【明慧日本2016年9月1日】中国政府系および香港の中国寄りのメディアは、8月19日、「国際移植大会が香港で開催されたが、中国の臓器移植は世界に認められている」と報道した。しかしその当日に、国際移植協会(TTS)の会長フィリップ・オコネル氏は記者会見で、その報道を否定した。フィリップ会長は『ニューヨークタイムズ』に、「18日の中国移植会議で私は中国の医師に『貴方たちが死刑囚の臓器を使っているが、これはすでに世界中に衝撃を与えている』と言った」ことを明らかにした。
TTS会長「協会は中国の臓器移植を認めていない」
フィリップ会長は、8月18日の中国移植会議で中国の医師に「今までのあなた達のやり方は、国際社会で聞いたことがありません。このことがどれほど重大なことか皆さんは知るべきです」と言ったことを明らかにした。翌日19日の記者会見で、会長は「私が中国代表に話した言葉を、協会が中国の臓器移植を認めたと理解する人は、だれ1人としていないと思います。彼らが勝手に言っているだけで、事実ではありません」と説明した。
中国医師の論文は、「死刑囚の臓器を研究用に使用することを禁じる」の規定に違反している
19日の記者会見で、本大会の科学計画主席、前会長ジェレミー・チャップマン氏は、木曜日の中国移植会議で発表される予定の中国医師の論文は、「死刑囚の臓器を研究用に使用することを禁じる」の規定に違反している疑いがかかっているため、発表を拒否したことを明らかにした。
ジェレミー前会長は、中国に完全に死刑囚の臓器使用を停止するよう求めていると協会の規定を強調した。「(18日の中国移植臓器会議の)最初の発表者の中で、中国医師が提出した資料は、協会の規定に違反しています」
『ニューヨークタイムズ』の報道によると、前会長は発表を取り消された医師の名前を公表していなかったが、一部の参加者は、彼が浙江大学移植医師・鄭樹森であると認めた。当社の記者は本人と連絡を試みたが失敗し、後にウェイ信を通して、中国の前衛生部の副部長・黄潔夫に確認したところ、鄭樹森がすでに浙江省会城市杭州に戻ったことが分かった。
前会長は「そのとき、私は中国政府の代表に、この件を調査するよう求めました」と語り、「当協会も独自の調査を行います。もし疑いが確定的であれば、彼ら(中国医師)は名指しされ批判を受け、大会とすべての移植雑誌での論文発表の資格を、永久に剥奪します」と述べた。
情報によると、現在66歳の鄭樹森は、中国で肝臓移植を最も多く行った医師の1人である。今年3月、鄭樹森は中国政府系のメディア「光明網」と中国科学協会主催の「科普中国」のインタビューで、自分が今までに1850回余りの肝臓移植を行ったと自ら語った。「資料1」
中国政府系の「新網」は、1月10日に「鄭樹森:肝臓移植手術を『一帯一路』に導いた」の報道の中で、鄭樹森の指導により、浙江大学医学院付属第一病院の末期肝臓病の総合診療創新チームは、数百人規模に成長し、毎年200回余りの手術を行っていると称賛した。「資料2」
医師の肩書のほかに、鄭樹森は浙江省の「反×教協会」の理事長でもある。法輪功への迫害を非常に積極的にやってきた。2009年に法輪功を誹謗中傷する書籍を編集主任として書いた。
中国共産党による生体からの臓器狩りは、中国共産党の人類への普遍的価値観に相反する邪悪の本質を垣間見ることができる。
[1]「科普中国」:http://tech.gmw.cn/scientist/2016-05/06/content_19239141.htm
[2]「新網」:http://www.cn-healthcare.com/article/20160110/content-480902.html
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2016/8/22/158374.html)