【明慧日本2014年9月30日】中国の東北出身の金さんはフランス・パリの中華料理店に勤めている。転勤する度に、必ず店のオーナーに法輪功迫害の真相を伝え、オーナーや店員の「三退」を手伝っている。金さんは正直で爽やかな人柄で、仕事については勤勉で人助けを自分の喜びとし、オーナーに信頼され、店員の皆に好かれている。
ある日、新店オープンのため、オーナーは家族や友人(金さんも含む)を食事に招待した。金さんはいろいろ手伝い、落ち着いたころには招待者がすべて着席した。上座の一席しか空いておらず、勧められて金さんは上座に着席した。中国から来たオーナーの友人が、金さんが法輪功を学んでいることを知ると、「上座に座っているので、何か話してください。でも法輪功のことは遠慮してくださいね」と釘を刺した。しかし、金さんは法輪功が中国国内で迫害を受けていることや、学習者からの生体臓器狩り、国際情勢、中国共産党からの脱党ブーム、そして三退をして自分の安全を守ることなどを話した。その結果、オーナーの親戚や友人8人が三退に同意した。
金さんは中国人が住む団地で「大紀元新聞」を配布しながら、中国人の「三退」を手伝っている。時間が経つにつれて、多くの中国人が金さんのことを知るようになり、金さんに会うと家族のように親しくしており、雨の日には傘を貸し、暑い時には飲み物などくれるという。
仕事以外の時、金さんはパリの観光地で中国人観光客に法輪功迫害の真相を伝え、三退を勧めている。理解できない観光客は、「なぜ三退しなければいけないの」と聞く。金さんは、「善には善の報いがあり、悪には悪の報いがあり、これは天の理です。共産党はさんざん悪事を働いたため、必ず悪の報いが来ます。その共産党員、共青団員、少先隊員は血で染められた中国の国旗に向かって、共産主義のために一生尽くすと誓いました。三退を声明すれば、共産党との誓いから解かれ、素晴らしい未来が待っています」と説明している。
ある日、金さんは所長と自称する中国人観光客に三退を勧めると、「私は役人になることができ、お金もあります。脱党して今持っているものを失いたくありません」と言った。金さんは、「三退というのは心が共産党組織から離れることです。物質的に失うことではありません。あなたのお金はあなたのお金で、役人なら役人のままで、心から共産党組織と離れれば、命は共産党組織と関係なくなり、共産党がさんざん働いた悪事の罪を負わないようになります。中華民族の子孫になり、マルクスの子孫にならないでください」と語ると、その所長は理解して三退した。そして、近くにいる人たちを指して、「彼らは私の部下です」と言い、その人たちを来させて、「君たちも話を聞きなさい。三退しても役人になることや、お金を稼ぐことに影響はない。心から良い人になればいい。皆も三退しよう」と部下たちに話した。部下たちは資料を受け取って、一部の人も三退した。中に共産党組織に入っていない人もおり、金さんは「法輪大法は素晴らしい。真・善・忍は素晴らしいと覚えてください」と伝えた。
三退を勧めることは容易ではない。パリの観光地である中国人観光客と3回出会った。しかし、前の2回は勧めてても資料を受け取ってもらえなかった。3回目に会った時、その中国人は金さんに、「また会いましたね」と言った。金さんは「縁があるから、あなたのために来ました。あなたはまだ三退していません。あなたの命の安全を考えて邪悪から遠く離れれば、明るい未来があります」と答えた。その人は三退した。
ある日、金さんは中国人観光客に法輪功が世界で広く伝えられている事、共産党がどのように一般民衆や法輪功を迫害しているか、また、共産党から離れてこそ、生命に未来があることを伝えた。金さんの善の心が相手を感動させ、相手は三退を表明した。
わかる人なら、一言で三退に同意する。しかし、相手が納得できない時もある。その場合は、相手の質問に答えて、納得したら三退に同意する人もいる。中国国内で六十年にわたる党文化に洗脳された人を変えることは確かに容易ではない。金さんは三退できない人を不憫に思い、彼らに「私の話をぜひ考えてみてください。本当にあなたのためです」と言う。金さんは心からそのような人に三退のチャンスがまた来るようにと祈っている。
金さんは三退を勧める時、常に南アジアの津波の物語を例として話している。ある原住民は空の様子を見て、津波が来ることが分かり、すぐ皆に高い所に逃げようと伝えた。楽しく遊んでいる人は信じなかったため、津波に飲み込まれてしまった。この物語が意味しているのは、真実を皆に話しても、人は信じることができず、いつも嘘を耳にしているため、真実と嘘を見分けられなくなっている。
三退した人は金さんに非常に感謝している。次に会った時には皆親しく挨拶する。彼らが救われることは、金さんの最大の喜びで、いくら苦労しても、その価値があると思っている。
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2014/9/29/3493.html)