文/中国の大法弟子
【明慧日本2024年8月12日】夫は次男で、上に兄(故人)が1人、下に妹が2人います。 普段は仲の良い4人兄妹ですが、義姉(故・兄の妻)と上の妹の溝はかなり深く、義父が亡くなってから(義母は既に数年前に他界)は、遺産相続が大きな問題になっていました。
難題
義父は遺言書を残しました。家は2人の息子に相続させ、通帳の預金は次男と2人の娘に均等に分けるというものでした。しかし、上の妹はこの家の相続の配分に同意せず、「家は、娘2人に半分相続の権利がある」という義母の遺言書を持ち出しました。生前の義父からこの件を託されていた従妹は、苦境に立たされました。従妹はしばしば夫に電話をかけ、「義姉と上の妹は計算高く互いに譲らない。どうやったらこの遺産を分けられるのか」と愚痴をこぼしていました。夫も、このことは簡単に解決できないとわかっているので、従妹に「そんなに急がなくていい。ゆっくり方法を考えよう。どうしてもできなかったら、弁護士に頼んで問題を解決しよう」と慰めました。
義姉は義父の遺言に納得がいかず、その家は自分のものだと考えていたそうです。というのは、義父の家は会社から配分されたもので、個人へ譲渡される際にお金を支払わなければならなかったのですが、義父と義母はほんの一部しか払えず、兄がそのほとんどを払ったため、家は自分のものであるべきだとずっと義姉は思っていたのです。当時、義父はお金を出してくれた人に家を譲る約束をしていたため、長兄夫婦は義父母の家を買うためにお金を借りて払ったのです。
義姉は義母の遺言書に、家の半分は妹たちに渡さなければならないと記されていることを聞き、我慢できなくなりました。義姉は従妹に電話しても、従妹は避けていました。義姉は、私の夫に繰り返し電話をかけてきては、「義母の遺言は偽物だ。上の妹が財産を奪うために遺言書を偽造した」と言いました。義姉は心も体もひどく傷つき、眠れず、ろくに食事もとれず、上の妹からいじめられていると思い込んでいました。
一方、上の妹は、自分が一番両親の家に近かったため、両親の世話を多くしてきたのだから、財産を受け取るべきだと考えていました。しかも、上の妹は、「義姉はここ数年、両親に対して親不孝で、責任と義務をまったく果たしておらず、長兄が亡くなった今、義姉に遺産を分けることはできない」と義姉のことを憎み、義姉の行いが悪いから兄が死んだのだとも言いました。
下の妹は両親の家と遠く離れていて、普段から姉との交流が多いので、当然姉の言うことにも一理あると思い、義姉が譲歩すべきだと言いました。
それぞれが自分の理由を強調し、言い争っていました。義父が亡くなってもうすぐ1年が経つのに、従妹はこの問題を解決できずにいました。最初はそれぞれを説得していたのですが、そのうち誰からの電話にも出なくなりました。これ以上この問題に関わりたくないと逃げているのがよくわかるのです。
夫はもともとこの問題に介入したくなかったのですが、この問題を解決できそうな人物がいなくなったので、仕方なく引き受けることにしました。しかし、この手のかかる問題を前にして、非常に無力を感じ、何人かの弁護士にも相談しましたが、弁護士は「法律の規定に従って相続財産を配分することはできますが、みなさんがこの案を受け入れることができるかどうかです。結局、個別に説得しなければなりません」と言いました。
問題の解決
私は法輪大法の学習者で、名声や利益を追求しません。師父は「われわれは、自然に任せ、個人の利益を重く見ないようにと言っています」(『轉法輪』)と説かれました。ですから、私は最初から夫に、「義姉と上の妹が満足すれば、家財はどのように分けてもいい」とはっきり言いました。
義姉と上の妹がお金のことばかり気にして恨み言を言い合い、心身ともに疲れ切っているのを見て、私たち夫婦は「これっぽちのことで、けんかをするまでもない」と思うと同時に、「修煉しない常人は本当に苦しく生きている」としみじみ思いました。修煉をしていなかった昔を思い出すと、私も名声や利益の得失に一喜一憂することがよくありましたが、法輪大法を修煉して、名声や富の追求から解放され、本当に良かったと思っています。
法輪大法を学んでから、私は「真・善・忍」の基準に従って自分に厳しく要求してきた結果、病弱だった私は病気とは無縁になり、悲しくなったり落ち込んだりする状態から楽観的で、幸せな気分に変わることができました。
私は義姉に大法の修煉体験を真摯に話し、この身体以外のもの(財産、名誉、地位などを指す)に苦労する必要はないと伝えました。師父の新しい経文「なぜ人類が存在するのか」も紹介し、また、「天の恵み」と新年のカレンダーを渡し、家で読むように話しました。「夜眠れないときは、遺産分割のことを考えるのをやめて、落ち着いて『法輪大法は素晴らしい、真善忍は素晴らしい』と唱えるように」と言いました。
義姉が家に来るたびに、私は自分の修煉体験を話し、法輪大法の週刊誌を贈り、伝統文化のラジオを聴いてもらったりしました。知らず知らずのうちに、義姉は変わり、遺産のことに淡々としていられるようになり、上の妹への恨みも薄くなり、機嫌も良くなりました。義姉は私に「ありがとう」と言ってきました。私は、法輪大法に感謝すべきですと教えました!
結果
私は常に自分が修煉者であることを忘れず、何をするにも修煉者としての基準を守っています。100万の遺産を前にしても、私は心を動かさず、個人的な損得を考えていません。
私たち夫婦は、義姉と上の妹の立場に立って彼女たちの気持ちを理解し、尊重する意を示し、自分たちの分からできる限り多く分けてあげました。下の妹はとても裕福なので、私たちの行動を見て、それ以上何も言わずに私たちのように自分の分の一部を、義姉と上の妹の2人に渡しました。
義姉の心は変わり、夫に相談するとき、「どう分けてもいい、私はあなたを信頼している 」と言いました。みんながそうしているのを見て、上の妹も少し態度を変えました。こうして、遺産分割はスムーズに行われました。
皆、和やかな雰囲気の中で遺産分割を終えました。解決不能だと思われた問題が、いとも簡単に解決したのです。義姉と上の妹の間の溝も解消されました。上の妹も率先して義姉に謝罪の電話を入れました。義姉が地方から帰宅したとき、上の妹が車で迎えに行ったそうです。義姉と上の妹が一緒に故郷に行き、道中、話したり笑ったりしていました。