「ゼロ行動」の陰謀を見破る
■ 印刷版
 

文/中国の大法弟子  

 【明慧日本2021年6月9日】数日前、地元の警官が私の家に来ました。彼は、すべての法輪大法修煉者が「保証書」への署名を求める政法委員会の命令を実行する必要があると言いました。いったん署名すれば、その修煉者に迷惑をかけることはなく、修煉者の名前に関連する情報はすべて削除されるとのことでした。これが本当ならば、修煉者は自宅で自由に修煉することができ、誰も気にすることはありません。

 警官は私に「保証書」を差し出しました。私はそこに書かれている内容を読んで、それに基づいた真相を彼に伝えようと思っていました。しかし、文字が小さすぎてよく見えませんでした。警官は「読んであげるよ」と言うと、最初の部分をとても静かに読み、その後は普通の声で読み続けました。私は最初の部分を繰り返し読んでもらいましたが、それでも聞き取れなかったのです。そこで、私は彼から書面を受け取り、読んでみました。

 目を細めてみると「X教」という文字が見えました。私は「X教とは誰のことですか?」と尋ねました。警官は、「君たち全員がX教だとは書いていないので、気にしなくていいですよ。X教に参加していなければ良いのです」と言いました。私は「いいえ、ハッキリさせておかなくては、言葉遊びをしているのではありません。これでは、私たちを騙していることになりませんか?」と言うと、警官は「そんなことはないですよ。自分の信念がしっかりしていれば、二言三言書いたところで、何の問題もないでしょう。サインをしないと、将来、本当に面倒なことになる。毎月、派出所に行って書類を書くことになります。サインをしておけば、お互いに手間が省けますよ」と言いました。

 私は「そんなに簡単なことですか」と言い、さらに「もし、サインすることが大したことではないのなら、なぜ共産党政権は全国の警官の力を使って、あなたと私たちを困らせるためにこれほどの努力をするのでしょうか?」と尋ねました。

 その時、私の妹が警官は将来私に嫌がらせをしに来るのではないかと心配して、「法輪大法は正法であり、素晴らしい功法です。この保証書には、法輪大法がX教であることは書かれていません。あなたはただ、X教で修煉しないことを約束するために署名するだけでいいのです。もしあなたがこれに署名すれば、あなたが家で修煉しても誰も気にしないでしょう。もしサインしたくないのであれば、私が代わりにサインしてあげますよ」と言いました。

 警官はすぐに「それで良いです。あなたの代わりに彼女がそれにサインしても良いですよ」と言いました。私は「いいえ。これは私のことだから、彼女に署名してもらう必要はありません。法輪大法は、中国では常に合法です。もし私が署名したら、私だけではなく、あなたにもよくないことです」。警官は「私たちのことを考える必要はありません。我々は恐れていません」と言いました。私は「悪い人を逮捕するのはあなたの仕事です。しかし、私たちに嫌がらせをしているのは、法律に違反しています。法の上に立つ人が出した間違った命令をあなたは実行しているのです」と言いました。

 警官は「そんな絶対的な法律はありません。法律は支配者層の意志に過ぎないのです。彼らは自分の好きなように法律を作ることができます」と言いました。私は彼に「では、中国はまだ法治の国なのですか? あなたのような法を執行する人でさえこのように考えるのであれば、この国にはまだ希望があるのではないでしょうか?」と問いかけました。そして、警官は保証書を片づけると帰っていきました。

 彼らが帰った後、法を勉強しました。師父は「もちろん、旧勢力が按排したこの全てを私たちは認めておらず、師父である私も認めていません。大法弟子も当然認めていません。(拍手) しかし、旧勢力はなんといっても、やりたいことをやりました。大法弟子は今まで以上に良く行い、衆生を救い済度する中で自らを良く修めるべきです。修煉の中で魔難に遭ったら、自分自身を修め、自分自身を見るべきです。これは旧勢力が按排した魔難を認め、それらが按排した魔難の中でいかに良く行うかのことではなく、こういうことではありません。私たちは旧勢力そのものが現れたこと、それらが按排した全てまで否定しており、旧勢力の存在自体を認めていないのです。私たちは根本から旧勢力の全てを否定しています。旧勢力を否定し排除する中で皆さんが行った全てこそ、威徳あるものです。それらが作った魔難の中で修煉するのではなく、それらを認めない中で自らの道を正しく歩むのであって、旧勢力そのものによってもたらされた魔難の現れを消滅することさえ認めないのです。(拍手) この角度から見れば、私たちが直面しているのは旧勢力を全般的に否定するということです。旧勢力の瀕死のあがきを私と大法弟子はまったく認めないのです」[1]と説かれました。

 中国共産党(以下、中共)による、いわゆる「ゼロ行動」を認めることはできません。私たちを脅かしている邪悪なものを認めることはできません。

 私たちは、人を救うことだけに集中し、問題に遭遇したときには自分の内面に目を向けるべきです。自分の隠れた執着心や良くない観念を探す必要があるのです。真・善・忍の原則に従わないものを探し出し、中共の洗脳によって形成された観念を排除し、心を神の状態に戻す必要があります。

 なぜ中共は、私たちにサインをさせようとするのですか? サインをすれば「ゼロ行動」となり、今後は家で修煉できると言うのでしょうか? これはどんなならず者の論理なのでしょうか? 彼らはまず、法輪大法の修煉者をブラックリストに載せ、私たちの個人的な権利を侵害しました。そして今、このブラックリストを使って、再び大法修煉者の個人的権利を侵害し、ブラックリストから削除されるとして、私たちに信仰を放棄させようとしているのです。これはまさに暴力団の論理です。私たちを騙し、破壊しているのです。

 実際、中共は人が嘘をつくことを恐れず、時には他人に嘘をつかせることさえあります。例えば「大躍進」運動の時、党は人々に嘘をつくことを奨励しました。嘘が大きければ大きいほど、党は嘘つきを褒め称え、報酬を与えていました。なぜでしょうか? それは、人が本来持っている人間性を放棄し、道徳性を失い、神の教えから離れ、真実を裏切ることを強要していたのです。

 現在、中国共産党が法輪大法修煉者に仕掛けた罠は、大法修煉者に神的存在に嘘をつかせ、師を裏切らせることに他なりません。迫害を恐れながらも、修煉を諦めたくない修煉者をターゲットにしています。これらに騙されてはいけません。

 私は警官と話したことで、自分の欠点を発見し、「悪人に協力しない 」ということについて新たな理解を得ました。そして、抵抗する意識から、寛容で思いやりのある意識に変えていく必要があると思いました。「協力しない」というのは、表面的に抵抗するだけではなく、抵抗する理由を親切に伝え、理解してもらい、将来的には迫害に加担しないようにすることです。それが慈悲なる救いになるのではないでしょうか。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『各地での説法四』「二〇〇四年シカゴ法会での説法」

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/4/22/423613.html)
 
関連文章