文/山東省の大法弟子
【明慧日本2021年11月27日】(前文に続く)
再審請求
私の職場の関係者は、この状況が彼らにとって理想的ではないことを理解し、和解を申し出ました。訴えを取り下げれば、再雇用と給料の支払いをすると約束してくれたのです。しかし、私が訴訟を取り下げると、彼らはその約束を守りませんでした。
そこで私は、和解の約束を果たしてもらうために、再び訴訟を起こしました。当時、和解契約は口約束で、書面もなかったので、私には何のメリットもなかったようでした。しかし、私は自分の信念に基づいて受けてきた不当な扱いを、明らかにするチャンスだと考えました。
私は再度、公開書簡と法輪大法の資料を裁判所に提出しました。被告は、今度こそ私は連行されると確信していました。「彼女(私のこと)は大失敗をした」と法務部の部長は夫に言いました。「裁判が終わっても、彼女が家に帰るとは思わないでください」と夫に言いました。
今回、部長は被告人として出廷しました。法廷では、私が会社の従業員の連絡先をネットで公開したり、職場で法輪大法の資料を配布したりしたことを具体的に述べました。しかし、裁判官は彼には目もくれず、「それらの資料は本件とは何の関係もありません。それを調べる必要はありません」と言いました。
休憩中、裁判官は私に、「あなたが提出した資料は全員が読んだよ」と小さな声で言いました。その後、裁判官は中国共産党の組織を辞めることに同意したのでした。
この公聴会には、私が事前に公開書簡を配布して一般市民を招待していたため、市の職員や610弁公室のエージェントも、大きな事件だと思って来てくれました。法廷の近くにはたくさんの私服警官がいました。また他の人は、法廷の外で靴を磨いたり、スイカを売ったりしていた人たちは私服の警官だったと言いました。
裁判官は、事情を知っている誠実な人でしたが、610弁公室の介入により、一次判決を守らなければなりませんでした。それでも、私を助けようとしてくれて、正式な判決を出す前に次の行動を教えてくれました。
最高裁判事
また、私はこの案件を2度、省都の最高裁判所に上訴しました。一度は追加資料を提出する際に、法輪大法に関する手紙とマイクロSDカードを入れました。そのカードには、『共産党についての九つの論評』、インターネット封鎖を克服するためのソフト、法輪大法に関する追加情報が入っていました。
後日私は、最高裁の裁判官にこの件について電話をしました。最初、裁判官は私の電話に出るのを少し嫌がっていました。裁判官は、この事件が私に有利にならないかもしれないし、すぐ会議に行かなければならないと言いました。私は簡単に、「裁判官は法律に基づいて判断するべきです」と言いました。それは、私が何の法律にも違反していないことは、誰もが知っていることだからです。
私が送っていた手紙のことを尋ねてみたら、裁判官は読んだとは言ったのですが、それは周永康や薄熙来など、失脚した高官に関するものだったのです。その情報は、今回の事件とは関係ありません。そのため私は彼に、「今回の事件とは直接関係がないかもしれませんが、状況を理解するのに役立つかもしれません」と言いました。そして私は、法輪大法が世界中で人気があること、そして中国共産党が法輪大法を弾圧した理由、法輪大法の修煉者に対しての拷問方法などについて話しました。また、3億人以上の人が、中国共産党の組織を辞めており、その中には地方の裁判官も含まれていることを話しました。
裁判官は、私が言ったことに納得し、喜んで聞いてくれたのですが、彼はまだ在職中なので、これ以上話すのは退職するまで待たなければならなかったのです。私は裁判官に、マイクロSDカードに入っている情報を読んで見ることを勧めると、同意してくれました。
「お会いしたことはありませんが、この10分間の会話で、あなたが親切で誠実な方だということがわかりました」と裁判官が言いました。
私は彼にお礼を述べ、「ただ単に何が起こっているのかを、知ってもらいたいだけです」と付け加えました。結局、30分ほど話し込んでいました。
態度の変化
