親が着実に修めず 子供が大きくなって大法を離れる現象について(二)
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文/同心

 【明慧日本2015年2月7日】(前の文へ)(次の文へ

 5、親が「真」をやり遂げず約束を重視しないと、子供もいい加減な人間になる

 中国の春秋時代の「曾子が豚を殺す」という物語は、よく子供の教育に使われています。孔子の弟子である曾子の妻が市場へ買い物に出かけようとして、子供が連れて行ってくれと泣いてせがむので、困った妻は、「良い子で待っていなさい。帰ってきたら、豚を殺してご馳走を作ってあげる」と言って、出かけていきました。妻が市場から帰ってくると、曾子が豚を捕まえて殺そうとしました。驚いた妻は、「本気で豚を殺そうと思ったのではありません」と、曾子に言いました。それに対して曾子は、「子供を騙してはいけない。子供はまだ分別というものがない。親が教え導いていかなければならないのだ。その子供を騙せば、子供に嘘を教えることになる。また、母親が子供を騙して、子供が母親を信じないようになれば、これから先、どのようにして子供を教え導くことができるだろうか」と諭しました。そうして、豚を殺して料理しました。後世に聖人として尊重される曾子は、身をもって子供に「言った以上は必ず実行し、実行したら必ずやり遂げる」手本を示しました。

 しかし多くの親修煉者は、約束を破ることを気にかけておらず、でまかせを言うことを何とも思っていません。毎回約束を守らず、ひいては嘘をついてしまう時、いつも「私は適当に言っているのに、どうして本気にしたの? 事情が変わったから、当時言ったことももちろん変わってしまいます」など、自分に言い訳しています。そのように育った子供も信用というものがなく、小さい時から勉強や生活の面でいい加減になって、大きくなったら親に嘘をついたりして修煉に対してもいい加減になります。

 6、親が修煉してもなかなか大法に同化しないと、子供は常人のレベルに同化する。

 師父は『法輪大法義解』「長春法輪大法輔導員のための説法」で「僅かな人はわりと高い次元からやって来たので、彼は苦を嘗める必要はなく、彼はこの法に同化しに来たのです。同化し終わったら彼の修煉はそれで終わったのです。僅かな人、極めて少ない一部分の人はこのような人です」と説かれました。

 多くの同修はその法理を間違って理解しています。わが子はこの法に同化しに来て、苦しみに耐える必要がないと言っています。だから、子供を溺愛して、学法をしてもらうために、まず子供の欲望を満足させて機嫌を良くさせます。結局、そのように育った子供は大きくなったら、同化したのは法ではなくて常人社会の低下した道徳基準です。怠けて、欲深く、思うままにお金を使って安楽を享受するなどです。その子供を見て親修煉者は自分の失敗した教育を反省もせず、かえって「この子は次の段階の大法弟子かもしれないね」と弁解しています。

 それでは、大法に同化することはいったい何でしょうか。どうすれば大法に同化することができるのでしょうか? 私個人の理解はこの通りです。自分のすべての思想と言動を大法に照らし合せて、内に向けて探して、ある法理を理解すれば、空論にせずに必ず生活の中でそれを実行します。次第に普段の立ち居振舞いは次元の高い人間の振舞いになって、言い出したこともすべて相手のために考えたもので、慈悲の力を帯びます。……それは法に同化することではありませんか?

 もし親修煉者がそのように絶えず法に同化すれば、自然と子供も「勇猛精進する」、「苦をもって楽とする」という習慣を身につけます。すると、この子はこんなに強いのだ、こんなに苦に耐えられて、相手のために考えることができ、親である私よりも強いのだ、と驚いて発見する親修煉者も少なくありません。――それはつまりその子の先天的な高い次元の現われで、そうしてこそ大法に同化するといえます。子供弟子をちゃんと教育していない親は、子供弟子の先天的な本性を台無しにさせ、最後に子供は常人の低い道徳水準にしか同化できなくなります。

