「街が火に包まれた時、誰も火を消す勇気はなかった」
■ 印刷版
 

文/聞思

 【明慧日本2021年1月30日】多くの人は、共産主義の邪霊が現在アメリカで演出している戦術が、当時の法輪功迫害に使われていた手法と同じであることに気づいただろう。法輪功への迫害において、焼身自殺事件をでっち上げ、国民に対して洗脳を行い、法輪功学習者への憎悪を扇動し、学習者を精神異常者として中傷した。アメリカ大統領選挙の場合は、1月6日に暴力事件の罠をかけ、フェイクニュースを流して人々を混乱させ、事実を伝えるメディアを封鎖し、トランプ支持者がみな理知を失った人たちだと一般の市民に思い込ませた。

 様々な共産主義的な現象がパンドラの箱から焦って飛び出したが、これについてはいちいち言及せず、まずは歴史上で有名な「地獄の火」を振り返ってみよう。

 「街が火に包まれても 誰も撲滅する勇気はなかった」

 世界の歴史上の火災の中で、紀元64年の「ローマの大火(ネロの火)」は歴史書に最も多く記録され、詳しく記述されている「地獄の火」である。20世紀に入ってからも、科学者はコンピューターでデータを高温で燃やすソフトウェアの名前を考えた時に、「ネロ」しか頭に浮かばず、最終的にはネロ(NERO)という名前が採用された。

 紀元64年7月、ローマでは大きな火災が発生し、7日間燃え続け、14地区のうち3地区が全焼し、7地区が深刻な被害を受けた。ローマの街は焦土と化した。 火事の後、町を離れていたネロは、急いでローマに戻り消火の指揮をとり、難民を受け入れるために私邸の庭を開放したが、街中で「ネロが放火の指令を出した」という噂が広まった。

 古代ローマの歴史学者タキトゥスは、当時9歳だったが、この歴史に名を残した大事件を経験した。「街が火に包まれても、誰も火を消す勇気はなかった。火を消さないように脅しをかけ続けた人たちがいたからだ。また、命令されたと言ってあちこちに松明を投げた者もいた」とタキトゥス氏は書いている。

 鎮火の後、ネロは待ち切れずに「黄金の宮殿」の建設を始めた。一方で、素早くローマの火災について結論を出し、ローマ全土に戒厳令を宣言した。

 ローマ市民の怒りに直面したネロは、放火の罪をキリスト教徒に転嫁した。「戒厳令」の期間中、放火者を調査すると同時に、ネロは忠告する勇気ある正直者たちに死刑を下し、多くの影響力のある議員や著名人を処刑し、彼の教師、顧問であるセネカ氏まで両手を切断させた。

 ネロは自分の政策を正当化するために、権力に屈服する理論家たちに「でっちあげ」の罪状を書かせた。例えば、キリスト教徒が神を拝む時に、赤ちゃんを殺して、その血を飲み肉を食べる、キリスト教徒が暴飲、乱倫するなど、ローマ社会の悪行為を全てキリスト教徒に着せた。

 ネロはキリスト教徒たちを闘技場に放り投げるよう命じ、ローマの高官たちは、生きたまま動物に引き裂かれ、無残にも噛み殺されたキリスト教徒の姿を笑いながら見ていた。さらには、多くのキリスト教徒を干し草と束ねて、松明として庭に並べ、夜になると皇帝の園遊会を照らすために火をつけるように命じた。

 「ネロの火」とは、単に激しく燃えたという意味ではなく、その火が「計画され、最大限に利用された」という意味である。

 1、タイミングと場所
 世界中に知られている宮殿の周りで火災が発生し、放火犯は国家の最高政権を攻撃した。

 2、直接結論を出す
 火災の原因が特定される前に、全国「戒厳令」が発付され、放火犯はキリスト教徒だと断言した。実際にはずっと前から計画されていた。

 3、世論を作り上げる
 理論家が罪状をでっち上げ、それを全国に広め、国民がキリスト教徒を憎むように導いた。

 4、被害者を撲滅する
 事実を伝える勇敢なクリスチャンたちを拷問、殺害した。

 「ネロの火」は、悪魔的な詐欺、残忍、悪だくみが特徴であるため、「地獄の火」と呼ばれている。

 歴史は時には芝居のようで、意外と似たような脚本が繰り返されているのだ。

 連邦議会襲撃事件は「ネロの火」の再演?

