9カ月が経過 私達はコロナをどのくらい知っているのか?
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 【明慧日本2020年10月10日】2020年1月から9月まで、9カ月が経過した。武漢肺炎(中共ウイルス)によって世界で2900万人が感染し、90万人以上の死者が出た(9月23日現在)。約55カ国での感染者数が過去最高を更新し、インドでは連続して毎日9万人の感染が確認されるなど、秋冬が訪れる時期に、感染のペースが大幅に加速したと言える。

 しかし、9カ月が過ぎ去ったが、私たちはコロナ感染症についてどのくらい知っているのだろうか?

 ウイルスの源

 9月18日の北京健康フォーラムで、中国科学院武漢ウイルス研究所の研究者である石正麗氏は、「発生源が重要であることは分かっているが、それが永遠に見つからない可能性もある」と述べた。これは明らかに悲観しているような言い方である。

 2003年にSARSが発生した後、石氏の研究チームは、8年間かけてようやく雲南省の鉱山でSARSの源を発見した。しかし、2020年の武漢肺炎から、わずか9カ月しか経っていないのに、逆に石氏は少し絶望した心境を見せた。

 「永遠に見つからない可能性もある」は「政治的な発言」ではないが、武漢肺炎ウイルスの出所の 「証拠の連鎖」がすでに切断され、破壊されたことを示す返答である。

 武漢肺炎ウイルスの発生源は、永久に墓場に埋葬されたかもしれない。2020年1月1日、華南海鮮市場は閉鎖を通知し、その後、徹底した衛生管理を行った。香港のSARS専門学者・管軼氏は、この措置は「犯行現場」を破壊したことに等しいと批判した。

 2月17日、ネット上にミニブログサイトの「実名で武漢ウイルス研究所所長の王延軼を告発」という文章が転載された。

 文章では、「私は武漢ウイルス研究所の研究員、陳全姣です。身分証番号は422428197404080626で、私は実名で武漢P4ウイルス研究所の所長・王延軼がウイルスを流出したことを告発します。王延軼本人はまったく医学知識がなく、当時、特別入試で北京大学に入学しました。他の研究者が普段の研究を手伝ってくれました。王延軼はよく実験用の動物を持ち出し、華南海鮮市場の野生肉の屋台に売っていました。王延軼は今回の感染症の災禍の元凶であり、王延軼の夫はすごい能力を持っており、某副国家レベルの高官とは幼馴染みだと言われています。皆さんは王延軼を忘れないで下さい。彼女がこれほど多くの罪のない人々の命を落としました」と書かれている。

 このミニブログサイトの文章が投稿される前、中国共産党(以下、中共)は華南海鮮市場がウイルスの源だと主張した。それは、市場の野生動物が自然界から来たものであり、ウイルスの責任は動物を育てた遥か遠くの場所にあるからだ。しかし、告発文書が転載された後、中共は今までの主張を否定し、「新型コロナウイルス」の発生源は華南海鮮市場ではないと強調した。それは、華南海鮮市場の野生動物は武漢ウイルス研究所と関連しているからだ。

 その後、中共は武漢肺炎ウイルスの責任をなすりつけるため、「穿山甲説」、「人造説」、「陰謀論」、「海外起源論」を次々と生み出したが、次々と破綻した。この過程で、中共の邪悪な本質が国際社会にはっきりと見て取れた。

 武漢肺炎ウイルスが人工で合成されたかどうかについて、合成ではないという考えに傾く専門家が増えているが、それと、武漢ウイルス研究所が「ウイルス動物のサンプル」を流出させたかどうかは別の話である。

 常識的に考えてみると、感染症が最初に発生した地域が、発生源と思われる。中共の高学歴の官員たちは、これを知らないのだろうか?  もちろん彼らは知っており、しかし、中共の安定を維持するためにあらゆる嘘をついている。今回の感染症は、このような人災によって生み出されたものである。

