【明慧日本2017年6月21日】(ニュージーランド=明慧記者)ニュージーランド最大の発行部数を誇る新聞社『ニュージーランド・ヘラルド』は、6月3日の朝刊で「生きた死人」「中国は囚人を殺害し、臓器を外国人移植患者に売買」と題して、踏み込んだ内容を報道した。その被害者は法輪功学習者およびその他の良心の囚人が含まれているという。この報道はニュージーランドの社会で大いに注目された。
報道内容
多くの人にとって 臓器移植手術をするのは生と死の分かれ道である
臓器移植が必要な人にとって言えば、病院からの電話を待ち続け、適合する臓器を獲得するのに極めて長期間の待機を要し、辛く長い時間である。時には、電話が鳴る前に患者が死亡することもしばしばある。
迅速に成長している人体臓器の闇市場がいくつかの国で現れ、インドとパキスタンがこれに含まれる。研究者の話によると、中国が世界において最も猖獗を極めた不法臓器売買のオアシスであり、これは「臓器(移植)ツーリズム」と称され、最初に選ばれる目的地だという。
幾つかの国の患者が臓器を待つ時間が長いのと、残された寿命、あるいは高額の費用に絶望し、彼らは臓器移植を目的とする海外旅行を選択する。
研究者達は、臓器の寄付は通常、宗教信仰者や政治観点が異なる、または異なる文化のために収容された死刑囚から得ているという。
中国の多くの囚人が説明されない状況下で、強制的に刑務所内で血液検査、検体を受けさせられ、臓器が移植に適しているかどうかを検査されているのが実態である。
臓器移植を受けた患者たちは、「彼らは生きている死人である」と称しているという。
名前を面に出さない条件で1人の男性が米国のテレビ局(PBS)に提供した情報として、彼は11年前に、末期の腎臓病を患い、後に中国へに行き臓器移植手術を受け1万ドルを支払い、1週間以内に腎臓移植手術を受けたという。彼が言うには、カナダにおいて、もし待機名簿通りに待っていれば、移植する前に死んでいたという。
公然と強制的な臓器摘出が中国で今だに続いている
2005年、中共の官員自ら、死刑囚から臓器を摘出していることを認めた。同時に改革を行うと承諾した。
地方当局と中共の国家直轄の報道によると、以後の数年間、数人の医師達によって個人の診療所で違法な臓器移植が行われ、逮捕されたという。
密告によると、河北省巴州市で逮捕された3人の医師が、1人の男性からの臓器摘出を準備していたという。当地の1人の警官がこの情報をAFP通信に連絡した。
2013年、中国臓器寄付委員会主任の黃潔夫が医学雑誌『ランセット』に、中国での臓器移植の90パーセントが依然として死刑囚であると公表した。
中共は2014年、死刑囚の臓器使用は停止すると約束し、本人の同意のもとで寄付された臓器移植システムに移行すると宣言した。
しかし、いくつかの報告の指摘によると、この行為は未だに廃止されておらず、証拠で明らかなようにその行為が継続していることを物語っている。
3人の調査員、イーサン・ガットマン氏、デービッド・キルガー氏、デービッド・マタス氏の最近の調査報告では、中国で毎年6万から10万例の臓器移植手術が公然と行われているという。
中共が公表した数字は毎年約1万例である。しかし、中国が始めたばかりの自分の意志による臓器寄付のシステムでは、臓器の出所を明確にすることができないでいる。
「彼ら(中共)の話では、合法的な臓器移植手術が毎年1万例が行われている。しかし2、3軒の大病院を研究(加算I)するだけで、中共の発表した数字を軽く超えている」
「数字の差異から我々が得た結論として、殺害された法輪功学習者の人数が我々の予想より遥かに多い」と、マタス氏が述べた。
調査員の話では、臓器の多くは良心の囚人から来ており、主に迫害を受けている法輪功修煉者、他にウイグル人、チベット人、および地下キリスト教徒も含まれるという。
3人の報告では、中共は臓器移植のために無実の人々を虐殺し続けているという。
「我々は監禁されたことがあり、後に出国した法輪功学習者を訪問した。彼らが系統的に血液や臓器の検査を受けさせられ、これらの検査は臓器移植に関係しており、目的は健康のためのものではない。なぜならば彼らは刑務所内で拷問されているのだ」と、マタス氏は語る。
欧州新聞ネットは、信仰のためにかつて拘禁されたことのある6人の中国人難民を取材した。彼らの話によると、刑務所内で拷問や身体検査を受けさせられたことがあるという。
囚人の肝臓を移植し 帰国したオ-ストラリア人の話