 2021年1月6日午後2時30分頃、世界中が注目する米大統領選挙の最中、不正投票の「質疑」が行われようとした時、数人が連邦議会に乱入し不正投票の審議を中断させた。その時、議会の警備員が退役軍人の女性を射殺し、議会は中断した。 夕方に議会が再開された頃には、基本的には「議会へのテロ攻撃」を糾弾する内容となり、大きな圧力と緊張した雰囲気の中で、すべての手続きが簡略化され、直接開票し、問題とされていた事項は当面「休眠」されることになった。

 連邦議会襲撃事件は「ネロの火」の要素とそれぞれ対応していた。

 1、タイミングと場所
 大統領選挙の当日、議会議事堂広場で、選挙の真偽を問う議論の肝心な時に、何者かが議会に侵入して憲法制度を破壊した。

 2、直接結論を出す
 侵入者の正確な身元や動機を確認することなく、事件の後に「議会へのテロ攻撃」と決めつけ、大統領が騒乱の扇動者だと皆が一斉に非難した。その後、侵入者がアンティファ(Antifa)のメンバーであることが指摘されたが、ローマでネロが火をつけたという民間の声と同じく、「廟堂」に影響を与えることはできなかった。

 3、世論を作り上げる
 事件の翌日、主流メディアはほぼ一致して連邦議会襲撃事件を「恐怖の拡散」、「反乱を扇動」したと非難した。複数の欧米諸国の首脳も同様に、事件についてアメリカの民主に「泥を塗った」との声明を発表した。

 4、被害者を撲滅する
 連邦議会襲撃事件の真相を明かす全ての声や正義の人たちに対して、ソーシャルアカウントを閉鎖したり脅迫したりして、事件の真偽への質疑を強制的に停止させた。トランプ大統領のソーシャルメディアのアカウントを永久に取り消し、メディアの中で7500万人の人々を暴徒、邪教徒と呼び、学校で若者たちに「この人たちは悪い人だ」と教え、出版社が退任した官員の出版する権利を剥奪したなど。

 しかし、勇敢な人たちは次から次へと、平和的に、はっきりと真相を明かした。

 フロリダ州共和党のマット・ゲイツ下院議員は、「トランプ大統領は、大手メディア、ビッグテック、そして両党の議会指導者からの憎悪と抵抗に直面している 」、「ペロシ議長は下院議事ホールの演壇に立ち、大統領の連邦議会演説文を破ったことがあり、憎しみと分裂を煽った」と述べた。

 ジョージア州の女性下院議員マージョリー・テイラー・グリーン氏は、「トランプ大統領は過去4年間で600回以上の集会を開催しましたが、警察を攻撃したり、商店を破壊したり、街に放火したりしたことは一度もありません。代わりに、民主党は暴力的な騒乱を支持し、数十億ドルの財産損害と47人の死亡事件を引き起こしました」と述べた。

 事実は明らかになったようだが、トランプ氏が退陣した後も、トランプ氏の弾劾はまだ終わっていない。ネロが火災の後にキリスト教徒を迫害したように、「見せしめにする」ために、「虚言」を覆い隠すために、「虐殺」が必要なのである。

 「天安門焼身自殺事件」の偽りの火

 1月6日の国会事件の翌日、ワシントン・タイムズ紙は、侵入者が「アンティファ」のメンバーだったことを指摘した。ソーシャルメディア上でも、正義の声が連日上がった。

 しかし、20年前の「天安門焼身自殺事件」は、今年の連邦議会襲撃事件や、ネロの火より、闇勢力の操る戦術をよりよく表していた。

 1、タイミングと場所
 旧暦の大晦日の2001年1月23日、全国が注目した日となった。天安門広場で世界に衝撃を与えた5人の 「焼身自殺事件」が発生した。中国共産党(以下、中共)のメディアは最も早いスピードで、法輪功学習者がガソリンを浴びて焼身自殺したと報じた。

 2、直接結論を出す
 新華社、CCTV、人民日報、全国の様々なプロパガンダは、悪質な事件を隠蔽する常套手段に反し、待ち切れずに最も早いスピードでとにかく繰り返して、法輪功学習者が組織した「焼身自殺事件」だと報道した。胸が締め付けられる映像、当事者の生の声、そして警官の生々しい証言の前で、事件の真偽を疑う余地はなかった。新華社は事件の発生から2時間後、映像を海外メディアに公開した。

