文/日本の法輪功学習者
【明慧日本2025年5月19日】福岡市の中心部に位置する大濠(おおほり)公園は、日本庭園や茶室、美術館などがある有名な観光スポットで、各国の観光客を引き寄せています。また、中国からのクルーズ客にも人気の場所です。コロナ(武漢肺炎)収束後に新たに開放され、上海、天津、大連などから毎月10~20隻以上のクルーズ船が福岡に寄港し、観光客の数は約2,000人から5,000人に達します。
クルーズ船が停泊する日に、法輪功学習者のボランティアが大濠公園で法輪功迫害の事実を伝え、中国人観光客に三退(中国共産党、共産主義青年団、共産主義少年団の組織から脱退声明すること)を勧めています。脱退する人は一日あたり数十人から百人以上にのぼります。ボランティアには華僑もいれば現地の日本人もいます。彼らの話を聞いてみましょう。
雨風に負けず、年中続ける
朱さんは、法輪功を学び始めて4年も経たない新しい学習者です。以前は三退を勧める電話を中国にかけ、面と向かって話すことはありませんでしたが、すぐにこの方法になじむことができました。最初は、怒鳴られたり、嫌なことを言われたりすると腹が立ちましたが、ぐっとこらえて自分の足りない部分を探しました。その後、朱さんには同情心が生まれ、法輪功を理解して三退をした人たちを心から祝福しました。現在、朱さんは大濠公園で法輪功を伝えることの主力となり、休むことはほとんどありません。
朱さんは次のように語りました。「台風だろうと雨だろうと、観光客が来る限り、私はここにきて法輪功迫害の事実を伝えます。時には6、7時間話し続けることもあります。少し疲れは感じますが、心のなかでは師父への感謝の気持ちでいっぱいです。世に降りて衆生済度するという機縁と環境を与えてくださった師父に感謝申し上げます」
別の県に住んでいる麗艷さん(女性)は毎週末、休みになると、車または新幹線に乗って大濠公園に来て、法輪功を紹介します。もし2~3日連続で観光客が来る場合、福岡に一時滞在します。
毎週末遠方から法輪功を伝えにやってくる会社員の麗艷さん |
麗艷さんは自分の心の変化をこう語りました。「実は、最初はあまり重視していませんでした。これは福岡現地のことで、自分とあまり関係ないし、自分もずっと三退の電話をかけているからと。その後、人手不足で私も手伝うことになりました。あんなにも多くの中国人観光客が私の前に来るのだから、やはり面と向かって伝えるほうが優先だと思いました。それからというもの、私はこの観光地で法輪功を伝える一員となりました」
子供を持つ海蓮さんは、困難を克服して長期にわたり観光地で法輪功を伝える |
海蓮さんは子供を持つ母親ですが、観光地で法輪功を伝えることを怠りませんでした。海蓮さんによると、ある観光客がツアーガイドに、観光地に立つ法輪功学習者は1日いくらもらえるのかと尋ねたそうです。ガイドは、私たちは1日2万円だから、彼女らは1日3万円か5万円かもしれないと言いました。これを聞いた海蓮さんはガイドにこう言いました。「誰も私たちに1円たりともくれません。中国では情報が封殺されているからここにいる観光客は国内で真実の情報を聞くことができないのです。だから、彼らに真相を伝えることは、崖っぷちにいる彼らを救うことに等しいのです」
続いて海連さんは、法輪功とは何か、偽りの天安門焼身自殺事件、中国共産党による法輪功学習者の生体臓器収奪、なぜ三退を勧めるのか、などを説明しました。これらを理解したガイドは、それから会うたびに自ら話しかけにきて、観光客が真相を理解することにも協力してくれました。
善の力
ボランティアの中には中国語を話せない日本人もいます。彼らも雨風に関係なく一年中真相を明かすことに参加しています。直接言葉で伝えられないため、日本人は中国語表記のプラスチックボードを持って静かにそこに座っています。すると観光客が自らやって来て、ボードの説明を読み、自分も三退をしたいと指さします。そして、ボランティアは準備しておいた仮名リストをその観光客に見せ、好きな名前を選ばせます。このような方法を通して、日本人ボランティアは毎日2、3人を三退させることもできます。
ボランティアの一人によると、最初は公園の管理人から手にいかなる資料も持ってはいけないし、決まりは決まりだから絶対だと言われました。その後、そのボランティアはこの管理人に中国で起きている人権侵害のことを話し、観光客に真相を教えることは待ったなしの状態なので、理解して支持してほしいと涙ぐみながらお願いしました。管理人はボランティアの善良な心に感動し、それからというものボランティアたちを阻止することはありませんでした。
その場にいた他のボランティアは次のような話もしました。あるボランティアが50代の男性に真相を伝えると、男性は首と手を横に振って聞きたくないとしバスに乗り込みました。しばらくして、その男性は80代の義父を探しに公園に戻ってきました。その場にいたボランティアたちも手分けして探しましたが、やはり見つかりませんでした。結局、旅程の関係でバスは男性を残していってしまいました。ボランティアは警察に通報して協力を求めただけでなく、男性を港まで送ってあげました。途中、ボランティアは法輪功は素晴らしいものだと説明し、中国共産党組織からの脱退を手伝いました。港に着くと、義父がバスを乗り間違えてすでに港で待っていたことが分かりました。男性はボランティアにとても感謝し、お金を渡そうとしました。ボランティアは、「私たちは皆、同胞なのだから、助けるのは当然です」と言って断りました。
大濠公園で咲き誇る優曇華の花
太濠公園で真相を語るボランティアたちが、自分たちが拠点にしている場所の花壇で優曇華の花が咲いているのに気づいたことは一度や二度ではありません。
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大濠公園で真相を語る法輪功学習者たちの周辺に咲く優曇華の花 |
ボランティアの紹介によると、公園の職員は季節によって花の種類を変えていると言います。秋になると、植え替えのため花を刈り取っていました。その横で真相を伝えるボランティアを見て、ついでに刈り取った花束をボランティアにプレゼントしてくれました。それを持ち帰った後、ボランティアは、花の茎に優曇華の花がいっぱい咲いていることに気づきました。もし職員が渡さなければ気づかなかったことでしょう。