文／中国の大法弟子
【明慧日本2014年6月5日】（前の文へ）
四、皆の前で屈辱を受け、心性を保つ
午後の学法を終えて、しばらく経った時、下の階から罵り散らす声が聞こえてきました。誰と誰が喧嘩しているのでしょう？ 私は気に止めませんでした。しかし十数分が経っても、罵声は止まるどころか、益々その声が大きく聞こえるようになりました。私は南のベランダに近づいて聞いてみると、それは下の階の兄嫁の声でした。誰を罵っているのでしょう？ 耳を澄ませて聞いてみると、彼女は私の主人を指して罵声を上げ、非常に聞き辛く、汚い言葉でした。言っている大体の意味は「上の階の人がポリ袋を自分のベランダに投げ捨てている」とのことでした。
罵声がずっと聞こえ、私は降りて説明すべきかを悩んでいました。ちょうどそのとき、誰かが「もういいよ」と言って、しばらくすると、罵声が止まりました。その罵声は大体30分ほど続いたので、その中で私は自分を反省しました。この数日、主人が窓をよく開ける音を聞きました。私はただ室内から彼に、下の方へ物を投げ捨てないようにとは言いましたが、外の部屋に出て自ら見てみることをしませんでした。めんどくさいし、一々大変だと思って、他人の事を配慮しなかったことによって招いた罵声だと思います。今度彼女に会ったら必ず謝ろうと思いました。
翌朝の六時半、罵声が再び聞こえてきました。この時娘も聞こえて、娘はお父さんを怒った後、下の階に降りて、兄嫁に言いました。「お父さんは悪かったです。意見があるなら、直接私たちに言ってきたらいいのに、罵り散らして何の意味がありますか？」 この時私も下に降りて、彼女に、「何かがあれば私に言ってください。」と言って、娘に戻るように指示しました。しかし、娘は戻る際こんな捨てセリフを残しました。「人をいじめて、厚かましいです」。
この話を聞くや否や、相手は足を踏みならして烈火のごとくに怒り出して大いに罵り、座椅子を持って娘の頭を殴ろうとしました。娘はそっとそこから避けました。彼女はまた殴ろうとしましたが、周辺で見ている人達から座椅子を取られました。今度、彼女は素手で娘の顔を殴り、真っ赤な五本指の跡が娘の顔に残りました。その後彼女はまた足で娘を蹴り始めました。娘は言いました。「殴られても、私は殴り返しません」。
彼女は殴りながら罵っていました。この時、周辺の人々は止めに入り、娘はやっと上の階へ戻ることができました。すると彼女は次に、私に向かってきました。「聞きなさい。これからはあなたの娘を見つけたら必ず殴ります。教養の欠片もない子ですから」。彼女は眼を大きくし、凄い剣幕で私を怒鳴りつけました。
私は心を穏やかに保ち、優しく言いました。「お姉さん、あなたが鬱憤を晴らせるなら何をやっても構いません。そして私の子供の教育を手伝ってくれて感謝します。私の主人は。。。」 私の話を遮って彼女は言いました。「あなたの旦那は頭が悪い。でなければ、なぜゴミを自分の家に投げ捨てないですか？ 今度ゴミを捨ててきたら、私はそれを拾ってあなたのベッドに投げ捨てに行きます」 私は笑って言いました。「お姉さん、彼がゴミを投げ捨てたら、あなたが何をしても私は文句を言いません。私の家の門はあなたにいつも開けておきます。遊びに来てください。そうして彼がゴミを投げてはいけないことを覚えられれば、私はあなたに感謝しなければなりませんよ」。
それでも、彼女は座椅子に座ってずっと罵っていました。周辺に多くの傍観者がいる中で、彼女の罵声は本当に聞くに堪えないほど汚かったです。しかし、私は修煉者として師父のお話を聞き、常人を超える更なる良い人にならなければなりません。師父は『轉法輪』の中でおっしゃいました。
私は激動せず、怒らず、怨まず、心が穏やかでした。私は引き続き言いました。「お姉さん、下に物を投げるのは私たちの間違いです。ここで『ごめんなさい』と謝らせて下さい。今後私たちは必ず注意します」 私の話を聞いても、彼女はやはり罵り続けました。
この時、ある見知らぬお兄さんが自転車でここを通って、彼女の罵声を聞き、自転車を止めて、大きな声で「もうやめなさい」と言ってくれました。私は続けて言いました。「お姉さん、昨日の午後、あなたはずっと罵声を上げて、私は一言も言いませんでした。あなたは我が家より後にこのビルに引っ越して来たのですが、今まで両家の間では何のトラブルもありませんでした。だから、昨日あなたは他人を罵っていたのかと思いました。これから我が家に何かの問題があれば私に言って下さい。今日もあなたは大変疲れているはずだから、ここで暫く休んで下さい」これを聞いて、彼女は罵声を止めました。
傍観者はどんどん去って行って、私も上に戻りました。時計を見てみると、既に7時半を回っていました。彼女は丸々一時間叫んでいました。私は娘に言いました。「今日、あなたは皆の前で殴られ、罵られ、心性を保てたことに私は嬉しく思います。私にとっても、これは17年間の修煉で、一つの大きな心性の試練でした」。
朝食後、私は出かけ、会う多くの人に言われました。「彼女は悪すぎます。法輪功修煉者は優しすぎます」。その場にいた人々は大法弟子の強い忍の心を見ました。昼食の時、甥っ子から電話が掛かってきました。「私の娘は大学に合格しました。しかも吉林省の有名校ですよ」。私も喜んで言いました。「おめでとう。我が家にやっと大学生が出ました。午後あなたの家に行きますよ」。電話を置いてから私は考えました。今日は本当にいいことが一杯です。私は大学に通ったことはありませんが、しかし今日はまるで大学合格通知書を受け取ったような感じがします。心性の昇華の素晴らしさは言葉では表現できません。
ある日、私は夢の中でそのお姉さんが見えて、彼女は私に向かって歩いてきています。私は何の怨みも感じず、「お姉さん」と彼女に声をかけました。その後、もう一つの夢を見ました。ある車は運転手がおらず、車輪もなく、猛スピードで走っています。私は何の感覚もなく、その車に乗りました。車は地上で何周かグルグル回ってから凄い早いスピードで空に向かいました。私は振り向いてみると、娘も乗っていました。車は私たちを連れて、もっと早く、もっと高く飛んで行きました。私は広い宇宙の中で自由自在に飛び、快適さと素晴らしさを感じました。その中で私は早朝の煉功のベルが聞こえました。目が覚めてから、私は師父による励ましを一層実感しました。
17年の修煉の道のりの中に、私の苦しみや楽しみ、苦痛や悩み、涙や血がありました。しかし、その中で私が最も感じたのは師父による加護でした。師尊の法像を拝み、私は無数回も心底から呼びました。「師尊、師尊、偉大なる師尊」
（完）
