文/黒竜江省チチハル市の大法弟子
【明慧日本2019年2月20日】昨今、中国人の資質が悪いということが熱い話題になっています。中国人の資質と言えば、中国人はどこであろうとお構いなしに公共の場でも大声で騒ぎ、随所で痰を吐き、ゴミを勝手にポイ捨てし、ルールを守らず、列に並ばないことなどなど多くの事が思い浮かぶでしょう。そして様々な偽物を平気で売りさばき、有毒な食品をも作って販売し、騙し合い、さらに酷い事には誣告(ぶこく・故意に事実を偽って告げること)されるのが怖いために、人が地面に倒れて苦しんでいても、誰も手を貸さず、見て見ぬふりをします。他にもまだまだ数多くあります。
話せば誰もが自分の経験した事を含め、多くの事例を挙げることができます。しかし、解決策に触れると皆とても絶望してしまい、先が見えず、これから先100年経っても外国人のマナーを守る道徳性や資質にはかなわないと思い、多くの人が移民することを選択しています。
古い文明を持つ礼儀の国であった中国は、本当に希望がなくなったのでしょうか? そうではありません。自らの経験によると、わずか数年で中国人が自らの道徳心を向上させていくことに、世界中が目を見張ることでしょう。
それは1993年、当時私が20歳を過ぎた頃の黒竜江省チチハル市のありふれた景観でした。その頃、中国では気功ブームが現れ、気功と超能力への関心から私も毎朝公園に行っていろいろな気功の功法と接し、たまには一緒にやってみました。全国の多くの有名な気功師達が地元に来て講習会を開くと聞くと、私はこれら全部に参加しました。しかし、いつも多くの問題が解答されず、多くの問題は市の気功協会の人でさえ私に答えることが出来ませんでした。
私は幸運にも偶然、法輪大法の李洪志先生の説法を聞くことができ、やっと人生の多くの解けなかった問題が全部分かったように感じて、高ぶった気持ちを言葉では言い表せませんでした。しかし残念なことに師父のおっしゃる「煉功するには徳を重んじなければならず」[1] や、「心性を修煉しないので、功が伸びないのです」[1] という法理を聞くと、私の敏感な神経に触れました。
なぜかというと、私は学校に通う時政治理論の授業が大嫌いで、仕事をしてからは建前で物事を言って処理し、裏で一編の学習や報告をさせ、態度表明をさせることにいつも反感を持っていました。李先生は中国気功科学研究会の秘書長に誘われて、チチハル市に来られました。それで私はすぐに、これはまた中国共産党の精神文明建設の一式だと誤解しました。思わずこの事にとても強く抵触する心理が生じて、残念なことに数日しか学ばず、煉功点に行かなくなりました。
ある日、当初一緒に法輪功を学んでいた友達が私を見て、「まだ、法輪功を煉っていますか?」と聞かれました。私は「仕事が忙しくてあまりやらなくなった」と言い逃れをしました。彼は次のように言いました。「こちらの煉功点の人達はとてもよくやっている。多くのとても重い病気が煉功して良くなり、癌さえも良くなった。職場の多くの医療費が節約され、仕事も認められて中堅にまでなり、苦労をいとわずやり、家庭は円満で隣近所との関係も良くなった。みな学ぶ前と比べてとても向上し良くなった。数日後に大慶で心性の交流会が開かれるので、あなたも行って見てはどうか」と誘われました。私はこれらの変化に驚き信じられず、「すぐに大慶に行って見ます」と答えました。
大慶、ここに普段行くには列車の便が割と少ないのでチケットも売り切れ、皆仕方なく別の列車に乗り次いで行きました。列車から降りてバスに乗り、1人大体30毛(毛=0.1元、3元は約15円)で、私はいつも通り数元を取り出して「皆さんのチケットを、私が全部買います」と言いました。しかし皆従わず、私に数毛ずつ渡し、誰も1毛の得もしようとしませんでした。この人達は、本当に世間の人とは違いました。
会場に着いたら、すでに多くの人が外で待っていました。続々とハルビンなどからの学習者達が大型バスに乗ってやって来ました。他の地域から来た学習者達があまりにも多く、予想を遥かに超えていたので、接待する学習者達はとても大変でした。でも皆秩序正しく中に入り、私達が入場した時にはすでに座席がありませんでした。すると、ある大慶の学習者が「大慶の学習者達は立ち上がって、座席を他の地域の同修に譲ってください」と叫ぶ声が聞こえました。大慶の学習者達は皆すぐ立ち上がって、前の空いた場所に行って地面に座り、誰一人として不平を口にしませんでした。