敢えて、私に有利な判断を下す裁判官はいませんでしたが、しかし最後には多くの人が、法輪大法と弾圧について知ることになったのでした。
私が働いていた職場では、この裁判の後、ほとんどの人が法輪大法への理解を深めました。彼らは、私に害を及ぼす可能性のある書類を、裁判所に提出するのをやめました。中国共産党のプロパガンダを積極的に広めたり、学習者をスパイにするために人を送ったりすることもなくなりました。法務部のある人は、「上司たちは、もうあなたと話す勇気がありません。彼らは、あなたがそれを録音して、公表するのを恐れているからです」と話しました。
ある同僚が他の人の前で、私の夫に私と離婚することを勧めていました。しかし、公開された手紙を読んだ後、その同僚はすっかり変わり、人前で私を褒めてくれるようになったのです。「あの手紙はよくできていて、明確で、論理的です。彼ら(修煉者)はとても才能があります。我々にはあれほどの文章は書けないでしょう」
「確かにあの手紙を読むまで、法輪大法に関することが嘘だとは知らなかった」と、傍にいた人が付け加えました。彼らは私のことだけでなく、法輪大法についても、良いことだと言ってくれました。
師父はこう説かれました。
「善と悪の二種類の表れは、ちょうど世の人々に見せているのではありませんか? 救い済度できる人を探し、見分けているのではありませんか?」[3]
「人々の反応は善の念によるものか、それとも悪の念によるものか、神はすべての人の考え方に注目しており、これによってその生命を残すかどうかを決めています。言い換えれば、このこと自体はそれらの救い済度され得る人を救い済度しているのではありませんか?」[3]
同修からのサポート
この訴訟では、多くの同修が私を助けてくれました。私の会社は大きな国有企業です。北京に本社があり、多くの部署とその下にも会社があります。プラクティショナーたちは、多くの従業員や地域の人々に働きかけてくれました。
同修たちは、近くのコミュニティに私の公開書簡を貼りに行きましたが、警備員に、「それは許されない」と言われ、没収されてしまいました。法廷で私のために証言してくれた元上司のCさんが、たまたまそこにいたので同修と話をしてくれました。その後、Cさんは警備員に手紙を返すように言い、同修たちがそれを掲示板に貼るのを手伝ってくれたのでした。
ある裁判官は、私の公開書簡を「市庁舎の前で配布している実践者を見たことがあります」と言いました。そしてその裁判官は、「私は何人かの同僚と通行人のふりをして、それぞれが公開書簡を受け取りました」と言ったのです。
私は、海外の多くの同修たちが、会社の人たちに電話して法輪功迫害の事実を伝えていることを知っています。同修たちの正念がどれほど強いか、人々の考えも大法弟子たちのポジティブなエネルギーの場で正されているのです。私は、この人たちのことをとても嬉しく思い、同修たちに感謝しました。後日、職場の同僚たちは、「君たちは何をしているだ、あの事件で、あなたたちの対応について、多くの国から苦情の手紙が来ているよ」と上司から叱責されたのでした。
師父はこう説かれました。
「これらのことを重く見ることなく、目にした不足を黙々と良くすることができれば、神々は敬服しきれません。この人が本当に素晴らしいと言うのです! これこそ、大法弟子が行うべきことです」[4]
私たちにできることは、このような常人のレベルではほんの少しです。私たちはただ師を助け、法を正すという願望があるだけで、すべてのことは、師父が成し遂げておられるのです。しかし、師父は巨大な威徳は大法弟子に与えられています。 師恩は言葉では言い表すことができません。私たちは、大法弟子がすべきことをして、師父がより多くの人を救うのを助け、師父が苦労されることなく、安心していただくようにするしかないのです。
修煉者の皆さんの支援に感謝します。また、師父の長年にわたる慈悲の心に感謝いたします。
注:
[3] 李洪志師父の著作:『各地での説法八』「二〇〇八年ニューヨーク法会での説法」
[4] 李洪志師父の著作:『各地での説法十』「更なる精進を」
(明慧ネット第18回中国大陸大法弟子の修煉体験交流会)
(完)