美色を貪って業を積み 福禄までも無くす
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 【明慧日本2015年12月26日】中国の明朝の時代に、呂清という人物がいました。平素からみだらな話をすることや女性をこっそりとのぞき見することが大好きでした。これは口と目で色欲の業をつくることです。それで彼は30歳の時に非常に貧しくなり、2人の息子は次々と死んでしまいました。

 ある日、呂清は突然に死んでしまい、あの世で死んだ祖父と出会いました。祖父は大激怒し、「我が家は2世代かかって、徳を積んで善行を行ってきて、お前の運の中に巨万の富を残してやった。それなのに、お前と言う奴は美色を貪って、自分の口と目で数々の業をつくり、福報がすっかりなくなってしまった。お前は、淫乱を犯し、その上、我々呂の家族の後継ぎまでも亡くした。そこで私はやっと閻魔大王さまに必死に哀願し、お前を今から冥土に連れて行く。お前の淫乱の結末を見てみよ!」と言いました。

 呂清は「他人の女房や娘を姦淫して、跡取りがない報いを得ることを知っているので、この恐怖心があり、そんなことを犯したことなど、全くありません」と弁解しました。

 そばにいた冥土の官吏が「それだけではないぞ。もしも、女の方から誘いに来る場合、自分が拒絶していないと、応報があり、跡取りもなくなるのだ。もし女を誘い込み、無理強いし、他 人の女房を寝とり、相手の女房や夫を殺すとか、中絶させると、そのしでかした罪は非常に重く、その応報は跡取りが出来ないだけではないぞ。その罪に対する懲罰は、世の中の 法律はとてもゆるいが、冥土の法律は、とても厳しいものだぞ。人間が一度でも邪淫の欲念を生じただけで、罪業が生じるのだ。竃の神と城隍神はこの事実を、必ず漏らすことなく上へ 報告するのだ。そうしないと、彼らの重大な過失になるからだ。今までのお前のしでかしたことを見ると、犯した罰の大きさが分かるはずだ」と呂清の犯した罰の重大さを告げました。

 そして邪霊の兵達は、多くの淫乱を犯した者達をここに連れて来ました。彼らはすべて枷杭と頸木をかけられ、地べたにひざまずきました。閻魔大王さまが、非常に厳しい声で判決を下されました。「この者は、乞食をし、瘋癲となり、さらに言語不能の生涯を送るものとする。その者は、娼妓になった後、盲(めしい)となる。あの者は、牛として生きること2回、牛として輪廻転生しなければならない。あの者は、ブタとして10回生まれ変わる間で、ずっと業を償うのだ」と次々に罪状を見て、判決を下されました。判決が下されると直ちに、邪霊の兵達はその者たちを引き連れて、判決通りの転生に向かわせました。そばでそれを見ていた呂清は、恐怖のあまり髪がすべて逆立ち、体の震えが止まらず、ワナワナと震えていました。

 冥土の官吏は「これよりも、もっとひどい刑もあるぞ。お前はこの世でしでかしたことを、償うために、心を入れ替えるのだ。色欲を避けることは、自分に降りかかる難を避けることと同じことだ。この冥土で見たことを帰ったら、すべて書き記し、世に伝え、人間の愚かな行為を改めないといけないことを、世間の人に教え、広めていくのだ。それがお前のすることだ!」と教えました。

 間 もなくして、閻魔大王さまは呂清をこの世に戻しました。呂清は早速、冥土で見たこの恐ろしい光景を「遊冥録」として、一万部書き上げ、世間の人々に因果応報を説き、悪には悪の報いが必ず来ることを教え、この「遊冥録」を配って回りました。それだけではなく、今までの罪を償うために、全力で、多くの善行をしました。そのおかげで、呂清は40歳の時、2人の息子に恵まれて、しかも巨万の富みを得ました。呂清はその後、俗世を離れることを決意して、 南シナ海に向け、修行の旅に出ました。これは呂清の同郷の蔡菁さんが、彼の経歴を記した記録です。

(《感応篇匯編》により)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2015/10/8/316981.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2015/10/19/153301.html)
 
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