「師父はまた何を語られたか」と拘置所の所長が尋ねる
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2020年1月13日】この間、私は不当に拘置所に連行されました。拘置所の当直室で、警官が私にサインを強要しても、囚人服の着用を命令しても私は一切応じず、座れと言われても会釈だけして座りませんでした。当時、他の派出所からここに来て収容された受刑者達に、私はチャンスを見ては大法の真相を伝えました。担当の警官は大声で私を叱りつけましたが、私は怒らず、「どうしてそんなに凶暴なのですか?」と聞くと、相手が逆に笑ってしまい、私を連行して来た警官に「彼女をここに長く入れておくことが出来ないかもしれない。他の者が扇動される可能性がある」と言いました。

 一、「我々はこれから法輪功のことには関わらない」

 しばらくして、目の大きな警官が当直室に入って来ると、部屋にいた数人の若い警官がいきなり私にかかって来て、後ろから両腕を掴んで無理やり壁の前にある椅子に座らせました。私はその目の大きな警官を見て、「ご覧ください、私は何も悪いことをしていません。それなのに、真・善・忍を修煉する善良な女性にこのような接し方です」と訴えました。私の話を聞いて、彼は私を掴んでいる数人の警官の様子を見て笑い出しました。すると、その若い警官らはすぐ手を放しました。その後、他の人から聞きましたが、その目の大きな警官はこの拘置所のトップだったそうです。

 警官らは私に対してどうすることも出来ず、私を当直室から敷地内に連れ出し、威嚇するように「お前たちの師父はどこにいるのだ?」と挑発しましたが、私は凛とした態度で「師父は私のそばにいらっしゃいます」と答えました。話を聞いた途端に、警官らはみな棒で頭を叩かれたように、すぐ弱々しくなりました。仕方がなく、最後は私の所在地の派出所の所長に電話して、指示を求めるしかありませんでした。

 しかし、午後3時頃に電話して夜の9時になっても返事がなく、担当の警官は「所長も俺たちを見捨てたな」とがっかりしました。私はこの機会を見て警官に「実は、法輪功の真相資料はどこにでもあり、今は、地位の高い人ほど法輪功についてよく分かっています。ですから、誰も法輪功を迫害する元凶の江沢民のために罪を負うなどしなくなりました。あなた方のような第一線の警官だけが、中国共産党に真相を遮られて利用されており、何も知らずに悪事を働き、自分自身を滅ぼしています。ご存知ですか、現在、たくさんの正義感のある警官はできるだけ大法弟子を守っており、以前の罪の償いをしています。例えば、公安当局の迫害計画を知れば、まっ先に大法弟子に知らせるとか、悪人に密告された大法弟子を掴まえても連れ帰る途中で解放するとか、大法弟子の家に行って連行する場合には、わざと隣の家をノックして、法輪功をやっている者はいないかと聞き、いないと言えばすぐに引き上げて行きます」と教えました。

 続けて私は「これらの警官はみな賢い行動をとっていますよ。皆さんは普段から『上に政策があれば、下には対策がある』と言っていますね。法輪功に対する正しい行ないは世の中で最も正義で、かつ善良なことで、同時にあなた方自身の未来に関わる大事な選択です」と忠告しました。それを聞いた警官達は呆然とする者もいれば、真相が分かってきた者もおり、自分のやった過ちを悔しく思う者もいました。

 最後に私が再び当直室に連れていかれた時、警官らは私に「もうこれが最後で、あなたを最後にして、これから我々はもう法輪功のことには関わらない!」とはっきり言いました。

 二、拘置所の所長が「師父はまた何を語られたか」と尋ねる

 拘置所に入れられた最初の2日間、当番の警官らは私が言うことを聞かず、一切応じないのを見て、あまり私に対して無茶なことをしませんでした。3日目になると、当番の警官が変わりました。

 その日、朝食をとった後、私は突然恐怖心に襲われました。「恐れているのは本当の私ではなく、邪悪の要素が大法弟子の正念に消滅されるのを怖がっているのだ」と思い、すぐに自分の状態を立て直すと同時に、発正念をしました。しばらくして、1人の若い警官が入って来て、所長が話があると言って、私を部屋から連れ出しました。

 玄関の所で、所長がノートを手にもってそこに立っていました。近づいて来た私を見て、所長は厳しい顔でノートを開き、記録しながら私に「名前は○○か? 入所記録にそう書かれているが」と聞きましたが、私は黙ったまま心で「それはあなた方が勝手に書いたものに過ぎない。私はすべて認めない」と思いました。返事しない私を見て、所長は続けて聞きました。「年齢は? なぜ囚人服を着用しないのか? ここに入った以上はこちらの規定に従わなければならない。あなたも知っていると思うが、ここには独房もあれば、鉄の椅子など刑具もある。あなたは…」と言いながら、指で私の後ろを指しました。

