文／中国の大法弟子
【明慧日本2012年4月5日】私は今まで、神韻ＤＶＤを直接相手に渡したのは、自分の親戚や友人だけで、配った枚数も限られていました。多くの場合、住民のマンションのドアに貼り、顔を見ないので相手の反応は分かりませんでした。今年から、知らない人にも手渡しの形で配り始めました。私は真相を伝え、三退の経験もあり、相手に面と向かって神韻ＤＶＤを手渡すのは難しくありませんでした。師父はすでに私達が歩むべき路を按排してくださっており、私たちはただ渡しに行くだけです。私は家を出るたびに、ポケットに数枚のＤＶＤを入れ、縁のある人にプレゼントしています。1枚1枚の神韻ＤＶＤのほとんどすべてに、それぞれのストーリがあります。
ある日、バスに乗った時のことでした。乗車後すぐ、若い女性が席を譲ってくれました。私は彼女に「あなたは今日1日中、会社で働いてお疲れでしょう。あなたこそお座りください」と言いました。しかし、彼女は笑って座ろうとはしませんでした。人に席を譲る人は心も善良な人でしょう。私は彼女を助けるべきだと思いました。私の目的地はまだですが、彼女が降りた後、私もついて降りました。彼女に「今の世の中で、人に席を譲る若い人は少なくなっています。善良なあなたに、貴重なプレゼントをしましょう」と言いました。彼女は立派な神韻ＤＶＤを見て、嬉しそうに両手で受け取り、何回も感謝しました。私はＤＶＤについて簡単に紹介した後、「大切なものですから、必ずよく観てくださいね」と彼女に言いました。道徳が失われ、すべてが金銭で量られる現在の中国で、彼女もきっと初めて人から善良だと褒められたことでしょう。それだけでも彼女は心を打たれ、神韻を見れば、さらに善念が呼び覚まされることでしょう。私は認識することができました。「善は宇宙の特性であり、善良な心が互いに通じ合い、善は常人と大法弟子を結び付ける」
ある高級マンションの団地で、男性が3歳くらいの子供を連れて遊んでいました。「可愛いお子さんですね。ここに住んでいらっしゃるのですか？」と話しかけると、「いいえ、リストラされて。こんないい所に住める訳がありません」と男性は言った後、中共（中国共産党）の汚職腐敗に対して不満を言い始めました。私も「そうですね。共産党全体が腐敗し、中央政府がリードして、一党独裁で国民が害を受けています」と言いました。彼は不満を言えば言うほど、ますます怒り出しました。私は「あなたは腹を立ててはいけません。汚職官吏のことで自分を苦しめるのは賢明ではなく、それには及びません。あなたにいいものをプレゼントします。見ればきっとうっ憤を晴らし、気分がよくなりますよ」と彼に言いました。ＤＶＤを彼に渡そうとしている途中で、子供がさっと奪い取って胸に抱え込み、誰にも取られたくないようでした。男性は少し恥ずかしそうに、「この子は普段人のものを欲しがらないのに、今日はどうしたのでしょう？」と言い、私は「子供さんもこのＤＶＤが良いものだと知っているのでしょう。帰ってからよく観てください」と言いました。彼らを見送り、内心で「何と無邪気な子供でしょう。子供は先天的な本性を失っていないので、真実の分かっている一面が大法の素晴らしさを理解し、済度されるのを待ち望んでいるのだ」と思いました。
もう一つの団地で、中年の女性が踊りながらマンションの階段を降りて来ました。私に見られていると気がつき、ちょっと恥ずかしそうにしていました。私が「踊りがお好きなんですね」と話しかけると、彼女は「習ったばかりで、でもすごく好きで、夜寝ていても、脚で布団を蹴飛ばしているぐらいです」と言いました。このような踊りが好きな人に神韻ＤＶＤをプレゼントすると、当然喜ばれます。彼女は表紙に印刷されている天女のような少女を見て、若い人のように笑って「知らない人から、こんなに素晴らしいものをいただいて、申し訳ありません」と言った後、ＤＶＤを手に持って見つめ、ダンスのステップを踏みながら去って行きました。私は、まるで衆生が歌ったり躍ったりして、喜んで神韻を迎えている光景を見ているかのようでした。皆さんも外へ出て、神韻のＤＶＤをプレゼントし、人々を救い済度してあげてください。
それはバスを待っていた時のことでした。3人の女の子がやって来ました。1人がモンゴル語で、「いい、いいって、何がいいの？」と言っているのが聞こえてきました。これはモンゴル語です。私は文化大革命の時、内モンゴルの農村へ送られた際に、少しモンゴル語を覚えていたのです。私は元気をふるい起こし、心を込めて彼女たちに挨拶しました。3人は内モンゴルから遠く離れたこの大都市で、モンゴル語を聞き、知り合いに出会ったかのように親しみを感じたのでしょう。3人はとても嬉しそうでした。彼女達はホルチン草原（科爾沁草原）から出稼ぎに来た人達で、神韻ＤＶＤをプレゼントすると、とても喜びました。あやうくバスに乗り遅れそうになり、3人はバスを追いかけながら、私に手を振って、「また会いましょう」と言いました。
私は遠ざかって行くバスを見送りながら、「きっとまた彼女達に会うことができる」と思いました。その時、慈悲の心が自然に湧いてきて、私はもう修煉が早く終わってほしいと望まなくなっていました。まだ、たくさんの衆生が世間で迷い、救い済度されるのを待ち望んでいるのです。
（続く）
