な革命が数十年にわたって続き、「体制内の長征」とも称されている。変異的で様々なマルクス主義の思想が米国社会に深く入り込み、繁殖する能力が具わったのである。
前世紀の70~80年代以降、共産主義イデオロギーの影響を受けた多くのアメリカ人が社会の主流に入り、アメリカ社会の大手メディア、高校、ハリウッドのほとんどが左翼の牙城となった。レーガン大統領は在任中に政治の中で微妙に左よりの勢いを逆転させたが、しかし、1990年代を境に政策は再び左へシフトし、近年では絶頂を迎えている。
社会主義はアメリカで抑えられないほどに台頭した。大学生の若者は社会主義が素晴らしいと公然と主張している。
「天はひとが働けばそれに相応の報酬を与える」は、人間の倫理の準則である。しかし、無神論者にとっては、すべての人は同じように生まれ、貧富の差がなく、金持ちは他人の富を奪っている。まさにこのいわゆる「近代的な観念」が、社会主義の風潮を成長させたのである。
約1世紀にわたり、米国は世界の経済・文化の中心であり、その一挙手一投足が全世界に影響を与えてきた。今日に至るまで、赤い悪魔(中共)が猛威を振るってきたが、アメリカは世界で依然として中央集権ではない国家であり、依然として世界秩序を守る中核となっている。しかし、もし、権力の集中によって重税、高福祉の平等主義を横行させ、中絶、「同性愛」、「トランスジェンダー(性同一性障害)」が盛んになることが許されれば、どんな社会になるだろうか?
16世紀のフランスの有名な預言者ノストラダムスは、このように予言した。「その時、カール・マルクスが世界を統治し、人々に幸福な生活をさせるためだと言う」。今の社会福利厚生は、資本主義国家の中で行なわれている共産主義の物ではないだうか? ただ、 暴力的な革命方式を用いていないだけなのである。
トランプ大統領が直面した 1世紀近く続いた善と悪の戦い
ロナルド・レーガン元アメリカ大統領はかつて、「私たちは社会が複雑すぎる、自治に頼ってはならず、エリートによる政府の方が民有、民治、民享の政治よりもさらに良いと考えがちである。しかし、一人一人が自己管理ができなくなったとき、他人を管理することができるのか?」と語った。
多くの保守派が米国の将来を憂えているのは、1930年代以降、「リベラリズム」という名目で共産主義思想を骨髄まで浸蝕させた。誰がこのような重い病を取り除けるのだろうか?
しかし、トランプ大統領は立ち上がった。「我々は神を崇拜し、政府を崇拝してはならない」と国民に語りかけた。
トランプ大統領は伝統を復興させ、沼地を浄化する号令が、エリート階級と利益集団の間でパニックを引き起こした。今までは政治家、テクノロジーの巨頭、多国籍企業、メディアは、権力と利益の暗黙の了解に慣れ、微妙なバランスを形成していた。しかし、一頭の巨象がその中に入り込み、その微妙なバランスを壊した。
トランプ氏が大統領選への立候補を表明した2015年6月16日以降、アメリカのメディアはトランプ氏への攻撃を着々と開始した。
事実上、多くの政治評論家にとって、トランプ氏の当選はほとんど奇跡に近いものだった。
2017年1月、トランプ氏は宣誓して大統領に就任した。「私は買収されることはない、政治の両サイドの権力に揺さぶりをかける。そして、アメリカを復活させ、再び偉大で繁栄した国にする」と就任式で語った。この言葉はすでに固有化された利益階級、および社会主義を期待し実現させようとする、中央集権化を唱える権力集団を深く傷つけたのである。
トランプ大統領はいつも直言で物事を語る。「我々は社会主義を拒否する」、「正しい政治の話をする」
大統領は、これまでのホワイトハウスのルールに縛り付けられることなく、従来の大統領と違い真実の話をした。かつての米国の大統領と政治家は、よくメディアに制御され、あるいは誘導され、多かれ少なかれ、メディアの顔を立て、名は「広報」と呼ばれている。しかし、大統領は邪を信じず、それらの大メディアの前で「フェイクニュース 」と呼んだのである。
ニュート・ギングリッチ元共和党下院議長は、「ドナルド・トランプの出現は、彼ら(フェイクニュースメディア)の終末を意味している」と露骨に語った。
大統領が直面している状況は簡単ではない。フェイクニュースの多くは「部分的には真実で、部分的には偽り」であり、これはかなりの説得力があって、一般の人々を混乱させ、より多くの人々が大統領を誤解し、反感を持ち、助長している。
大統領が就任して1年目にして、いわゆる「ロシア疑惑」に遭った。米「メディアリサーチセンター」の調査によると、2017年、3大テレビネットワーク(ABC、CBS、NBC)のゴールデンタイムのニュースでは、トランプ大統領に関する報道が3430回も行われ、合計で100時間近くにもなり、全体の3分の1を占めていたという。
そして、もう一つの民主党の政財界スキャンダル「ウラニウムゲート」では、証拠や調べがあるにもかかわらず、メディアリサーチセンターの調べによると、2017年1月から10月末までの間、CBSだけが「フェイス・ネーション」の番組で69秒の討論を1回だけ行なったのに対し、ABCとNBCは報道ゼロで、「ウラニウムゲート 」を完全に無視し、隠蔽していた。
2018年9月、ニューヨーク・タイムズ紙は嘘のでたらめなホワイトハウスの高官の文書を発表し、トランプ大統領は国家分裂をもたらしたと叩いた。「匿名 」の記事は通常、メディアの信頼性を低下させるが、主流メディアは信用度を顧みず好んで報道した。
最も顕著な例は、茶番劇に終わったトランプ弾劾事件(2019年9月24日に開始され、2020年2月5日に連邦上院がトランプ氏を無罪とした)である。
このほかに、いわゆる主流メディアは、トランプ氏をスティグマ化するために、報道の中で事実の側面から全体を説明して誤った結論を引き出し、大事な部分を省く手法で大統領に汚名を着せている。今回の大統領選挙の中で、好んで投票を変えたり、捨てたりする人がいるのは、フェイクニュースで大統領への「憎悪」の洗脳を受けた無知な人たちがいるからだが、これは文化大革命の時、先に壁新聞を張り出し、レッテルを貼り、批判大会を開き、街頭に晒す感覚と同じではないだろうか?
