魔難を乗り越える
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文/湖北省の大法弟子 真信

明慧日本2016年10月24日】

一、崩壊寸前の我が家   

 まだ4歳になったばかりの息子と、身体に障害があり、薬物中毒歴・4年の夫を目の前にして、また、このボロボロになった家を見て、私の心も身体も傷つけられ、極限状態に達しました。これからの人生をどのように歩めばいいのでしょうか? この苦痛を誰に言えばいいのでしょうか・・・。

 家族全員が生活していかなければならず、子供はもうすぐ入学するというのに、私には安定した仕事がなく、ただ野菜を売って何とか生活を維持することしかできませんでした。夫は仕事をしないだけでなく、家の事にも一切関与せず、それどころか、薬物中毒の発作時には私を打ったり、罵ったりして、お金を要求してきます。このような日々はあまりにも苦しくて、陰で一体どれだけの涙を流したのか分かりません。これはもう家庭とは言えません。

二、法を得 崩壊寸前の家を支える

 1998年、この年は私の人生が転換した1年でした。私は法輪大法の修煉を始めました! 貴重な書物『轉法輪』を見て涙が止まりませんでした。この本を読んで、人生の本当の意味と、生活におけるすべての不幸の因果関係が分かりました。そして、私の苦しみや言いたいことなど、師父はすべてをすでにご存知で、答えは全て本の中に述べられていたのです。不安はなくなり、生活していく中で苦難がまたやってきても、大法の教えに従えば、現実から逃避せず、真正面から向き合える自信が湧いてきました。

 まずは、不公平と思わないことです。夫の態度や状態は、もしかして、自分が今生で返さなければならない債務であり、私はこの崩壊寸前の家をしっかりと支えなければなりません。子供の面倒をみて、夫にひもじい思いをさせず、そのために私は清掃の仕事をしたこともあれば、野菜を売ったこともありました。

 仕事での苦痛や疲れはまだいい方でしたが、最も耐え難かったのは、夫が薬物中毒の発作を起こした時でした。親戚や友人も薬物を止めるよう何度も夫に言いましたが、本人も意識がはっきりしている時はこのままではよくないと分かってはいました。しかし、発作が起きた時は自らを制御することができず、あちこちからお金を借りるようになり、時間が経つにつれ、皆は夫を見る度に避けるようになりました。

 ある時、夫が激しい発作を起こし、弟の家に駆け込みましたが、すぐに弟の嫁に警察に通報され、連行されました。しかし、何日かで解放された後、またいつもの状態に戻ってしまいました。時には、包丁を持って両親の所に行き、お金を要求します。老いた両親はこのような夫を怖がり、仕方なくお金を与えていました。

 夫が私を苦しめるのは昼夜を問わず、まさに日常茶飯事でした。時には真夜中に正気を失って、包丁を片手に、ガスボンベを持って玄関に立ち塞がり、お金を要求してきました。私の顔は夫に刃物で切られた傷跡だらけで、指も3本切り落とされてしまいました。

 大法を修煉したからこそ、私はこれらの苦難の意味が分かり、そして、やっと持ちこたえてくることができたのです。夫の両親に全てを押し付けることも、未成年の息子を見捨てることも、到底できませんでした。夫にどんなに苦しめられても気にせず、ただ「真・善・忍」の法理で自らを律しながら、全ての人に優しく接し、自分のすべきことをし、苦難の中で生活し、ただ、ただ耐えてきました。

三、陳情し 拘禁される

 夫の薬物中毒がこの家にもたらした魔難がまだ去らないうちに、さらなる大きな難関がやってきました。1999年7.20、江沢民が率いる邪悪な集団が善良な大法弟子に魔の手を伸ばし、法輪大法と師父を誹謗中傷し、世間の人々を毒害し始めたのです。薬物は人の肉体だけを傷つけますが、佛法への誹謗中傷は人類の魂まで毒害するのです。

 師父に対し正義を取り戻すために、そして、世間の人々に真相を伝えるために、2000年、私は同修たちと共に北京の天安門に行き、信訪弁公室で大法は正法であると実証しました。その結果、不当に1年間の労働教養を科され、その後、刑務所に収容され、洗脳班に5カ月間拘禁されました。

 開放されて帰宅してみると、家の様相は一変していました。7歳の息子は夫の両親に引き取られ、夫は薬物を買うために、家の値打ちのある家財道具をすべて売り払い、不動産権利証までも500元に換えてしまっていました。四方の壁しかないがら空きの部屋を見ていると、涙が堰を切ったかのようにポタポタと滴り落ちました。生活の困難さに、夫の振る舞いに、大法と大法弟子が迫害されていることに、そして、師父が攻撃されていることに涙が流れました。私は誰かに聞かれるのを恐れ、何も残っていないがらんとした家の中で、声をころして泣き崩れてしまいました。

 「大法の徒 涙を拭いたまえ サタンの魔 全て崩潰 真相を講じ 正念を発し 謊言を暴き 爛鬼を清める」[1]という師父の詩を思い出し、私は再び立ち上がり、このすべてと向き合う自信が湧いてきました。大法はあらためて私を奮起させてくれました!