 ウイルスの拡散

 中共は、2020年1月1日に華南海鮮市場を閉鎖し、クリーン作業をする前に市場動物のサンプルを入手した。その時から、事実を隠蔽、歪曲する行為が始まった。

 1月3日、中共衛生健康委員会は「3号文」を下達し、いかなる機関、個人であっても、病原体の検査と実験の結果に関する情報を無断に公開してはならないと要求した。 しかし、1月11日の公式声明の中で、中共の専門家は際立った感染状況に直面しながら、「防ぐことも抑えることもできる」、「明らかな人から人への感染は見られなかった」と述べた。

 1月14日、AP通信社が入手した中共政府内部文書によると、中共衛生健康委員会の主任・馬暁偉は、省レベル衛生部門の関係者とオンラインで秘密会議を開いた時、「感染者のクラスター」に言及し、人から人への感染の可能性を示し、また、「(現在の)感染の状況は複雑で深刻であり、2003 年の SARS の流行以来の最大の課題である」と述べた。

 1月20日、中共の代弁者は「人から人へ感染」を認めた。その時、スーパーウイルスに関する情報は正式に公開したが、12月の武漢肺炎の最初の症例からすでに1カ月以上が経っていた。

 1月23日、武漢市は封鎖令を宣言した。その時点で計算すると、感染が始まって以来、500万人が他の都市や国へと移動したことが分かった。

 感染ルート

 1月の初めに感染症が発生して以来、すでに9カ月が経過した。ウイルスの感染経路の研究では、ウイルスの感染方式について人類はまだ捉えどころのないものであると認識している。

 人類はまだミクロの世界を洞察する真の能力を持っていないため、ウイルスの軌跡を捉えようとするのは簡単ではない。

 感染症が発生した初期には、子供達には深刻な症状が現れておらず、死亡したことはなかったように見えた。しかし、半年以上経過した後、ウイルスは若者や年寄りも関係なく、武漢肺炎のすべてが複雑で、子供も例外ではないということが判明された。これは深刻な現実である。

 地域で見ると、武漢肺炎は世界中に広がっている。

 年齢で見ると、幅広い年齢層に広がっている。

 季節で見ると、夏は冬や春よりも悪くなることはなかった。

 現在、職業や経済階層についての統計が不足している。

 精神面から見ると、中共と親密な関係にある人、例えば中国共産党員などが、武漢肺炎に感染し命を落とした人の割合は、一般人に比べて格段に高くなっている。武漢ウイルスの「極めて危険度の高い人達」と呼ばれている。

 その理由については、仁を重んじる者は仁を見、智を重んずる者は智を見る、ということだ(同じ問題でも見方によって異なる見解が得られるという意味)。

 回復者は他人を感染するのか?

 若者あるいは症状が軽く自己免疫で回復した人は、もっと長く隔離する必要があるのか?

 医学・健康関係ニュースサイト「スタット(Stat)」は次のように報じた。「軽度の感染者あるいは合併症を伴わない感染者は、症状が出てから最大10日以内には活性ウイルスを拡散することが明らかになった。重症者あるいは免疫不全の患者は、感染性ウイルスをより長く拡散することができると、香港大学のコロナウイルス専門家マリク・ピーリス(Malik Peiris)氏は述べた」

 一部の人にとって、感染症はただ軽い症状だけで、彼らの生活は根本的な影響を受けていなかった。感染状況は個人差があり、それぞれ違うようで、例えば、健康を取り戻した若者の中には、以前より健康を大切にし、自制力が強くなり、神を崇敬するようになった人もいるようだ。

 後遺症の問題

 武漢肺炎がもたらした影響は人類の今まで疫病についての経験と認識を超えている。重症者および他の事情を抱えている人にとって、状況は非常に複雑である。

 中国本土の個人メディアによると、ある娘は、自分の父親が感染症を乗り切ったが、回復した後には疲労感、動悸、呼吸困難があり、少し外出して戻ってくると気力がなくなり、生活が全く変わったと話した。

 米国最古の雑誌の一つ「アトランティック誌(The Atlantic)」が8月19日に掲載したエド・ヨン(Ed Yong)氏の記事によると、患者が経験した病症を知らなければ、私達はこの大流行の疫病を理解することはできないという。

