【慶祝513】 刑務所内での大合唱
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文/ 中国の大法弟子  

 【明慧日本2021年5月26日】私は法輪大法を堅持したことで、11年前、法輪功真相を知らない人に通報され、仕事に行く途中7人の警官により某県の留置場に不当に連行され、刑務所に閉じ込められました。

 この場所には十数人が収容されていて、彼らは私に対して冷たくもなければ温かくもありませんでした。私が監禁される前、看守は毎日私を取調室へ連れて行き、国内安全保衛局に昼夜痛めつけられていたので、刑務所の部屋の人との接触はほとんどありませんでした。

 2カ月後、彼らとの接触時間が多くなりました。私は機会を探して彼らに法輪大法の素晴らしさを一つ一つ教えました。大部分の人は比較的容易に法輪功迫害の実態を理解し、私に対する態度も大きな変化がありました。

 重労働をしていないときに、例えばポリ袋を畳んでいるとき、彼らに物語を話しました。仕事をしながら物語を聞いて、彼らは嬉しそうでした。それから、彼らは私に物語を話すように求めました。私はこの良い機会を利用して、中華民族の五千年の神伝文化と、修煉者の物語を話し、中国共産党(以下、中共)の無神論や進化論の虚言を暴きました。法輪大法の素晴らしさ、江沢民及び中共のならず者集団の邪悪さもはっきり教えました。また、法輪大法が全世界に伝わっている状況を話したり、西洋人が大法を修煉した実際の物語を話したりしました。その中で、何人かの人は大法の師父に非常に敬意を表しました。これらの人は皆、法輪大法が良い人になるように教えている高いレベルの修煉法であることを知っており、大法弟子が本当の良い人であることを知っています。

 私がいた刑務所の部屋は入れ替わりが激しく、ほぼ4~5日で人が入り、また出て行きました。私はどんな人でも真相を伝えるチャンスを逃しませんでした。約83%の人が三退に同意してくれました。

 ある日、自分が法律を学んだことがあるのを活かして、部屋の人が訴状を書くのを手伝うこともありました。私は2人の冤罪だと思う容疑者のために訴状を書きました。その結果、2人とも控訴に成功しました。1人は一審で3年の懲役刑を下された若者です。彼のために書いた控訴状の3日後、裁判所は直接原審を取り消し、彼は無罪放免となり、彼の父親が迎えに来て家に帰りました。もう1人は、一審で懲役4年の判決を下された農民で、彼のために控訴状を書いた3日後、裁判所は罰金2万元とし、懲役刑が免除されました。この二つの事もあって、大法弟子は刑務所内の人から敬服されました。

 尾目秀麗な背の高い若者がいて、ガソリンを盗んだことで捕まりました。彼は小さな頃から父親がいなくて、(若者は)大法弟子である私が若者自身に父親の愛を感じさせることができると考えて、何度も私に父親になってほしいと提起しました。彼は自分が結婚する際には、私に婚礼を主催してほしいと言いました。

 私が暴露した共産党の罪悪について、彼らは心の中ではっきり分かっているようで、いつも世間話をしていました。例えば『公安の父』、『ロバの自殺』の物語など、ある時は、「昔の深山には山賊がいて、現在の公安には匪族がいる」と口ずさんで、中共の官員、警官をからかいました。

 私が「供述しない」ので、警官はどうすることも出来ません。私を不当に監禁して4カ月後、警官は1人のスパイを部屋に潜入させ、私の「犯罪証拠」の收集を企てました。このスパイは、「捕まった法輪功修煉者」になりすましていました。私とその人は十数分接触しただけで、私は彼の身分を見破り、もちろん何も言いませんでした。

 この潜入スパイが部屋に来て3日も経たないうちに、部屋にいる全員は皆、彼の本当の身分を見抜きました。時に彼は手錠をかけられ、取調べに行かされることを装い、実際は警官と一緒に美味しいご飯を食べていました。ある日、私が取調室に連れて行かれたとき、軽く閉じた扉の隙間から見えた机の上にいくつかの料理が並べられていて、彼はちょうど警官と対面してそこで食事をしていました。彼が部屋にいない時、部屋の中の人が私に親切に知らせにきて、「潜入スパイ」にやられないよう、注意するようにと言ってくれました。

