【明慧日本2017年4月17日】(オタワ=明慧記者・英梓)カナダのガーネット・ジェヌイス議員が4月4日午前、記者会見を開き、中国共産党の生体臓器摘出行為に打撃を与える、C-561法案(Bill C-561)を新たに提出すると発表した。
法案は、「臓器を寄付する方式を通して移植する場合は証明書の提示が必要であり、カナダ人が強制臓器摘出による臓器移植を受けることを犯罪行為とみなし、ならびに臓器移植に従事する個人名簿を確立し、彼らのカナダへの入国を禁止する」と明記している。
この法案は2013年、前カナダ検事総長のアーウィン・コットラー氏が国会に提出した法案である。コットラー氏がこの法案を提出した趣旨は、多くの人を動員してこの生体臓器摘出の問題に密接に関心を寄せ、大量の法輪功学習者が中国当局の厳しい迫害を受けていることを人々に認識させると同時に生体臓器摘出の犯罪行為を抑制し制止することである。
「生体臓器摘出制止は党派を超え、非常に緊迫している」
4月4日、ジェヌイス議員は会見の席でコットラー法案を新たに提出すると発表した。立法の手順を踏まえてこの法案が法律になることを願っているという。彼が強調したのは、日増しに人権問題の注目度が高まる中、カナダ政府がいかに中国との関係に対応するかに鑑み、このような基本的人権の立法を推進するのは非常に急を要することである。ジェヌイス議員は、この重要な措置がカナダ政府の支持を得て、近い将来に立法されることを希望しているという。
ジェヌイス議員は記者の質問に対して、「我々が議論しているのは最も基本的な生存する権利であり、生命に対して生命の尊厳が最も基本的に尊重することです。我々は明晰に粘り強くこのことを議論します。ある人が謀殺され、同時に彼の臓器が窃取される、これは信じ難い卑劣な行為です。これは人類の文明の基準に違反し、明確な譴責と阻止が必要です」と答えた。
同氏は「法律は新たに出現した生体臓器摘出の現象に追いついていおらず、今、カナダ人が参与、あるいはこの極度に人々を不安させる、強制臓器摘出から受益することを阻止するいかなる法律もありません」と述べた。
また「カナダの法律の中で明確な定義があるべきで、我々は強制的に生体から臓器を摘出することが反対であること、これをもってカナダ国内で類似することの発生を防止することが出来ます。これは議論する余地がなく、党派を超えて問題に(対処)すべきです」と話した。
同議員は、「開放的な状態を必ず保ち、建設性のある提案を歓迎します。法案の改善や修正に有利であり、我々が必要とする共同の認識の達成に手助けとなります」、「敏感性のあるいくつかの問題が存在しますが、私は各方面の努力を通じて、党派を超えて、最終的にこの目標を達成することが出来ます。これは基本的な人権問題なのです」と話した。
デービッド・キルガー氏「臓器(移植)ツーリズムは、中国国家が支持する産業」
カナダ前アジア太平洋局長で、長期にわたり中共の生体臓器摘出の調査に携わっているキルガー氏は、この日の記者会見で、スペイン、台湾及びイスラエルで類似する法案が国会を通過し、すでに立法されていると述べた。
キルガー氏は「世界に200以上ある国の中で、中国だけが臓器(移植)ツーリズムを国家が支持する産業にしています」と話す。法輪功学習者はタバコを吸わず、酒を飲まず、健康のために煉功していることをいいことに、臓器摘出に最も適したターゲットにされているという。
キルガー氏は記者の質問に対して、「去年のNanos紙の調査で明らかになりましたが、67パーセントのカナダ人が中国政府を信じていません。多くの人が生体臓器摘出が発生していることを知っており、絶対多数のカナダ人がこの法案の通過を希望していると確信しています。今はこのことをする時期に来ています」と話した。
カナダ前検事総長「生体臓器摘出は人道に反する犯罪」
カナダ前検事総長のコトラー氏は、記者の取材に対して以下のように答えた。
「生体臓器摘出は人道に反する犯罪です。この犯罪に従事している人たちの責任を追及しなければなりません」
「私たちは一国家、一政府、一議会として、いかなる方式を持ってしても彼らに協力しないという保証をしなければなりません。私たちはその責任を追及する、それがこの立法です。私は中国と友好関係を樹立することを支持しますが、中国の国民と法輪功の利益を代表していなければなりません。この犯罪を犯した人たちは必ず責任を負わなければなりません」
スコット・リード議員は記者の取材に対して、数年前自分が人権委員会委員長として、生体臓器摘出についての公聴会を開催したことを振り返った。彼は、(中共)がなんと自国の国民を実際に謀殺して彼らの臓器を手に入れ暴利を稼いでいる。これが一つの産業を形成した。これはただ事ではなく、それが私たちの時代に発生したとは、想像できないという。
同氏は「生体臓器摘出の信憑性は、キルガー氏とマタス氏が優れた研究(調査)で実証しました。最終的には我々(国会議員)が結論を出し、法輪功学習者の生体から臓器を摘出していることは真実です。人がこの謀殺交易市場に参入しないよう、試しながら措置を取りました」と話した。
生体臓器摘出に打撃を与える関連する法案の提出は、今回で4回目になる、ボリーズ・ヴェズネスキーキー議員は、類似する法案をニ度にわたり議会に提出したのである。