【慶祝513】「ヤーバ」と呼ばれた 従兄弟の奇跡
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文/黒竜江省ジャムス市の大法弟子  

 【明慧日本2021年5月23日】私のおば一家は貧しい農村に住んでいます。おばには60歳の息子がいて、耳が聞こえず、言葉も話せません。私がおばに「彼は今まで『お母さん』と呼んだことがありますか?」と聞くと、おばは「あったのよ。でも息子は生後12カ月の時、髄膜炎にかかり、病院に行くお金がなかったので、子どもの病気を専門に診てくれるおばあさんのところに行ったの。おばあさんは、紫色の水薬のようなものを彼の耳に垂らし、足に薬を塗ったの。それ以来、息子は耳と口が不自由になってしまったのよ」と、答えました。

 彼は聾唖者であるだけではなく、頭も悪く、毎食後に散歩に出かけます。誰かが働いているのを見ると、手伝いに行きますが、追い払われたら離れるどころか、怒ってしまいます。村人たちは彼を追い払うことができないと見て、彼の意のままにさせることにしました。彼は自分の村だけではなく、隣村の知らない人のためにも働き、見返りも求めません。

 彼のこのような異常な行動から、近所の村人や親戚たちは彼を「大ばか者」と呼んでいます。私も彼を兄さんとは呼ばず、皆と一緒に「大ばか者」と呼んでいます。おばだけが彼を「ヤーバ」(中国語で口がきけない人の意味)と呼んでいます。おばの夫が亡くなった後、おばと「ヤーバ」は互いに寄り添って生きるようになりました。

 私が小さい頃、「ヤーバ」がよく数十キロを歩いて、田舎からうちの家に来ていたのを覚えています。間抜けな彼を泊まらせる気がない我が家は、ご飯を食べさせたら、いつも「家に帰って」と手ぶりして帰らせます。帰るとき、彼はいつもうちの家のものを持って帰ります。彼はそれが盗みであることが分かっていないのでしょう。

 私の母がおばの家に行くと、「ヤーバ」はいつも私の母が部屋にいない時に、母のポケットにあるお金を自分のポケットに入れます。彼はお金を使うことも分からず、隠すことも知りません。おばに言われると、彼はまたお金を取り出して私の母に返します。60歳になった今でも、彼はこのような行動を続けています。

 おばの話によると「ヤーバ」は第一級障害者で、2人は生活保護を受けており、月に400元(約7000円)の生活費をもらっています。また、80歳になったおばも、息子も農業ができないため、土地を他人に請け負わせて年に7000~8000元(約12~14万円)をもらい、この低収入できちきちの生活をしています。

 2021年3月初旬、おばから「『ヤーバ』を病院に連れて行く間、家の留守番をしてほしい。鶏やアヒルに餌もやってほしい」と頼まれました。普段、私もけっこう忙しいのですが、おばと「ヤーバ」を不憫に思い、手伝いに行きました。

 部屋に入るや否や、私にご馳走をしようとして、おばがギョーザを包んでいるのを見ました。座ろうとしたとき、おばが左手を差し出すと、指が痙攣しているのが見えました。私はさっそく揉みほぐしてあげました。いくつかのギョーザを作ると、また痙攣が起きて、私はもう一度揉みほぐしてあげました。

 夕食の時間になると「ヤーバ」が戻ってきました。汚らしい彼を見て、私は「手を洗ってご飯を食べましょう」と言いました。彼はその場に座り、苦しそうな表情で長い息を吐きました。おばが言うには、最近の「ヤーバ」はいつも顔を歪めていて、どこが痛いのかも分からないそうです。

 夕食後、おばの指が頻繁に痙攣し出すので、私は彼女の両手を触ってみると、どちらも冷たくて、左手が右手よりずいぶん冷たく、左手の手首まで冷たくなっていたのが分かりました。私は「おばさん、私について法輪功を学んでみましょう」と言って、彼女に第五式目の静功「神通加持法」を教えました。

 煉功を始めるや否や、おばの指の痙攣が止まりました。しばらくすると、おばは左手から冷たいものが抜けていくような感じがしたと言い、さらに煉功していくと、今度はその冷たいものが左の脇下から抜けていっていると言いました。私は「やはり、その腕には何かの問題があります。これは大法の師父があなたの病気を取り除いて下さっているのです」と言いました。両手を結印して下腹のところに置いてから、私は「ヤーバ」をちらっと見ました。彼は食い入るように私たち2人の煉功の様子を見ていました。