四、善念をもって 夫婦間の魔難を解決

 夫は依然として薬物を使用していましたが、私は妥協しませんでした。私は大法弟子であり、衆生を救う使命を担っているので、僅かなお金でも大切に使わなければなりません。必要最低限の生活費を除き、残ったお金は全て資料を作ることに回しました。

 夫はいつも打ったり、罵ったり、大声でわめいたり、包丁やバーナーを持ってお金を要求しますが、その度に私は夜中でも同修や夫の両親の家に逃げ込んでいました。ある時、1週間ほど同修の家に泊まっていたため、夫は焦ってあちこちを探し回り、結局、私の勤務先まで尋ねて来ました。家に帰ってほしいと言う夫に、「薬にはまっている上、殺人や放火するなどと人を脅したりして、もうこれ以上あなたと一緒に過ごせないわ。子供も、家も全てあなたにあげるから、私は1人で出て行きます」と言いました。それを聞いて夫は「子供はまだ小さく、俺には無理だ。もうこれ以上包丁にも、バーナーにも触らないから帰ってきてくれ」と頼みました。私は修煉者であり、子供に対しての責任もあり、結局家に帰ることにしました。

 ついに、夫は薬物を吸い過ぎたことにより、入院しました。「放っておけ」 「もういっそのこと死なせた方が良い」 「あなたも楽になる」などと皆に言われましたが、私はただちょっと笑っただけで何も言い返しませんでした。一般の人は修煉者を理解することができません。夫は大きな病院に入院し、その間、私は1人であれこれと全てを処理しました。

 夫は意識がはっきりしている時、よく知人や私にこのようなことを言います。「自分の一生で、俺は女房に対して一番申し訳ないと思っている。女房は善良で誠実な人で、カラオケも麻雀もやらない。唯一の趣味が法輪功の修煉で、俺は一度も邪魔はしなかった。俺は一生悪いことばかりしてきたが、あいつは一生善いことをしている」

 そして、2008年、夫はこの世を去りました。夫を知る人々は「死んで当然だ、これで君も楽になったよ」と言いました。しかし、すべては法輪大法により私は真・善・忍に基づいて良い人に、さらに良い人になるよう導かれ、大いなる善念をもって夫婦の縁に対する魔難を解決したのです。大法の教えと導きがなければ、私はとても今日まで歩んで来られなかったでしょう。

五、衆生を救い 誓約を果たす

 夫が亡くなり、新しい生活が始まりました。衆生を救い、誓約を果たすことがこの世に降りてきた我々の目的です。私は今まで以上に全力を注いで衆生を救いたいと思います。

 夫がいなくなり、赤貧洗うが如し、家にはもう何も残っていません。賑やかな市街地域なので何かの商売をしながら真相を伝えることもでき、お金が入れば大法のプロジェクトに使うこともでき、非常にいいアイデアではないでしょうか。この念が生じてから、師父はすぐに按排してくださいました。親戚や友人たちが資金の援助や力を貸してくれ、すぐに小さな宿泊所を開くことができました。ここに泊まる客たちは皆縁のある人たちで、真相を伝えたり、「三退」を勧めたり、効果が非常に良く、客のほとんどが救われました。

 安定した収入があり、経済状態は以前よりずっと良くなりました。しかし、私は無駄遣いなど一切せず、全て法を実証することに使いました。夫は生前、低額の生命保険に入っていましたが、私はそのお金を全て資料の製作に回し、生活がどれほど苦しくても自分たちのためには全く使わず、息子にさえも使ったたことはありませんでした。夫が亡くなった今、すぐに保険を取り消しました。無私無我で、他人を先に、自分を後にと師父は教えてくださいました。我々は法の要求に従い、得るべきでないものには決して手を付けないと自分自身を厳しく律しなければなりません。

 現在では、毎月、以前よりも多くのお金を衆生を救うプロジェクトに使っています。昨年の上半期、地域による養老保険が立ち上げられ、手続きはすべてうまく処理され、私は身分証明書と3万元を渡すだけでした。しかし、私のお金は衆生を救うためのものであり、自分のために余分な保険などに入るわけにはいきません。皆に勧められましたが、私は全く動じませんでした。

 大法弟子が困難に直面し、どのように歩んできたのかは誰にも理解することはできません。また、利益を放下し、自ら苦労して稼いだお金で、虚言に騙されて毒害されている衆生を救う大法弟子たちの心など、常人に理解できるはずもありません。

 現在まで歩んできた修煉の道を振り返ってみると、まさに感激で胸がいっぱいです。師父のお導きがあり、魔難を乗り越えることができ、また、幸いにも衆生を救うという神への道を歩むこともできました。ここで、再度師父に感謝いたします!

 注:
 [1] 李洪志師父の詩:『洪吟 二 』「清醒」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/10/5/35879.html)
 
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