忙しさの中で 秩序が保たれているかどうか
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文╱中国の大法弟子 智

 【明慧日本2017年4月19日】最近ある動画を見ました。それは、魔王が様々な方法を利用して人々を忙しくさせ、大法や真相に接する時間がないほど忙しくさせ、人類を滅ぼそうとする内容でした。

 現実の現れとしては、旧勢力は人々にお金に執着させ、八方手を尽くして金儲けをさせ、心を蓄財に傾けさせ、そして、ネット上の様々なもの、映画やテレビ、ゲームやネット通販、チャット等を使って人を誘惑し、人々に色情、暴力、現代の退廃した倫理などを注ぎ込み、人間としての道徳基盤を失わせ、人々にいわゆるハイレベルな生活、ぜいたくな好、趣味、友人を求めさせ、大きな家や高級車、高級化粧品、ブランド品などに没頭させて人の時間と体力を奪い、人間をいらいらするほど慌ただしくさせるのです。その結果、人々は佛法の真理や真相、伝統文化の理念などに無関心になり、道徳は著しく低下し多くの業力を作り、真相を信じなくなり優しさを失うようになります。そのため、大法弟子が真相を伝えても一部の人々はまったく聞こうとしません。

 これらは常人の現状です。しかし、私達修煉者はどうでしょうか。私達も多かれ少なかれこのような現状に動かされ、自身の修煉、さらに法を実証し、衆生を救い済度することにも影響されていないでしょうか。私達は法を学ぶ事を通して、師父が衆生を救い済度することに、非常に焦っておられることを知っています。上述の現状は、旧勢力が世間の人々を引きずりおろし、世間の人々が救われないようにしている手口ですが、私達大法弟子にとっても、このような旧勢力が手配した乱世の中で、十分注意を払わなければ、世の時流に流されてしまう危険性が十分にあります!

 実際に、このような事はすでに起きています。例えば、一部の学習者は資料を作る時、明慧ネットが提供したものを使わず、それより自分達が選んだものの方が説得力があると言って、自ら忙しく動き始めました。ご承知のように、明慧ネットは長い間、中国の大法弟子の修煉や、法の実証、人の救済などに関して、豊富な経験を蓄積し、専門的な資料をたくさん有しています。一方、中国では長年中国共産党文化に害され、一部の大法弟子は話をする時、一気に徹底的に話さなければ気が済まないとか、そうしないとスッキリしないとかの習性があり、話をする時、いつも究極を極め、プロセスより結果を求め、将来より目の前のものを重視するのです。

 しかし、この過程の中には、どれだけ私達が修めなければならない中身があるのでしょうか。そして、人を救うにはプロセスを踏んで下地を作らなければならないのです。「9枚目の餅」の物語(http://www.minghui.org/mh/articles/2004/10/8/86094.html)は皆さん知っているでしょう。コツコツした過程を飛ばして忙しくしても、結局目的に到達できず、最初からやり直さざるを得ない結果になり、自ら大量の時間、体力、資源を浪費してしまうだけでなく、資料を配る同修の時間と体力、努力をも台無しにして、さらに、師父が巨大な犠牲を払われて伸ばしてこられた時間に本当に申し訳ないと思いました! もちろん、まったく効果がないとは言いませんが、しかし、明慧ネットのものには到底およばないことは否定出来ない事実です。そして、学習者が生活を切り詰めて集めた資金は、本当に命を救うお金です。資料を作る学習者はくれぐれも大事に、大事にそれを使わなければなりません。決して労力を費やして無駄な事をしてはいけません。

 それから微信(中国語読み:ウェイシン、英語:ウィーチャット・無料インスタントメッセンジャーアプリのこと)もそうです。しばらくの間、私も微信を見るのが好きで、ちょっとすると誰かが情報を発信していないかを見たくて、法を学びながらも「新しい情報がないか」と思っていました。これは修煉に対する妨害です。このような何かに夢中になる行為はアルコール依存と同じで、理性を失うことです。

 また、ある学習者に「病業」の状態が現れると、あるいは誰かが具合が悪くなると、どうということも無いのに、 一部の人はすぐに助けに行き、時には、他の人にも声をかけ一緒に交流し、法を学ぶようにしています。ここで、同修の間でお互い助け合うことを否定するつもりはありません。修煉者が魔難に遭遇した時、お互いに助けることは当然なことですが、しかし、一部の人の病業はそれほど酷くもなく、また、一部の人は自分が執着心を放下しないことから招いたものだと分かっていながら、周囲の同修を巻き込むのです。そうした場合、他の学習者は手元にある法を実証すること、あるいは計画を止め、その時間と力を使って病業状態にある学習者を助けに行かなければならなりません。衆生を救うことに対して、師父はとても焦っておられるのに、私達は些細なことにこの大切な時間を費やしていいのでしょうか。ひどい場合、午前中に1グループ、午後にまた1グループと、1人のために週に数回も大勢の人が動いているのです。しかし、大法弟子がその時間を利用して、1人でも多くの人を救うことができれば、その人の後ろにある天体と衆生を全部救うことができるのです!