 「ヤーバ」は頭が悪いので、煉功動作を学んではいけないと私は思っていました。しかし、せっかく見てくれているので、結印の姿勢は簡単なので、この姿勢を作ってあげようと思いました。それから、彼は結印したまま微動だにせずに座っていました。しばらくして「ヤーバ」の手を触ってみると、冷たいものが熱いものに変わっていました。これは私にとって大きな驚きでした。

 「『ヤーバ』にも煉功を教えよう」という強い考えに駆られて、私は五式目の坐禅の功法を教えました。それは意外と複雑でしたが、彼は普通の人より少しも劣ることなく、ほぼその場で覚えました。結跏趺坐ができないため、彼は半跏趺坐から始めましたが、両膝が天につくように立っていました。座っているうちに、彼の両膝は少しずつ落ちてきて、最後には、ほとんど床と並行になりました。

 静功の後、私は彼に動功も教えましたが、そこで、私は完全にショックを受けました。「ヤーバ」はぶっ通しで1時間以上も私と一緒に煉功し、動作もほぼ正しいものでした。

 困惑しながら、私はおばに「彼の動きを見ると、バカではないですね?」と聞いてみました。おばは「庭にあるトウモロコシのカゴや手押し車は全部『ヤーバ』の手作りだよ」と言いました。その手押し車は小さな荷馬車と同じくらいの大きさで、じっくり見ないと手作りだと分からないのです。おばがそう言わなければ、私はそれらを「ヤーバ」が作ったものだとは絶対に信じなかったでしょう。

 師父の説法を「ヤーバ」に聞かせてとおばに頼まれて、私はMP3のヘッドフォンを彼の耳に装着し、音量を最大にしました。師父の説法が始まった瞬間「ヤーバ」は急に真剣で厳粛な顔つきになりました。

 彼は立ち上がって、指を空に向けて何度も指差しました。私は「そうです。これが天法です」と言いました。彼は再び座り、両肘をテーブルにつき(たぶん、彼は天目が開いていて、師父の説法時の動作が見えたのだと思います)この動作を2回繰り返しました。私は「そうです。師父が説法されるときはこの姿勢でした」と言いました。

 彼は再び立ち上がり、この男性が自分より背が高くて「高官」であることを意味するジェスチャーをしてから飛ぶ動作もしましたが、何を言おうとしているかはよく分かりませんでした。彼はこのいくつかの動作を何度も何度も繰り返しました。その頃はもう夜中になっていたので、私は彼を寝かせました。

 ベッドに入るや否や、彼がリズム的に唇を上下に動かしている(口を開いたり閉じたりして、一生懸命に音を出そうとしている)のが見えました。彼は手で喉をつまんだり、喉頭の両側を揉んだりしていて、唇を4~5回もパクパクさせたりして「ママ」という発音をしようとしましたが、できませんでした。

 30分以上もバタバタしてから、彼は突然「ママ、ママ、ママ ......!」と声を出しました。当時の気持ちを正確に表現できる言葉が見つかりません。あまりにも不思議でした! 私は自分の心臓と体の細胞すべてが揺さ振られているのを感じました。師父はあまりにも偉大です! 60年来、話せなかった「ヤーバ」が話せるようになったのです!

 「ヤーバ」はかなり大きな声で母親を呼んでいました。おばは「はい、はい、ママだよ。春ちゃん、春ちゃん、私はあなたのママだよ!」と興奮しながら「ヤーバ」を幼名で呼び返しました。

 私は目を閉じて合掌し、涙を堪えることができませんでした。「ヤーバ」も私を真似して合掌し、笑いました。数十年来、私は初めて彼が普通の人と同じように笑うのを見ました。

 これは私の身近で起きた本当の出来事です。法輪大法は性命双修の功法であり、人体の最もミクロなところから生命を変えていき、新たな生命を創造することができます。法輪功修煉者の中で、このような奇跡的なケースが無数にあります。

 私自身は看護師で、以前はきちんとした仕事に就いていましたが、法輪大法の修煉を諦めないという理由で不当な労働教育を強いられ、刑務所に入れられ、仕事も失いました。しかし、私は一度も後悔したことがなく、修煉に対する信念も揺らぐことがありませんでした。法輪大法が私にも新たな生命を下さったからです。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/5/20/425872.html)
 
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