黒竜江省:夫は刑務所に拘禁され、妻は稲田で凍死
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 【明慧日本2014年5月31日】黒竜江省依蘭県の法輪功修煉者・陳継忠さん(71歳男性)は法輪功を学んでいるという理由で、懲役5年と6年の実刑判決を2回言い渡され、2回ともジャムス江口刑務所に収容された。陳さんは今なお刑務所に拘禁されている。

 陳さんの妹・陳継環さん(60歳)は足に障害があるが、法輪功を信仰しているという理由で、ハルビン市万家労働教養所に3年間拘禁された。2010年、継環さんは依蘭裁判所に懲役4年の実刑判決を宣告され、省女子刑務所に送られ、さまざまな迫害を受けた。

 陳さんが警官に何度も連行や家宅捜索をされたため、陳さんの妻はかなりの精神的なショックを受け、持病のてんかんが頻繁に発病するようになり、意識を失うことも多かった。

 陳さんの両親が早くに亡くなったため、陳さんは長男として、弟2人と妹1人の世話をしなければならず、41歳の時にようやく結婚したが、妻はてんかん、喘息、耳の障害、頭痛などを患い、毎日に薬を飲まなければならなかった。

陳継忠さんの自宅

 1996年、陳さんは法輪功を学び始め、健康な体を得て農業の仕事も十分できるようになり、妻も法輪功の恩恵を受け、健康状態が良くなり、幸せな日々を過ごせるようになった。

 しかし、中共(中国共産党)当局が1999年7.20に法輪功への弾圧を開始しことで、陳さんは法輪功修煉者として、さまざまな迫害を受けた。

 2001年に陳さんは3回も警官に連行され、260日間、県の留置場に拘禁され、5000元をゆすり取られた。

 2002年、陳さんは4度目の連行に遭い、県裁判所から秘密裏に懲役5年の判決を下され、ジャムス江口刑務所に送られた。家族は陳さんが行方不明になったため、色々な所を探し回った。その後、家族は2003年10月6日の明慧ネットの報道を見て、陳さんが刑務所に拘禁されていることを知った。

 刑務所で陳さんは「転向」を目的に、立たされ続ける、腰をかがめて「飛ぶ」姿勢を強いられる、スタンガンで電気ショックを加えられるなどの拷問を受けた。また、陳さんは日常用品を買うことも許されず、家族との連絡も許されなかった。

拷問のイラスト:腰をかがめて「飛ぶ」姿勢を強いられる

拷問の実演:電気ショックを加えられる

 2009年11月30日、陳さんと妹は法輪功が迫害されていることを伝えるチラシを配ったとして、道台橋派出所の警官に連行され、翌日に家宅捜索を受けた。

 2010年、陳さんの妻は衰弱した体で県検察院に行き、陳さんの解放を求めたが、女子警官から冷酷な言葉を浴びせられ、その場で意識不明になった。その後、陳さんの妻は裁判所に行き、陳さんの解放を求めたが、裁判長に「逮捕したのは公安局だから、公安局の言うことに従う」と言われた。それで、妻と親戚たちは公安局に行き、何度も陳さんの解放を求めたが、警官に脅迫された。その際、妻は再び痙攣を起こしたという。

 事情を知ったある村人が陳さん兄妹のことを同情し、自発的に農業用4輪車に乗って、公安局に行き、兄妹の解放を求めた。

 しかし、県の司法関係者らは民意を無視し、2010年3月24日、逆に陳さん兄妹に対して裁判を行った。裁判所は当初、家族さえ法廷に入ることを許さなかったが、家族が傍聴を強く要求したため、家族の内4人が傍聴を許された。

 法廷で弁護士は陳さん兄妹に対して、法律に基づいて弁護をしたが、何度も公訴人や裁判官などから妨害され、罵られた。数日後、陳さんに懲役6年、妹に懲役4年の実刑判決が下された。陳さん兄妹はすぐに上訴したが、市裁判所は原判決を維持すると通告した。陳さんは2010年5月27日、ジャムス刑務所に収容され、妹は6月23日、省女子刑務所に収容された。

 刑務所では法輪功修煉者を強制的に「転向」させるため、残酷な拷問を行っている。この刑務所ではすでに、迫害により3人の修煉者が死亡しており、陳さんも拷問を受けた。その後、3人の修煉者が刑務所内で死亡した事件が暴露されたため、刑務所側は責任から逃れるため、陳さんを解放すると家族に通知した。陳さんは子供が居ないため、甥が刑務所に行き、陳さんを迎えに行ったが、警官に「お前の叔父には病院の治療費が3000元以上かかった。払いなさい」と言われた。甥はお金を払えなかったため、陳さんは解放されなかった。

 陳さんの妻は世話をしてくれる人がいなくなったため、病気で頻繁に倒れるようになり、何度も怪我をした。2012年の冬は、この数十年で最も寒い冬だった。ある日、陳さんの妻は甥の自宅を尋ね、ご飯を食べた後、豚肉を貰って家に帰った。しかし翌日、甥は叔母が家に帰っていないという知らせを受けた。甥は叔母を捜したが、見つからなかった。そして、10数日捜した結果、稲田に倒れているところを発見された。陳さんの妻は凍死していた。

 現在、刑務所に拘禁されている陳さんは、未だに妻の死を知らないという。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2014/4/29/290704.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2014/5/29/1416.html)
 
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