私達が座った後も多くの人に座席がありませんでした。主催側がホールのマネージャーと協議した後、ホールのマネージャーは全ての学習者が入場して、ホールの通路の空いた所に立つことに仕方なく同意しました。たぶん彼もこの人達が他の人達と違うことに気づいたのでしょう。
大会は正常に始まりました。各地から来た学習者達が演壇に上って自分の修煉体験を語って分かち合い、学習者達は静かに聞いていました。タバコを吸う人、話す人は誰もおらず、物を食べたりゴミを捨てたりする人はなおさらいませんでした。絨毯(じゅうたん)のそばにいるホール側の数人の職員は、この大会の様子を見て、「我々がこんなに楽したことは、今までないなあ」と密やかに話していました。
お昼休みは1時間だけで、司会者は他の地域の学習者達に、会場のそばにある食堂で食事ができると教えました。私は密かに思いました。今日はたぶん食事はできないだろう。学校に通う時も、数百人が列になってご飯を買いに行ったことを思い出し、その混み合った様子がたちまち脳裏に浮かびました。今日は千人は超えてるのではないのか! 食堂に近づくと大門が開き、みな順番に中に入り、出入り口にいる1人の学習者は皆に次のように教えました。「一つの食卓に10人、自分で空きを探して1人6元払って下さい。食べ終わったらそのまま食卓の上に置いて下さい」。ロビーにはすでに食卓がいっぱい並べられて椅子はなく、食卓ごとにご飯の容器が一つとおかずが4品置かれ、10人になると皆が自由に食べ始め、食べ終わると6元ずつ置いて静かに立ち去りました。30分位で千人以上が全員食べ終わり、立ち去りました。
午後の交流が円満に終わり、各地の学習者達は続々と立ち去りました。私とチチハルの学習者数人はバスに乗るまで、まだ2時間あったのでホールで少し過ごしました。ホールの職員が楽々と掃除をしていました。ゴミが全く落ちておらず、なかったからです。大慶のまとめ役も来て私達とおしゃべりしました。「あなたはとても忙しかったでしょう。早めに帰って休むといいですね」とこちらが話すと、彼女は大丈夫だと答えました。交流会がこんなに順調にいくと思わなかったと言い、彼女の唯一の心配は、食堂の食事代金が不足するのではないかということでした。先ほど彼女がお金を持って行き、食堂の管理人に「受け取った食事代に不足がありましたか?」と聞くと、食堂の人は笑顔で「安心してください。1元の違いもありませんでした」と答えたそうです。
彼女は元々専業主婦で、他の数人の大会運営者もこのような大規模な活動を組織した経験がなかったそうです。数日前から彼らは忙しく動き回り、よく寝ることもできず、活動に支障が出ないか心配しましたが、皆の資質がこんなに高いとは思わなかったようです。それは本当に参加者がみんな他人を思いやり、他人に迷惑をかけてはいけないという気持ちの現れで、大会がスムーズに運び、円満に終了したのです。
あれから長い年月が経ちましたが、この年の一幕を思い出す度に、心にいつもちょっとした感動が湧いてきます。大法は短いこの2年の間に、神州の大地中国にこのようにたくさんの資質の高い人達を生み出し、得難い浄土を作りました。真に大法を修煉しさえすれば、官吏は貪らず、商人は騙さず、民は法を守ります。このような人達が多く増えるに連れて、中国社会の道徳が絶えず回復して向上していく中で、本当に口惜しいことに、1999年7.20に法輪功に対する本当に恥知らずで、残忍な迫害がこの全てをダメにし、破壊しました。中華民族の最も得難い道徳が飛躍する機会を無情にも奪って、ダメにしてしまいました。この「真・善・忍」を信じる大法修煉者達を弾圧するために、中国共産党はあらゆる悪辣(あくらつ・情け容赦もなく、あくどいこと)な勢力を携え、卑劣な手段を使って動かし、今の中国社会に多くの悪事を一斉に働きました。そのため、道徳が一瀉千里の勢いで滑落していき、全ての良知ある中国人がこの上なく憎み、恨み合っています。
中国人の資質が本当に悪くなったのでしょうか? そうではありません。この全てを解決する良い方法があり、とても簡単なことです。それは、法輪大法の修煉者が法輪功をする自由や法輪功を広める自由を取り戻し、すべての中国人が良い人、道徳心のある立派な人になれるようにすることです。それには大法の教えに従い、『轉法輪』に書かれた教えを守って実行すればよいのです!! こうすればきっと、中国人の資質を取り戻せ、この世の中がガラッと良い方向に向かって、好転し続けていきます。
注:
[1] 李洪志師父の著作:『轉法輪』
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2015/5/19/150639.html)