米下院、法輪功学習者からの臓器狩り停止を要求する343号決議が満場一致で通過(写真)
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 【明慧日本2016年6月22日】(明慧記者・王英による総合報道)今年6月13日、米下院は米国東海岸標準時の夜6時30分に表決し、満場一致で343号決議案が通過した。同決議案は、法輪功学習者とその他の良心犯から強制的に臓器を摘出する行為を直ちに停止するように、また、法輪功に対する17年間に及ぶ迫害を停止するように、そして、直ちにすべての法輪功学習者とその他の良心犯を釈放するように、また、臓器移植システムに対して、信用できる透明で独立した調査を実施するようにと、中国当局に要求した。

 343号決議案は、米国会共和党と民主党議員より共同提出され、米下院外交関係委員会の元主席、フロリダ州共和党のベテラン国会議員のイリアナ・ロス=レイティネン氏、バージニア州民主党下院議員のジェラルド・コノリー氏、カリフォルニア州の共和党籍のベテラン下院議員のダナ・ローラバッカー氏、テキサス州共和党の下院議員のテッド・ポー氏、フロリダ州の共和党下院議員のマリオ・ディアス・バラート氏、カリフォルニア州民主党の下院議員のジュリア・ブラウンリー氏、カリフォルニア州民主党の下院議員のサム・ファー氏、カリフォルニア州共和党の下院議員のデビッド・バラダオ氏など8人の国会議員より共同で発起された。

国会両党の議員ら 共同で迫害を非難

 343号決議案は、中国共産党による法輪功学習者から強制的に臓器を摘出する行為を非難し、直ちにこの残忍な暴行を停止するようにと中国政府に要求した。

国会議員のロス=レイティネン氏 米国は中国共産党による法輪功に対する迫害に反対する

写真一:決議案の発起者のひとり、ロス=レイティネン氏

 決議案の発起者の1人、ロス=レイティネン議員は投票当日の発言の中で、「同僚のコノリー議員と一緒に、343号決議を発起できたことを誇りに思う。この決議案は、中国政府が引き続き良心犯から臓器を摘出している大罪を非難するものである。中国政府による残虐な弾圧と人権侵害は、周知の事実である。しかし法輪功学習者に対するこのおぞましい扱いは、言語道断であるにもかかわらず、それに値する注目を全く受けてこなかった」と述べた。

 レイティネン議員は「もし報道に報じられている、現在中国で発生している全身の臓器をすべて移植するという情報が事実であれば、法輪功学習者は更に大きな危険に陥っているのではないか。先週、ニューヨークタイムズの報道によると、中国の医者は、現在全身からの臓器移植の準備をしているという。私は聞きたい。『これらの医者は、如何にして、このような残忍な臓器移植の実験を実施するというのか?』彼らは中国の刑務所に行き、法輪功学習者とその他の良心犯を試験材料とする可能性が非常に高いのです」と語った。

 レイティネン議員は「この決議の通過は、中国政府に向け、私たちは中国政府による法輪功学習者に対する持続的な迫害を非難する。この胸が痛む迫害は必ず停止させなければいけない。中でも特に臓器狩りは、必ず直ちに停止させなければいけない。米国は、中国政府による人権に対する残忍な侵害に反対する。特に法輪功に対するこの残酷な迫害に反対するなどのメッセージを発信している」と語った。

国家議員のエリオット・エンゲル氏、臓器狩りは大罪である

写真2:ニューヨーク州国家議員のエリオット・エンゲル氏

 ニューヨーク州国家議員のエリオット・エンゲル氏は下院での発言の中で、「343号決議案は非常に重要な法案である。特に法輪功学習者を含めた良心犯からの生体からの臓器狩りをするという暴行は、人を非常に困惑させる。これは人権をひどく侵害する犯罪行為である。中国政府と刑務所が信仰のため監禁されている人々の臓器を摘出していることは、人を驚かせることである。これより人を嫌悪させることはない。臓器狩りは大罪であり、人を驚愕させる。私たちは一体何が起きているのか、徹底的に解明しないといけない。同決議は中国政府に臓器狩りの行為を停止させ、法輪功に対する迫害を直ちに停止するよう強く要求している。私はこの決議案を支持する」と示した。

国会議員のクリス・スミス氏は、法輪功に対する迫害は最大な恐怖の一つだ

写真3:ニュージャージー州国会議員のクリス・スミス氏

 ニュージャージー州国会議員のクリス・スミス氏は「この決議は自分のために発言できない人のために声を上げ、言葉で語りきれない残忍な拷問を受けている人のために声を上げ、中国の刑務所で親族を失った人のために声を上げています。同決議は21世紀において、最大の犯罪行為を代表する一つになる可能性があります。これは犯罪者の責任を追求する重要な一歩になるはずです」と語った。

 さらにスミス氏は「中国政府による17年に渡る、法輪功に対する迫害は、最大な恐怖の一つです。法輪功に対する迫害の証拠は、激しい怒りを覚え、臓器狩りを含めて、ますます多くなっていると感じます」と語った。

