【明慧日本2018年11月9日】黒竜江省ハルビン市双城区の法輪功学習者・佟明宇さん(30歳男性)は2018年2月、北京市昌平区裁判所に懲役3年6カ月の実刑判決を宣告され、天河刑務所に1か月間収容され、4月に黒竜江省泰来刑務所に移送された。8月になって、佟さんはまた、チチハル市馮屯刑務所に移送された。
佟さんの両親は佟さんと面会したが、健康状態が非常に悪く痩せこけており、鼻にチューブを差し込まれている息子の姿を見て、とても悲しんだ。
2018年8月23日、佟さんの両親は、チチハル病院の附属第三病棟から一本の電話を受けとり、「佟明宇にミルクの粉、蛋白質の粉などの食料品を買って、8月27日の面会日に持ってきなさい」と言われた。
そして、面会の日に佟さんの両親は列車に乗って、数百キロ離れた附属第三病棟に駆けつけた。しかし、佟さんがそこにいなかったため、いろいろなところを探していた時、ある心優しい人に助けられ、チチハル市からさらに30キロ離れたところにある馮屯刑務所に辿り着き、そこで息子に出会った。
極度に痩せ細っている佟さんは非常に弱々しく見え、人に支えられて面会室に来た。佟さんの顔色は青白く、手も白くて、重い貧血のような状態で、鼻からは灌食用のチューブが挿入されたままの痛々しい姿だった。
両親は息子とほんの少し話しただけで、すぐに面会が中断された。
面会後、両親は刑務所側と相談し、息子の治療のために仮釈放を求めたが、「条件が満たされていない、佟明宇は捕まってからずっと断食している。断食をする者に仮釈放の手続は取れない」と拒否された。
9月17日、両親は息子に面会したが、佟さんの健康状態は前と同じで一向に良くなっておらず、依然として、チューブをつけたままの痩せこけた痛々しい姿だった。
10月15日、両親はまた、息子に面会に行ったが、並んでやっと順番になったところで、「教育科の許可証明を持って来い」と言われ、面会は許されなかった。そして、両親は刑務所の中のいろいろな科を訪ね、刑務所の所長にも会ったが許可はもらえず、息子と会えないまま帰宅するしかなかった。
佟さんは黒竜江省ハルビン市の出身で大学卒業後、北京で就職をしていた。2017年6月25日、北京市昌平区馬池口鎮百泉園小区で、馬池口派出所の警官らに連行された。連行された後、佟さんは断食をして迫害に抗議したが、北京の公安病院に拘禁された。2018年2月2日、昌平区裁判所に不当に開廷され、懲役3年6カ月の実刑判決を宣告された。北京市大興区天河裁判所に1カ月間収容された後、4月25日に黒竜江省チチハルの泰来刑務所に移された。
泰来刑務所は2018年5月末に、佟さんの両親に電話をし、「佟明宇は水を飲み込めなくなった。刑務所へ来るように」と伝えてきた。そして両親は5月30日、刑務所に行き息子に会った。佟さんは酷く衰弱しきっており、弱々しい状態で人に支えられて出て来た。しかも、腕には点滴の医療用チュウーブがあった。刑務所側が両親に、佟さんに罪を認めることを勧めるようにと伝えてきた。また面会室で警官は両親に「もし、佟明宇が『三書』にサインしないなら、これから先は面会ができなくなるぞ」と脅した。
2018年6月6日、両親は息子に会ったとき、息子は医療従事者ではなく、素人の警官が無理やり管を挿し込み野蛮な灌食をされたため、のどをやられてしまい声があまり出せなくなっていた。両親は息子が刑務所の外で治療を受けられるようにと仮釈放を求めて、第十監区の大隊長と教導員に会ったが、教導員に「佟明宇は罪を認めていない。佟本人の身をもって法律に抵抗している。仮釈放を許すわけにはいかない」と脅した。