 そこで私はやさしい声で、「私は法輪功の学習者で、法輪功は間違っていません。私は真・善・忍に基づいて修煉する修煉者なので、師父が私たちを見守ってくださり、師父の教えに従わなければなりません」と言いました。

 「あなたの師父は囚人服を着用しないようにと教えたのか?」と所長は聞きましたが、私はこのように答えました。「そうではありませんが、私たちの師父はそれが法輪功への迫害であると語られました。私たちは迫害を認めませんので、応じないだけです。江沢民は法輪功を迫害するために、マスコミや軍隊、それに司法関係者を含むすべての国家機関の人員を駆使しました。1999年から現在に至る20年余りの間に、国際社会ではすでに人々は目覚めはじめ、公の場で中国共産党の法輪功への迫害に反対するようになりました」

 続けて私は所長に「どうして私が囚人服を着用しないのかご存ですか?」と聞きました。「なぜだ?」と所長は答えを求めました。「それは他でもなく、あなた方のためです! もし私が囚人服を着用すれば、将来、法輪功への迫害が清算される時になると、それはあなた方が迫害を行なった証拠になるのです!」と私は言いました。

 それを聞いた所長は突然、後へよろめき、表情も和らなくなり、「真・善・忍を迫害することはしない」と言いながら、玄関に置いてある竹の椅子に座り込み、私にも椅子を持ってくるように、とそばにいる警官に指示しました。

 私は「結構です。所長だけ座って下さい。私が立っているのは所長に敬意を表しているからです」と言うと、所長は嬉しそうな表情を見せながら、「そうか、法輪功の学習者はみな礼儀正しいな。座ってください」と勧めてくれました。

 私は座ってから、「私が囚人服を着用しないことで、法輪功が違法ではないことを主張し、私がただここで数日間苦労しただけに過ぎず、あなた方が法輪功を迫害した事を認めていないことになります」とさらに説明しました。

 これを聞いて、所長は思わず目をうるませ、何を言うのか迷って、「ほら、法輪功をやって仕事もしないで…」と言った途端に、この言い方は適切でないと気づき、所長自身苦笑いをしまいました。それを見て、私も笑いました。

 私は「仕事もしないわけではなく、あなた方にここに連行され、仕事が出来なくなったのです。私は会社では優秀な社員です。私はもうすぐ50歳になりますが、所長さんもそれぐらいにお見かけします。ご存知のように、この年になると誰でも身体のあちこちが痛くなり、特に女性の場合、出産が原因で足や腰などに負担をかけ疲れやすくなります。しかし、私は法輪功を修煉してから若返って元気になり、体力の上でも若者に負けていません。それに私には長年の経験もあり、会社では大事な部所についています。今、私はここに入れられたことで、会社にも影響が出ると思います。これは私が望んでいることではなく、迫害による損失です」と説明しました。

 続けて所長は「あなたが煉功することについて、姑は支持しているのか?」と聞きましたが、私は「修煉していない姑は、法輪功が迫害されている環境の中で恐怖を感じていましたが、私の身に現れた法輪大法の素晴らしさを見て、私の修煉に口を出さなくなりました。昔、私の身体はとても弱く、5月に他の人が半袖なのに、私はまだ防寒服を着ていました。そして姑の話によると、顔色は黄色い紙のように見え、人に心配をかける。嫁をもらって息子の世話をさせるつもりだったのに、逆に息子が嫁の面倒を見ることになり、それどころか、病気の治療でお金ばっかり使ってしまい、子供ができるのかも問題だ、と心配していました。そんな私ですが、1997年に法輪功を修煉してから今までの二十数年間、薬を1錠も飲んだこともなく、健康になりました。姑とはずっと同居しているので、私の変化を一番分かっていると思います」と言った後に、日常生活の中で、真・善・忍をもって姑に接し、大切にしている事例をあげました。

 そこまで聞いてくれた所長はノートを閉じながら、「よく分かった。あなたが言いたくないことは、私も聞かないことにする。ほら、『真・善・忍』の『忍』という文字は、『心』の上に『刃』があるだろう」と言いました。所長の表情から法輪功への同情の気持ちが読み取れました。

 私は「忍」に関しては、師父が以下のように説かれていることを所長に伝えました。「忍とは心性を高める鍵です。怒り恨むこと、不平、涙をたたえて忍ぶことは常人が世間体に執着する忍です。まったく怒り恨むことがなく、不平に思わないことこそ修煉者の忍なのです」[1] 

