【明慧日本2016年7月4日】
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カナダの元政府高官デービッド・キルガー氏、カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏、調査スタッフ&記者のイーサン・グートマン氏はカナダ・オタワでの記者会見で「生体臓器狩り」についての最新レポートを発表した。817ページを有する英語版のレポートは、中国共産党指示下での大規模な生体臓器狩りの実態を詳しく暴露した。
マタス氏は「我々の証拠では、中国の臓器移植手術の件数は、中国の公式発表の数よりはるかに多いのです。両者の数字の巨大な格差から『生体臓器狩り』をされた法輪功学習者の数は、元の推定より遥かに多いことが分かりました」と語った。
中国での臓器移植件数は1万件を遥かに超える
中国の公式発表では、中国では毎年臓器移植手術の件数は約1万件だと言われていたが、最新の調査レポートによると、数社の病院だけで臓器移植の件数は1万件を超えたという。
調査スタッフ&記者のイーサン・グートマン氏は、記者会見で天津第一中心病院と解放軍309病院を例にあげ「キルガー氏とマタス氏が2006年に『生体臓器狩り』のレポートを発表されて以来、それらの病院では未だに大規模な臓器移植を行っています。天津第一中心病院は、インターネットで英語広告を載せて外国人の患者を誘致しています。臓器移植患者専門ベッドは500から700まで増やしました。当病院の内部資料によると、患者用のベッドの実質使用率は131%に上ったそうです。多くの患者を旅館に泊まらせて、手術を待たせました。待つ時間を20日から30日までと推定すれば、この病院は毎年少なくとも5千件の手術を行うことができました。解放軍309病院は400以上の臓器移植専用ベッドがあり、毎年4000件の臓器移植手術ができました。両社病院を併せて計1万件の手術ができました」と説明した。
最新レポートでは、2007年に中国衛生部に臓器移植許可を申請した病院は1000社以上あり、ベッドに対する衛生部からの条件によって146社だけが移植の許可を得たという。2000年以来、ベッド使用率を100%と推定すれば、肝臓、腎臓の移植件数は合計100万件を超えたはずである。衛生部指定の最低基準に達していないまま臓器移植を行っている病院もたくさんあるため、中国全土での移植件数は驚くほど巨大である。
中国では、臓器移植は「需要に応じて行う」であり、臓器寄付システムが機能していないが、臓器は思う存分入手できる。2006年に法輪功学習者が「生体臓器狩り」の対象とされた真相が暴露されて以来、中国の臓器移植市場は拡大し続けている。最新のレポートでは、臓器移植技術の発展の要因及び中国共産党政府が臓器狩りの中で演じる役を暴露された。
大規模な「生体臓器狩り」は中国共産党の指示下で行われた
マタス氏は取材の記者に「『生体臓器狩り』は中国共産党の指示下で行われています。江沢民政権の時、臓器移植は経済発展の一つとして重視されました。周知の通り、少数の死刑囚から臓器を採る以外、臓器を入手できませんでした。他の唯一の入手方法は、拘禁されている人々から臓器を採ることです。法輪功学習者は真っ先に『生体臓器狩り』の被害者になりました」と語った。
グートマン氏は「調査スタッフが電話で調査している時に、病院側の回答は常に『私が決めたことではなく、上からの決まりです』、『どうして内部用の守秘電話機を使わないのですか』と詰問した病院もあった。上からの支持がなければ、病院には財政の保証もないのです。病院からのニュース、インターネットでの情報、官員の発言などによって、上からの支持がはっきりと見えます」と語った。
マタス氏は「『生体臓器狩り』は法輪功に対することだけではなく、全人類に対する犯罪です。反人類罪、ジェノサイドはすべての人を不幸に落とします。反人類罪は、我々皆一人ひとりに対する犯罪です」と言った。
「生体臓器狩り」の制止には国際社会の協力が必要
マタス氏は「カナダを含め、中国以外のところで、犯罪が広がる前に制止しなければなりません。私の意見では、『生体臓器狩り』に纏わる医者、留置場の警官、官員及びインターネットで公開された『生体 臓器狩り』に関係するメンバーのカナダ入国を禁止し、そして国際法廷を設けてこれらの犯罪者を裁判に掛けます」という主張を述べた。
マタス氏はカナダ国会議員のこれまでの努力を回顧して纏めた。そして、マタス氏は「カナダ政府は持続的かつ公開的に中国の最高レベルの政府官員にこの問題を提出する必要があります。その他、カナダ本国で『生体臓器狩り』を制止する決議をして法律を作り、自ら調査を行うべきです。アメリカ国会はこれに対する343号決議案を可決しました」と語った。
キルガー氏は「イスラエルと台湾は既に手本を見せました。両 国の指導者は『本国や他国での臓器移植を禁止する』というルールを作る願望があるのです」と言い、新レポートを国会議員やメディアに配布した。全員で協力してこの犯罪を止めるという。
グートマン氏は「ユダヤ人大虐殺の生き残りの後裔(こうえい)である医者・ジェイコブ氏は、イスラエル国会で臓器移植のための渡航を禁止する立法の働きかけをしました」と語った。
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2016/7/1/157639.html)
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