 1週間後、この苦肉の策の「潜入スパイ」は、私が彼に真相を伝えるのを聞いたあと、看守に手錠をかけられ、刑務所から出されました。彼を他の留置場に移すということでした。

 しばらくの間、部屋の人たちは夜残業をさせられていました。ノルマが多いため、ほとんど毎日明け方まで働きました。気持ちを上げるため、ある人が「全員が必ず一曲ずつ歌をうたい、順番に回して皆で歌いましょう」と提案し、皆は賛成しました。

 私は音痴で、調子が外れるので、歌は自信がありませんでした。合唱だったらまだ人についていけますが、独唱したことはありません。私の順番がきたとき、繰り返し自分は音痴だと説明し、独唱したことがないので免れようとしましたが、皆は許してくれず、どうしても私に歌わせようとしました。

 私がその時思ったのは、自分は師父の法を正すことを助けるため、人を救うため、生死をも恐れず命さえも捨てることが出来るのに、音痴で面子を失うことがなんだというのか? まして人を救うこんなに良い機会ではないか! そこで、私は声高らかに「法輪大法は素晴らしい」を一曲歌いました。歌うというよりも、叫んで、ほとんど喉が裂けるぐらい大声で叫び終えました。その結果、多くの人が普段とは打って変わって、大声で「よし! よし! よし!」と叫びました。長時間熱烈な拍手をしてくれ、また私に一曲歌うように言ってきました。

 私は何度も断りましたが、しかし彼らは拍手して、どうしても私にまた歌うように言いました。切羽つまる中、私は自分が『得度』を歌えることを思い出しました。「分かりました、もう一曲歌いましょう。題名は『得度』といいます」と言い、静かに喉を整え、歌いました。「この世に深く落ちて迷い、帰る道を知らず。長い間繰り返し、幸運にも師尊の普度に出会う。得度、得度、くれぐれもこの機会を逃さないで」

 今度は滑舌に気をつけながら、なるべく柔らかい声で歌い、完全にこの歌をうたい切りました。美しい歌詞が彼らの心を動かしたのでしょう、彼らは誠実に拍手し、声を揃えて大きく叫びました。「良い! 良い! 良い!」。ある収容されている広告代理店の主人が言いました。「この歌の歌詞にとても感動したよ!」。続けて、皆は揃って私にこの二曲の歌を教えてほしいと言いました。今まで部屋の中で、他の人がどんな歌をうたっても、それを学びたいという人は1人もいなかったのです。

 皆の態度に感動し、私はこれは本当に天から賜った人を救うまたとない良い機会だと感じました! それで、私は心を込めて一曲一曲の歌を彼らに教えました。2日間教えた後、部屋にいる18人中、部屋長はトラブルを起こすのを恐れて歌わなかったのを除いて、16人が二曲全て覚えました。

 3日目の夜、一人一人単独で歌ってみて、間違ったところがあれば、皆で正そうと言いました。皆は順番に、一人一人歌いました。それから、私と部屋の16人は、一緒に声高らかに合唱しました。「法輪大法好 法輪大法好 法輪大法は正法 佛光が普く照らす」。歌声は良く響きました。遠くまで、遠くまで……。

 歌い終わって、皆は共に叫びました。「良かった! 良かった!」……。

 あの1カ月あまりの期間、毎晩、部屋の中でいつも30分ほど「法輪大法は素晴らしい」の歌が大合唱されました。ほぼ毎夜、部屋の外で7~8人の人が、出荷や検品にかまっておられず、押し合って1号監房の窓辺で聞いたり、笑ったり、声を掛けたり、時には熱心に拍手して、私がいた監房にも聞こえてきました。

 不思議なことに、当直の看守は何も言いませんでした。監房の窓辺を通る時、いつも笑顔で通ります。きっと彼らの大多数は法輪功の真相を理解していて、法輪大法は人を善に向かわせ、良い人になるように教えていることを知っているのでしょう。

 このことが過ぎ去って十数年になりますが、私は度々刑務所の部屋の中で「法輪大法は素晴らしい」と大合唱したあの非凡で神秘的な場面を思い出します。そして今もその中に身を置いているように感動するのです。

 そうです、あの真っ黒な所で、高く空に響いた「法輪大法は素晴らしい」の歌声は、消えることはなく、永遠に存在し、永遠に宇宙で響き渡るでしょう……。

 
(中国語://www.minghui.org/mh/articles/2021/5/21/425868.html)
 
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