中国において、臓器の移植を必要とする患者はドナーより遥かに多い。中国の人口は13億人であり、不法な臓器売買の扉が開かれた。最近の政府メディアの報道によると、中国で非合法での臓器移植費用はおよそ1万5千ドルだという。
アメリカでは、腎臓の移植費用は15万ドルが必要である。カナダとオーストラリアは無料で、政府が負担することになっている。しかし、待機時間が非常に長く、一部の人にとっては長すぎるという。
オーストラリアやニュージーランドの透析と移植登記部によると、2006年から2015年までの間、少なくとも55人が腎臓移植を受けている。あくまでも、この数字は腎臓以外の臓器移植は含まれていないという。
2013年12月、オーストラリアのジェレミー・チャップマン教授はオーストラリア医学雑誌で、中共の臓器移植計画を強烈に疑問視した。彼は中共が「国内の刑務所や病院で臓器移植を行い、公民社会に入ることのできない世界のコミュニティになっている」と話す。
チャップマン教授はオーストラリアのある医師の話を引用した。1人の華僑患者がこの医師に、「明日からは透析に来なくてもすみます。今晩、必ず飛行機に乗らなければなりません。ドナーは明日殺害されるそうです」と、話したそうである。
チャップマン教授はオーストラリア新聞ネットに、「臓器移植のための旅行」は停止する必要があると訴えた。「このような大規模な虐殺を終結させる必要があります」
「イスラエル、スペインはすでに臓器旅行を禁止にし、これは勇気が必要なことです。ですから、このようにすればどうでしょうか。オーストラリア人は再び中国へ臓器の移植には行けません。政治犯や宗教信仰者の囚人の身体から摘出された臓器を持って帰れますか、こんなことが許されますか!」と、チャップマン教授は訴えた。
奥州国会議員が 中国への臓器移植を勧められる
オーストラリア州国会議員のデリン・ヒンチ氏は、余命12カ月と告げられた。そして、彼は中国への臓器移植を勧められたという。
去年11月、ヒンチ議員は議会で「数カ月の時間が過ぎましたが、新たな肝臓を獲得するのは無理だとみています。この間2回ほど空騒ぎ(やたらに騒ぎたてること)がありました。メルボルンで商売している友人から、来週、上海に行って15万元を払えば、肝臓の移植ができると告げられました」と公表した。
「私は刑の執行が下されたと推測します。道徳上においてこのような臓器を移植してまで、延命するべきなのでしょうか! この数年来、知名度のある人たちが移植用に臓器を売買していますが、しかし、私は中共のやり方を譴責します」と訴えた。
「中国では、彼ら(中共)があなたを殺す」
「臓器の強制摘出に反対する医師団」(DAFOH)は、中国政府が許可した良心犯からの臓器を摘出する行為に関する報告について、系統的に追跡調査を行った。
この組織のオーストラリアのスポークスマンの ソフィーア ・ブリスキン医師は、「特に中国に関心を寄せています。なぜならば世界にいて、中国は唯一国家が許可する大規模な臓器摘出を行う国であり、それは国家が許可するレベルなのです」という。
「この行為を禁止る正式な法律がありません」「実際のところ、1984年に設定された約款が依然として有効であり、死刑囚の臓器寄付が許されていますが、(中国の場合)直接に国際法に違反しています」
ニューヨーク大学倫理学の創始者である、アーサー・キャップラン主任教授は、「米国あるいは欧州において、先に死亡が確認されて、初めて臓器の寄付者になれるのです。中国では、彼ら(中共)があなたを殺すのです」と述べた。
作者は、臓器を管理する中国国家衛生部、および家庭計画委員会との連絡を取りようがなく、彼らがこのことに対するコメントを(掲載できない)という。
米国「中国に対する基金会」の推測によると、2013年中国において約2千400人が死刑の判決を受けた。ここで問題なのは、中国では死刑囚の人数を国家秘密にしているという。
中共は世界最大の劊子手(かいししゅ・斬刑の執行人のこと)
中共はなぜか毎年死刑が執行された人数の公表を拒んている。
アムネスティ・インターナショナルは、2015年度の報告書では、中国は世界最大の劊子手であると記している。
この人権団体によれば、中国の死刑囚の正確な数字を得るのは不可能である。しかし、情報筋によると数千人に上り、すべての国の発表する総数をはるかに超えているという。
アムネスティによると、1999年から法輪功が迫害を受けて以来、「数千万人の法輪功学習者が、このために任意に収監されている」という。