 7、親が子供に低い基準で要求したら、子供は自分をもっと低い基準で要求する

 師父は『法輪大法義解』「長春法輪大法輔導員のための説法」で「子供の場合は多く煉功できれば多くてもよく、少ししか出来なくてもそれでよいのです。修煉の主要な目的は人の心性を高めることです。ですから、子供に対して心性に関することを多く教えてあげれば、子供に対して良いでしょう。私は年齢がとても小さい時、全然外形のものを煉ることができず、主として心性を修めたのです。」と説かれました。多くの同修は師父の言葉を偏った方向に理解して、子供にあまり煉功をさせておらず、もしくは全く煉功をさせません。『法輪功』の中で師父がおっしゃった「子供はできれば自分で煉功したほうがいいです。」を忘れました。

 師父は『オーストラリア法会での説法』で「しかし、多くの大法を修めている人の家庭に子供がいますが、彼らは普通の子供ではないかもしれません。転生する前からこの家の人が将来大法を学ぶと知っており、この家に転生したいと思っています。ですから、この子供は相当な身元があるかもしれません。このような子供の場合、大人が煉功する時に、既に子供の分までやりました。これは子供が自分で煉功することができるようになるまで続きます」とおっしゃったのですが、一部の同修はまたその法を偏った方向に理解して、自分が煉功する時「子供の分までやりました」としか覚えておらず、「子供はできれば自分で煉功したほうがいいです」を全く忘れました。

 師父は『ヒューストン法会での説法』で「中国大陸では、三歳や四歳の子供の煉功者もいます。三歳の子供は比較的少ないのですが、四歳の子供は非常に多く、一般的です」とおっしゃいました。私の今まで見たことによると、4、5歳前に親について煉功する子供は、多く煉功すればするほど、大きくなってから親の監督がなくても自ら進んで煉功をして、人生の道も順調です。一方、小さい時からあまり煉功しない子供は、大きくなってからも遊びに夢中になる子が多くて、また、修煉を通じて知恵が開かれることがないために、学業においても優秀な子供が少ないです。

 親の基準が低ければ、子供も小さい時から煉功の習慣に慣れることがなく、大きくなってから煉功を続けてもらうこともいっそう難しくなり、おまけに学法もしなければ、実際にはすでに常人のレベルに落ちてしまったのです。

 8、両親の間で子供を躾ける基準が異なれば、子供がずるくなる

 「溺愛するのは我が子を殺すと同然」ということわざを誰もが知っていると思います。法理が分かって、本当に子供のためであれば、親の間で教育基準を統一することはそれほど難しいことではありません。しかし一部の同修は子供に対して常人よりも溺愛して、子供が大きくなってから修煉を止めた時、彼女は「常人の家族から悪い影響を受けた」と言いましたが、実際には根本的な原因は彼女自身にあります。

 9、すでに子供の修煉を妨げたのに、早く補わないと引き続き子供の成長を妨げる

 師父は『ヨーロッパ法会での説法』で「子供の頃、厳しくしつけをせず放任したため、大きくなったら彼は必然的に堕落してしまうのです。そうなると教育しにくくなると思います。もし彼があなたの話に耳を貸すようであれば善意を持って忠告すればよいのです。彼が苛立って落ち着かない時には言わないほうがいいのです。言っても言わなくても同じことです」とおっしゃいました。

 師父はまた『転法輪法解』「済南での講法 質疑応答」で「煉功する子供の多くは、とても根基が良いと私は見えています。あなたは彼を駄目にしてはいけません。あなたは修めて上に行けないばかりか、また彼を駄目にすると、あなたの罪はとても大きなものになるのです」とおっしゃいました。

 親の溺愛で修煉を妨げられた子供は、小さい時から身をもって学法、煉功、修煉の楽しさを実感できなかったために、常人生活の中での楽しみや感覚を追求するようになって、結婚する時も修煉者より常人を相手に選びたがります。そして常人生活に溺れて、ますます修煉の機縁から遠ざかります。ふだん真相を伝えることも手伝っていますが、手伝うことに留まって、大法弟子として自主的にやっているわけではありません。両親も彼を修煉者と結婚させたがりますが、しかしかつての子供弟子の中で、大きくなってからも精進し修煉を続ける人は本当に少なすぎて、きわめて少ないです。

 孫ができたら、息子(娘)に対する失敗を補うために、きっと丹精を込めて孫を基準に達する子供弟子に育てようと思う学習者もいます。もしも彼らが内心から原因を探さなければ、孫の教育にも同じ失敗を繰り返すに違いないと思います。

 (続く)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2014/12/31/302311.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2015/2/1/148184.html)
 
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