仙境に迷い込んだ晋朝人
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 【明慧日本2016年9月2日】我々が住む世界と並行している空間には神がおられるという伝説があります。偶然に天門が開かれたら人間は入ることができるのです。そこは環境も風景も美しく、時間も人間世界とは異なります。

 貝丘の西側に玉女山があります。晋朝(紀元266~420年)の時、篷球という人が山に木を切りに行った際に、突然漂ってきた良い香りに誘われて北山まで行ったところ、眼前に広々と開けたところに宮殿がありました。篷球さんは宮殿に入って行きました。まず目に入ったのは5本の玉樹で、少し前に進むと、人間社会では見たことのない美しい4人の仙女がいました。彼女達は弾棋(訳注:だんぎ、漢の時代の囲碁のようなゲーム)で遊んでいました。篷球さんを目にすると、驚いた表情で立ち上がり、「篷球さん、どうしてここに来られたのですか」と尋ねました。「よい香りに導かれて来ました」と篷球さんは答えました。4人の仙女は再び遊びを続けました。

 しばらく経つと、すこし年少の仙女が二階に琴を弾奏しに上がって行きました。他の3人の仙女は「元暉ちゃん、どうして一人で上がって行くの?」と声を掛けました。樹の下に立っていた篷球さんは喉が乾いたので、葉から滴り落ちそうな露を舐めようとしました。その時、1人の仙女が鶴に乗って飛んできて、遊んでいる仙女に向かって「玉花ちゃん、あなた達はなぜあんな俗人を追い払わなかったの? 各仙人の寮を視察しようと王母娘々が王方平さんに命じたの!」と怒って声を掛けました。篷球さんは怖くなって密かに大門を出ました。振り返ってみると、宮殿や仙女はどこにもありませんでした。

 家に戻ったら、なんと既に数十年が経っていたことが分かりました。以前住んでいた部屋や隣家などはとっくに廃墟になっていました。

 篷球さんはもともとあの仙境から人間に生まれた人なのでしょう。そうでなければ、そこの仙女達がなぜ彼の名前を知っていたのでしょうか。我々が夢で見る美しい世界は、もしかしたらもともと我々の故郷だったのかもしれません。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/8/26/333539.html )
 
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