 「危篤に陥り生還した」(Long-haulers)1400人を対象にした調査では、彼らは武漢肺炎の感染から生還したものの、正常な状態と異なることが判明した。つまり、抗体検査を受けた人の3分の2の生還者は陰性で、「抗体が陰性だからといって武漢肺炎に罹らないわけではない」ということだ。

 「アトランティック誌」によると、「いくつかの正規の研究は、武漢肺炎が永続的な被害をもたらす可能性があるという。イタリアの研究では、87%の入院患者は2カ月後にも症状が残っていた。イギリスの研究でも同様の傾向が見られた。ドイツの研究では、在宅療養で回復した患者を含めて、3カ月後に78%の人が心臓異常を発症した」という。

 免疫と予防

 疫学の一般的な規律によれば、武漢肺炎の症例は他の感染症と同様に、一定期間内に再感染に対する免疫力を形成し、即ち「集団免疫」がつくはずである。この免疫力がどのくらいの期間もつかを、再び感染する時点で研究者たちは初めて知ることができる。いつまでもつかについて、WHOのヴァンケルコフ氏は、「私達は免疫反応がいつまで続くかは分からない」と述べている。

 8月24日、香港大学微生物学研究チームは、武漢肺炎で回復した人の二次感染例を世界で初めて発見した。続いて、米国、ベルギー、オランダにも二次感染例が現れた。

 香港研究チームの杜啓泓氏は、香港メディアの取材を受け、「今回の研究結果によれば、人は一生コロナウイルスに免疫を持つことができず、回復後の患者が再感染する可能性があり、集団免疫の対策は無駄になる可能性がある」と述べた。

 上海復旦大学附属華山病院感染症科の主任・張文宏氏は8月25日午前、ミニブログサイトの投稿で、香港の「再感染」事例は一般的な意味の「陽性」ではなく、さらなる研究エビデンスが必要だと述べた。「 再感染」が成立すれば、発生率・拡散率の高い地域では「再感染」が通常の状態になるという。

 張文宏氏は武漢肺炎のワクチンについても同様に慎重な姿勢を示している。中共のワクチン発明者である陳薇氏と張文宏氏の論争は、すでに中国本土のサイトで報じられている。張文宏氏は、世界中に確実なワクチンは存在せず、ウイルスがまだ変異していると主張した。陳薇氏は、自分が発明したワクチンはウイルスの変異に合わせて「補える」と考えている。「補えるというのは、信頼性が低すぎるのではないか、もし本当にウイルスの変異に追いつくことができるのなら、なぜ今、世界中で1日に何十万人もの人が診断されているのだろうか?」と読者はコメントした。

 生きる望み

 中国で「天は人を死に追いやることはしない」ということわざがあり、老子はかつて「禍(わざわい)は福の倚(よ)る所、福は禍の伏す所なり」と言ったことがある(わざわいと福は表裏一体で、わざわいの陰には幸運の女神が寄り添っているという意味)。

 雑誌「Frontiers in Immunology」で、坐禅などの身心療法が人間の遺伝子の動きにどのような影響を与えるのかを分析した、東洋の精神修煉文化に関する研究が発表された。

 人類は人体や宇宙に対する理解も微妙に変化している。自然科学分野の雑誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された研究論文によると、宇宙体系と脳の構造は驚くほどよく似ており、銀河系同士の繋がりの方式は脳の神経細胞と同じだという。知名度の高い心量研究所HeartMath LLCは、心脳知能の研究と開発において最前線に立っている。研究所の所長ローリン・マクラティ(Rollin McCraty)博士は、「人類は地球と相互につながっている」と述べた。

 伝統の修煉法は、人体を一つの宇宙と見なし、人間の生命と智恵が宇宙空間から生まれるものだと考えている。

 2020年1月以来、武漢肺炎の感染者は「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と誠心誠意に念じた結果、病状が緩和あるいは回復した実例が続出したという。修煉していないが、武漢肺炎に感染し危篤に陥った患者は、確かに生還し、新たな人生を得た。

 法輪功は宇宙の特性である「真・善・忍」に基づいた伝統的な修煉法である。1998年、1万人を対象とした健康調査報告書の中で、法輪功は病気治療のものではないが、健康保持の有効率が98%に達したと発表された。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/9/21/412066.html)
 
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