 また、親戚の情に引っ張られる人もいます。そのような人たちは毎日忙しくてたまりません。朝、家族に朝ご飯を用意し、それから子供を幼稚園や学校に送り、午前中に夕飯の食材を買いに行き、午後にはまた子供を迎え、そして夕飯の用意をしています。そして、家族のために店番をする人も、家族の相手になって一緒に食事をし、共にテレビを見、麻雀をし、お喋りをする人もいます。それは常人社会の状態に「一致」しなければならないからだと言っています。ここで、このようなことをしてはいけないとは言いませんが、しかし、私達は何事にも正念を持って対応すべきではないでしょうか。

 師父は法の中で「それらの逆手を取ってそれらを利用したのです」[1]とおっしゃいました。私の理解では、旧勢力は師父の法を正す中で多くのマイナスの要素を手配しました。それは師父しか動かす事のできないことで、私達大法弟子はそれを動かすことも阻止することも消滅することも出来ず、そして、時間になると必ず現れて来るものです。しかし、私達大法弟子、一つの法の粒子はそれらのものが現れる時、大法で修めた正の法理を用い、私達の努力によって、これらの事を一歩一歩と正しい道に正すことが出来、そして、法を正す進展の有利な方向に転化させ、良いことに変えることができるのです。

 実は、どんな事態になっても、それに対応する方法があるはずです。武術に例えると分かりますが、もし、相手が突然拳を出して来れば私達は反撃しますが、しかし、強い攻撃に対して同じ強い態度で臨んではいけません。私達はその勢いに乗じて身をかわして相手に空振りをさせ、あるいは思い切って転(こ)けさせればそれで良いのです。例えば、中国共産党は神韻を阻止しようとして、現地の劇場や議員に手紙を出したり電話をかけたりして、神韻の公演と議員の来場を妨害しました。このような事態が起きた場合、現地の大法弟子はすぐに行動を起こし、多方面に真相を伝え邪悪を暴き、記者会見をし、メールを送り、デモ行進をし、多くのチャンネルからアプローチをしました。その結果、劇場側も議員達も皆真相を知り、中国共産党の邪悪の性質をより一層理解するようになり、結局、劇場側は神韻の公演を許可し、議員達は自ら公演を鑑賞しに来るだけではなく、さらに家族や友人も誘って来るので、神韻公演は度々超満員状態になりました。師父は「以前にも話したことがありますが、中共邪党は何もしなければ、邪党にとって厄介なことはまだ少ないのですが、特に大法弟子に対して何かの悪事を働けば、それはきっと邪党自身の醜さや失策になり、同時に結果的に大法弟子に手伝って事を成功させています」[2]とおっしゃいました。

 邪悪は公演が出来ないようにし、そして人が来ないように妨害していますが、しかし、私達は彼らに怯えて何の手も打たなければ、それは邪悪の罠にはまったことになるのではないでしょうか。一部の同修は旧勢力の力を過大評価し、何か問題があればすぐに「旧勢力に隙に乗じられないようにしよう」とか、「旧勢力は虎視眈々とわれわれを見ている」とか言い、怯えて何も出来なくなり、旧勢力に束縛されてしまうのです。ここでは、法に則っていない気まぐれで、周りのことをまったく顧みない人のことを言っていません。旧勢力を恐れて旧勢力の束縛を打破できず、旧勢力が手配した忙しさに陥った状態を言っています。旧勢力は彼らが猛威をふるう中で、私達に無意味な忙しさから抜けられないようにするのです。

 これほど多くの話をしたのは、もっと多くの学習者にそれぞれの立場に立って、それぞれ法を実証するプロジェクトにおいて、「忙しくさせられている」状態があるのかどうかを見ていただき、そして、目の前の成果に満足している心があるかどうかを見ていただきたいと思います。私達は絶えず法を学ぶことによって、法を正す師に手伝うことをもっと効率よく、効果的に出来ないのか、もっと心を使って私達のやり方を改善し、さらに一歩前進することが出来ないのかを考えていただきたいのです。今日、明慧ネットのこのプラットフォームをお借りして、皆さんと切磋琢磨したいと思いました。怨み言も責める気持ちもありません。師父が人を救うことに対し、焦っておられるお気持ちを理解していただくことが、本文の趣旨と目的です。適切でない所があれば、ぜひとも慈悲なるご指摘をくださいますようお願いします。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『二〇〇三年元宵節での説法』
 [2] 李洪志師父の著作:『各地での説法八』「二〇〇八年ニューヨーク法会での説法」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2017/4/6/345237.html)
 
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