留置場で起こった物語
■ 印刷版
 

文/中国四川省の大法弟子

 【明慧日本2023年10月19日】

 一、「良い人が刑務所に入れられた」

 2004年、私は中国共産党(以下、中共)に迫害され、留置場に連行されました。私は自分が罪を犯しておらず、真・善・忍を修める良い人であることを信じているので、どこに行っても、大法の素晴らしさと法輪功迫害の実態を伝えることを使命としています。留置場に入ると、私は「皆さん、こんにちは!」と明るい声で丁寧に挨拶しました。中にいる人たちは私を見て「きっと、あなたは法輪功学習者(以下、学習者)ですよね。法輪功の人たちだけが、ここに入ってきた時このような状態です」と言いました。彼女らは私に、以前入ってきた学習者たちが、皆他の人たちにどれほど親切であったか、そして警察を恐れずに煉功を続けていた様々な感動的な物語を私に話してくれ、英雄のように称賛しました。

 その中の一つの話は特に私を感動させました。中共が法輪功に対して迫害を始めた当初、大量の学習者が連行され、この留置場入れられました。入ってから、彼女たちは皆煉功を堅持しました。留置場の警官は彼女たちに煉功を許さず、体罰を用いたり、殴打したりして彼女たちを制止しましたが、全く役に立ちませんでした。そこで、ある日、鎮圧しようと、一つの小隊の武装警察を派遣してきて、監房にいる学習者に皆出てくるように命じました。しかし、学習者たちは恐れずに外に出てきました。さらに、他の収監されている学習者ではない人も、足枷をつけた重罪犯も自分が学習者だと言って、一緒に出てきました。武装警察が1対1で彼女たちを叱ったり、殴ったりしましたが、みんなは屈しませんでした。結局、留置場は彼女らが煉功をすることには目をつぶるしかありませんでした。こうして環境が変わり、後に不法に連行されてきた学習者の煉功環境は改善しました。

 留置場の中で、私たちが毎日煉功をすると、いつも何人かの人が一緒にやっていました。私たちは彼女たちに師父の『洪吟』の中の詩を教え、大法弟子が作った歌も教えて一緒に歌いました。特に『中国で起きている奇怪な出来事』という歌が好きで、彼女たちは自分も多少おかしいと思っていましたが、法輪功迫害の実態を知って、法輪功こそ無実の罪を着せられたのだと思いました。彼女たちは「何と言っても、私たちは自分の利益のためで、あなたたち法輪功だけが完全に他人のために行っている」と言ってくれました。彼女たちには、自分は良い人で、中共の役人こそが本当の悪い人だという共通認識があるようです。ですから、『中国で起きている奇怪な出来事』の歌が特に彼女たちの心理に合っているのです。

 ある日の夕方、留置場の警官と外部から巡回に来た労働教養所の人達が監房ごと見回りをしていました。私のいる監房のドアを開けると、みんなが一斉に大声で『中国で起きている奇怪な出来事』を歌い始めました。「良い人は刑務所に入れられ、本当のことは言ってはいけない。人に善いことを教えて罪になり、でっち上げた嘘はいっぱいいっぱいだ」と歌いました。指揮もいませんが、歌声はそろっていました。警官と巡回に来た人達は怒っていても仕方がなく、そのまま去るしかありませんでした。

 二、「留置場に入らなかったら、法輪功を知ることができなかった」

 ある幼稚園の先生をしていた人は仕事を辞めて商売をしていましたが、「不法募金」で留置場に入れられました。入ってきた後、私たちが学習者だと知り、彼女は「今まで忙しくて、法輪功のことを聞いたことはありません」と言いました。私たちは彼女に大法の素晴らしさと法輪功迫害の実態を伝えました。彼女はとても話を聞くのが好きで、聞けば聞くほど興味を持ち、いつも私に「もっと話して」と言いました。

 私たちが毎日法を暗唱しているのを見て、彼女も暗唱したいと言いました。私は彼女に師父の『論語』を教えると、書いてほしいと言われました。書いてあげると、彼女は一晩で暗記出来ました。それから『洪吟』の中の詩を教えましたが、彼女は一つ一つ暗唱し続けました。

 師父の経文『世間に向かって輪を回す』、『政治に参与しているのではない』などが発表された後、外にいる同修が秘かに留置場に持ち込んでくれました。経文を読んだ彼女はとても感動し、留置場を出たら、必ずたくさんコピーして親戚や友人に見せ、特に公安関係の友人にも見せると言いました。ある日、各監房に入れられた学習者の人数を統計する時、彼女が答えたのは自分をその中に入れた人数でした。

 彼女が法を暗唱している間、彼女の話によると、子宮摘出の手術を受けたことがあるのに、生理が来たそうです。彼女は「法輪功は本当に不思議ですね」と感心しました。

 その後、彼女は無罪釈放され、事件を担当した警官は彼女に謝罪しました。彼女は「あなたたちに感謝しなければなりません。留置場に入らなかったら、法輪功を知ることができなかったからです」と言いました。

 三、「あなたたちもこれを講じるのですか?」

 あるガイドが入ってきた時、私たちが法輪功を修煉していると聞き、私たちを避けるように遠く離れていました。留置場に入った原因を聞かれると、「夫が浮気をしたので、自分は怒って復讐するつもりで、彼に熱い油をかけた後、自分で手首を切って自殺しようとしました」と言いました。

 私は遠くから彼女の話を聞いて、思わず彼女に「自殺は罪なのです」(『シドニー法会での説法』)と言いました。彼女はそれを聞くと、驚いて「あなたたちもこれを講じるのですか?」と聞きました。私は彼女に大法の素晴らしさと法輪功迫害の実態を伝え、「法輪功は佛法の修煉であり、殺生は許されません。『天安門焼身自殺』は中共がでっち上げた偽りのもので、盲点だらけです」と言いました。私の話を聞き、彼女は「そうだったんですか! 私は今まで政府の宣伝を信じていたので、あなた方が法輪功をやっていると聞くと、怖くてあなた方を避けていました」と言った後、以前、彼女が台湾の観光客の団体を連れて楽山大仏を旅行していた時、楽山大仏で坐禅をしたいと観光客がよく言っていましたが、彼女はいつも断固として制止し、「聞かなければ通報すると言って脅しました。報告しておきます」と言いました。

 真相を知った彼女は、自分も天目が見えるなど、たくさん話しをするようになり、私たちと、とても仲良くなりました。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/10/15/467107.html)
 
関連文章