今回の選挙での不正の規模を見て取れるのは、反トランプ勢力が結集し前代未聞のワンストップ作戦を実行した。反トランプ勢力は、いくつかの州(米国の州は多くの権力を持っており、連邦政府の権力をチェックできる)、いくつかの連邦政府部門、主流メディアのほとんどと、三大ソーシャルメディア(Facebook、Twitter、Youtube)、アンチファ(Antifa)など、多くの左翼組織、社会主義組織、および中共勢力が緊密に協力し合っていることが分かる。天地を揺るがす「ハードドライブゲート」事件を無視して、選挙の最中にも関わらず、メディアは率先してバイデン氏が勝者と宣言した 。
しかし、トランプ大統領は明晰で、整然と秩序をもって、正義の力を結集して善と悪の戦いを行なっている。
選挙が激戦を繰り広げられる中、11月13日、大統領は中共のネット封鎖を取り除き、中国の軍需企業への投資を禁止する大統領令を発布した。
大統領は社会主義を拒否すると高らかに叫び、もちろん中共は相容れないからである。中共は米国大統領選の圏外にいるが、しかし、中共はかえって米国に関わり、それはこの選挙が世界の進退に関わる「命綱」だからである。大統領は繰り返して、「バイデンが勝てば、中共が勝ったことになる」と語っている。はっきり言えば、中共はこの世界の共産主義のアジトである。2010年頃、中共は世界第2位の経済大国に躍り出た。そして才能を覆い隠すことを捨て去り、四方八方へ出撃し始め、中共のメディアである新華社通信の看板をニューヨークのタイムズスクエアの真ん中に掲げた。伝統的な主流メディアは、中共の賄賂などのような腐敗堕落した手段に相次いで倒れ、もし中共勢力と米国の社会主義の闇勢力の結集を許してしまえば、それこそがマルクスの無神論と階級闘争、「天下を統一」する始まりである。
中共への対抗は、大統領の就任1期目の大きな成果の一つだった。 トランプ政権は、数十年来政権の中で中共の野望を真に見極めた政権である。
アメリカが1930年代から中共を見誤っていたことを初めて示唆した。
中共と中国人を区別することを初めて提案した。
中共のネット封鎖を崩壊させると初めて提案した。
中共の副閣僚級の幹部を初めて制裁した大統領である。
大統領の指導の下、米政府は米中貿易戦争、中共の技術スパイの取り締まり、華為(ファーウェイ)社の一斉摘発、中共の駐米国メディアの調査、中共のヒューストン総領事館の閉鎖、孔子学院の閉鎖、などなど、中共に対抗するためのさまざまな政策を実施してきた。そして、大統領は、香港人権民主化法に署名し、中国と香港の人権侵害に関わった官員を制裁し、中共の法輪功迫害を非難するなど、中国国民の自由権を積極的に擁護した。
米国に導かれて、国際的な反中共同盟が徐々に形成され、中共にあえて「ノー」と言う国が増え、世界の政治情勢が変化し、積極的な機運が高まっている。
以上で述べたことをまとめると、トランプ大統領の執政が巨大な力で阻まれたのは、伝統を守り、邪悪と戦うことを敢行したためである。 これは党派間の争いではなく、これは深い意味が込めらた道徳に対する選択である。それは伝統に回帰して正義を守るか、それとも 常軌を逸し道理に背いて邪悪と手を組むか、なのである。
結びの言葉
2011年4月のある日、アメリカの消防署を退職したテイラーさんは、自宅でニュースを見ていたところ、当時、不動産王だったトランプ氏がテレビ画面に登場し、アメリカの未来への思いを語っていた。「私は突然、主(神)の声が聞こえ、『あなたは大統領の声を聴いている!』と、テイラーさんはその当時を振り返った。
テイラーさんは書斎に走って行き、紙と鉛筆を取り出し、聞いた神の予言を書き留めた。「私はすでにこの人、ドナルド・トランプを選んだ」
「彼は名誉を新たにもたらし、尊敬を復活させる」
「天に背く邪悪勢力は、私が選んだ人を恐れて震え上がる。 彼(トランプ)が立候補を表明した時、彼らは衝撃で酷く身震いをする。 堕落した全世界に震撼を与えることになる」
「そして主は『私が始めたことを阻止できる人はいない』と言われた」。テイラーさんが書き留めた神の予言は瞬く間に世界中に広がり、頑な信仰心を持った人は、この奇跡的な神からのお告げを忘れることはないだろう。
1世紀近くにわたり赤い悪魔が振る舞い、かつて当代随一で誰も及ばないと考えていた、強大なソ連は何の前触れもなく崩壊し、あのように強固なベルリンの壁も一夜にして倒壊した。
悪が最も狂暴な時、それは悪運がその極に達すれば、幸運がくるときでもあり、トランプ大統領は神によって選ばれた人である。彼が背負った使命を果たすために、神は大統領を守って、必ずや成功するのである!