 スミス氏はまた「デビット・キルガー氏とデビット・マタス氏、及びイーサン・ガットマン氏は、詳細な調査を実施しています。人を驚かせるのは、彼らがおよそ4万5千から6万5千人に及ぶ法輪功学習者が生きたまま臓器狩りされ、死亡したことを発見したことです。三人の調査員の最新報告によると、生体臓器狩りの人数は、更に高くなる可能性があります」と語った。

 この決議は臓器狩りの暴行を非難し、中国政府による臓器狩りを停止させ、直ちに17年間に渡る中国政府による法輪功学習者に対する迫害を停止するよう要求するものである。

 以下は、米下院の通過した343号決議案の全文の訳文である:

第343号決議案

 この決議案は、持続的に信用できる中国で発生している系統的で、大量に法輪功学習者及びその他の宗教と少数民族の人たちから、不本意にも強制的に臓器を摘出している行為に対する報告に関心を寄せるものである。

 もし道徳基準に基いて行うのであれば、臓器移植は現代医学の最も偉大な成果の一つであることを鑑み、

 自らの意志で、かつ本人が同意することが、臓器を寄付することの前提条件であり、国際医学組織は、自由を剥奪された受刑者には自由に権限を授けることができない、かつ受刑者から臓器を摘出することは医学倫理基準に違反していると声明を発表したことに鑑み、

 中国政府が引き続き、多くの臓器は受刑者の同意を得てない状況下で、摘出していることを否認していること、同時に、その移植システムに対して独立した考証を実施することを阻止していることを鑑み、

 中国政府による臓器移植システムが世界保険機関(WHO)の臓器獲得ルートに対する透明性とトレーサビリティの要求に符合してないことを鑑み、

 米国務院の2014年度の人権報告の中で、中国の章節の部分で指摘した「引き続き受刑者からの強制的に臓器を摘出している事例の報告を提唱する」を鑑み、

 中国共産党による臓器寄付と移植委員会の主任・黄潔夫氏が2014年12月に宣布した、中国は昨年1月1日に死刑囚からの臓器摘出を停止することと、良心犯からの強制的に臓器を摘出する問題を説明していないことを鑑みて、

 法輪功は座禅を含む修煉であり、「真・善・忍」を原則とし、90年代に広く歓迎されていたことを鑑み、

 1999年7月、中国政府は全国土で法輪功を迫害した。これは中国政府が一貫として行い、広範に独立した民間団体に対して、排斥した政策を実施したことを反映していることに鑑み、

 1999年以来、数十万人の法輪功学習者が労働教養所、留置場や刑務所に監禁された。これらの場所では拷問と虐待は常習化され、日常茶飯事となっており、少しも珍しくないことに鑑み、

 多くの留置場と労働教養所に監禁されている大部分の人たちが、法輪功学習者であること、彼らは最も長い刑期を言い渡され、かつ最も厳しい虐待を受けていることに鑑み、

 フリーダム・ハウスが昨年の報告の中で、法輪功学習者は中国の良心犯の最大の組成部分で、彼らは留置場で死亡、或いは殺害されるリスクが増加していると述べたことに鑑み、

 カナダの人権弁護士、調査員のデービッド・マタス氏とアジア太平洋担当大臣を務めたデービッド・キルガー氏が、2006年に法輪功学習者が中国の刑務所で強制的に臓器を摘出されているという訴えに対する独立した調査を実施したところ、彼らが得た結論は、法輪功学習者たちは臓器を摘出されて、殺害されている可能性が非常に高いということを鑑み、

 マタス氏とキルガー氏が、安全部門と軍隊医院を含めた、中国共産党と政府機関が不法な臓器の摘出に参与した証拠を掴みんだことを鑑み、

 ガットマン氏の出版した調査結果、中共安全機構は90年代から、ウィグルの政治犯を含め、ウイグルの少数民族から強制的に臓器を摘出していることを鑑み、

 国連反拷問委員会と拷問・問題特別報告員がすでに、法輪功学習者が強制的に臓器を摘出されているとの訴えに、すでに注目していると示したこと、かつ中国共産党に臓器移植システムの問責と透明性を高め、職権を濫用する者らを懲罰するようにと呼びかけたことを鑑み、

 臓器売買を目的として、宗教或いは政治犯を殺害することは、生命の基本的権利に対する許されざる人権侵害であることを鑑み、

 よって、下院は以下のことを決定するものである。

  • 中国で発生している、国家の許可した強制的な臓器を摘出する行為を非難する。

  • 中国共産党に直ちに良心犯から臓器を摘出することを停止するよう要求する。

  • 中国共産党政権と中国共産党に、法輪功に対するすでに17年間続く迫害を、直ちに停止するように、そして、直ちに法輪功学習者とその他の良心犯を釈放するように要求する。

  • 米国医療界が、中国で発生している非道徳的な臓器移植に対する認識を向上するように、これを励ます。

  • 中国政府の臓器移植の濫用に対して、信用があり、透明で独立した調査を許可するよう要求する。

  • 米国務院に年度人権報告の中、国家が許可した良心犯からの臓器を摘出することに対して、更に詳しい分析をするよう要求する。また、米国の法律で強制的に臓器と人体組織を摘出する中国人とその他の国の人に、ビザの提供を禁止するなど移民規定について、毎年国会に報告書を提出するように義務付ける。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/6/14/330038.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2016/6/14/157416.html)
 
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