突然襲い、突然消えた古代ギリシアの疫病
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 【明慧日本2020年2月9日】エーゲ海岸に位置する古代都市・アテネは、2000年も前に、突然大規模な疫病に見舞われました。奇病にかかった大勢の人々は熱を出し、下痢をし、全身に赤いデキモノができ、四肢が腐り始め、腐った傷口からウジが湧き、7、8日後に死亡するという大変な惨状でした。

 感染者が生還する可能性は殆どゼロでした。当時の歴史学者・トゥキディデスはこの疫病について、「人々はただ、死者数が増えていくことだけを知っており、疫病の原因は見つからず、治療法もなかった。埋葬するのに間に合わないほど死体の数が多く、死体を食い散らす鳥獣すらも感染して死んでしまい、家畜もこれを免れなかった」と詳しく記述していました。

 しかし不思議なことに、数年も猛威を振るったこの疫病が、紀元前426年の年末頃から、誰かの指令を受けたかのように、突如として姿を消しました。

 アテネで起こったこの疫病は、輝かしいギリシア文明を急速に衰亡させました。感染病の原因は未だに学者の間で様々な説が入り混じり、意見がまとまらない状況です。しかし、これらの悲劇が近づいていた当時のアテネの人々は、贅沢で派手な生活をし、近親相姦や同性愛が横行し、殺戮は残忍を極め道徳的にはかなり堕落していたと見られています。

 これら道徳心の喪失は文明の崩壊をもたらす深層の原因だったのかも知れません。これは今日の人々にとってよい教訓で、深く考えてほしい所であり、戒めとしてほしい教訓ではないでしょうか!

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/2/1/400555.html)
 
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