 ベテランメディア関係者であり、『動向』雑誌の編集長・張偉国氏は、「このような重大な人命に関わる事件は、司法部門が調査し、裁判を経てはじめて結論が出るはずだが、北京政府メディアが先取りして『世論判決』をし、この事件は単純なものではないという印象を与えた」と文章の中で述べた。

 3、世論を作り上げる
 「天安門焼身自殺事件」の後、中共当局は2000以上の新聞社、1000以上の雑誌、数百のラジオ局、テレビ局に全力をかけて動くよう指示し、法輪功に対する憎悪を煽るための嘘の嵐の中に国民を置いた。この「集束的な虚言爆弾」の砲撃の下で、人々は虚言を信じるようになってしまった。

 ネロがキリスト教徒に罪を転嫁したのと同じように、江沢民と中共の法輪功への迫害も、良心を失った多くの専門家や学者を動員し、「腹を切り法輪を探す」、「薬を飲ませない」、「財を成す」、「反中勢力」、「焼身して天に昇る」などの嘘を捏造させ、政府への国民の信頼を利用して嘘を撒きちらし、同時に暴力手段を用いて真相を隠蔽し、国民を迫害に参加させ、迫害を黙認させたりした。

 4、被害者を撲滅する
 法輪功学習者は、はっきりと迫害の実態を伝え、事実を明らかにすることを期待したが、「天安門焼身自殺事件」は、法輪功への残忍な迫害を推進する理由となり、江沢民は 「名誉を汚し、身体を消滅させ、経済を破綻させる 」という大量絶滅政策を打ち出した。過去20年間、幾千万人もの法輪功学習者が連行、拘禁、洗脳、実刑判決を受け、歴史上に記録された数百種類の拷問と虐待の手段が使い尽くされた。

 「ネロの火」が暴君の行為だとすれば、「天安門焼身自殺事件」は巨大で洗練された極端主義体制の仕業である。ネロの時の市民はまだ自分の土地や私有財産を所有していたが、共産主義の中国では生産、生活のための資源はすべて中共に支配されている。国民は中共によってブラックボックスに封じ込められ、好き勝手に虚言を注がれ、共産党の牢獄にいるかのように管理されているため、理論的に思考することができない。

 中共は人間の正常な善悪の基準を超え、社会のどこでもあらゆる面を支配している。

 歴史の瞬間:最も暗い時は、即ち夜明けが来る時

 ホワイトハウスの近くには、元駐中国米国大使のJ・ステイプルトン・ロイ氏の事務所があり、ドアには英語と中国語で「天下は大いに乱れており、情勢はとても素晴らしい ---- 毛沢東」と書かれた白い紙が貼られている。

 ソ連・東欧崩壊後の1990年代以降、国際社会は中共陣営の大勢が過ぎ去ったと判断し、アメリカは中共への宥和政策をとり、中国がWTOに加盟して世界第2位の経済大国となった。中共は野心を隠さず、対外プロパガンダ、一帯一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海洋シルクロード)、孔子学院などで世界を席巻し浸透し始めた時、欧米諸国は黙認してそれをすべて受け入れた。

 2019年には、香港「逃亡犯条例」改正反対の民主化運動に参加した市民たちは、数万本の催涙ガス弾にかけられ、2000人以上の「自殺者」が出て、欧米諸国は冷や汗が出るほど驚いた。2020年には武漢肺炎(新型コロナウイルス)が発生し、中共が感染状況を隠蔽し責任を逃れたことで、欧米社会は中共に対する期待を断念した。

 共産主義の幽霊が歴史の終焉を迎える現在、意外にも世界の正義の象徴である舞台で暴れまわっている。悪魔は本当に世界を統治することができるのか? 『悪魔が世界を統治している』 という本には、「共産邪霊が人類を滅ぼそうとする陰謀があと一歩で成功してしまう」と書かれている。しかし、物事は極点に達すると必ず逆の方向へ転化すると言われるように、最も暗い時はすなわち夜明けが訪れる時なのである。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/1/26/419077.html)
 
関連文章