 所長は身震いして突然に悟ったような様子で、「なるほど、法輪功の『忍』は、私たちが理解している苦痛に忍ぶという『忍』ではないのか!」と感心し、「おや、あなたは暗唱もできるのか! 師父は他にも何を語られたのか?」と尋ねました。

 長年の間に師父の説法は私が言い切れないほどたくさんあります、と答え、私は次のように簡単に紹介しました。実は、法輪功もそれほど複雑なものではなく、五式の功法があり、動作も比較的に簡単で、主に心性を修煉しています。つまり真・善・忍を基準に自分を律することです。そうでなければ、煉功は一般の体操と変わりありません。師父は「私は何も要らないと言いました」[2] 、「私は皆さんの心、修煉の心、善に向かう心だけが欲しいのです」[2] と語られました。考えてみてください。宇宙には無数の星があり、地球はほんのわずかの一粒の塵埃に過ぎません。まして人間はどれほど小さいのでしょうか! 太陽と月はなぜ自ら回転できるのでしょうか?  それは宇宙には一種の機制があるからです。法輪功の修煉者なら、師父が弟子の身体にこのような一式の機制を植え付けてくださいます。真・善・忍に符合している時には、その機制が自動的に回転するというわけです。

 三、法輪功の功法を実演してみせる

 私の説明を聞いて、所長は「法輪功はどうやって煉るのか?」と羨ましそうに聞きました。私は所長の質問に応じて、さっそく起き上がって、第一功法を実演して見せました。続けて所長は「坐禅もあるのでは?」と聞かれたので、私は「ありますが、実演してみましょうか」と言うと、「結構だ」と所長が拒みました。

 私は所長の立場を理解しています。それで私は再び椅子に座って、片方の足を平らに椅子に載せてから、所長に「坐禅する時には、反対側の足をしたから上に運びます」と説明しました。所長は微笑みを見せながらうなずきました。私はさらに「よく見てください。本当の坐禅の足はこのように組み、一直線になります。しかし、天安門焼身自殺事件の映像の中で、その焼身する王進東の足は変に組んで高くなっていましたよね。ですから、我々はこれを見てすぐにこの人物は偽物だと分かりました」と真相を伝えました。

 真剣に聞いてくれた所長は、私に「あなたは今どのレベルまで修煉したのか?」と興味深そうに聞きました。法輪功の坐禅の最高状態は、頭の中で何も考えず、「自分が卵の殻の中に座るように美妙で」[3] 、「自分の思惟しか残っていないと感じるが、ほんの少しだけの意念は自分がここで煉功していることを知っている」[3] 、しかし眠ってはいけません、眠ってしまえばダメです、と答えました。

 私の話を全部聞いた後、所長は立ち上がり満足そうに「よし、分かった。あなたの話を聞くと、法輪功は確かに素晴らしい。煉功してあなたも確実に受益したようだね。そうすると、私はあなたを説得できないと思うし、あなたを捕まえることが出来ない」と諦めました。

 それから、私は拘置所の中で、休憩時間に室外で第一功法と第三功法を1回ずつ煉るようにしました。最初は皆が私を見ており、特に男性の方からの目線が多かったです。ある時、1人の男性が挑発的に叫び始めました。「ほら、やっぱり囚人服を着なくても、捕まえられない人がいるのさ!」。私はその叫び声を聞いて、「それは違います。やめてください。私が囚人服を着用しないのは争うためではなく、大法を実証するためである」と心の中で念を発しました。結局、警官は私を止めるのではなく、かえって全員を集めて、「皆が腕やら足やらストレッチすることはとてもいい運動になる。野次を飛ばすな。規則を守れ!」と男性の方を叱りました。

 その後、私は休憩時間には煉功を続けました。嬉しいことに、拘置所の放送回路が故障してなかなか直らなかったので、中国共産党の洗脳させるための映像を見なくて済みました。また、チャンスがあれば周りの人に真相を伝えました。たまに方言を喋る人がいて言葉が通じなかったので、私は『法輪大法は素晴らしい』という大法弟子の歌を聞かせましたが、彼女は私に親指を立ててくれました。

 拘置所に監禁されている間、私は毎日のようにたくさんの法輪が、私の身体を回っているのが見えました。慈悲なる師父は私に衆生を救うチャンスをくださり、私に知恵を与えてくださいました。心から師父に感謝申し上げます!

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「忍とは何か」
 [2] 李洪志師父の著作:『各地での説法一』「シンガポール佛学会成立式典での説法」
 [3] 李洪志師父の著作:『大圓満法』「三、動作の機理」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/1/3/398269.html)
 
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