意気消沈の状態から抜け出す
■ 印刷版
 

 【明慧日本2016年11月28日】1999年7月20日に、法輪功に対する迫害がはじまってから現在まで、大法弟子はこの歴史に例をみない残酷な迫害の中で17年間、歩んできました。法を正す最後の時期まできているのに、長期にわたる迫害の中で、多くの大法弟子はかえって意気消沈の状態に陥りました。修煉は厳粛であり、歴史上の多くの修行者は、円満成就まであと一歩のところでダメになりました。私たちは油断してはなりません。

 師父はあるバラモン教の弟子が、山の中で修煉した物語を教えてくださいました。

 「遠い昔のインドで、修煉に非常に精進していた一人のバラモンの弟子がいました。彼は山の中で独修をしていました。ある日、一人の猟師が一匹の鹿を追って、その鹿を撃って傷つけました。この鹿がこの弟子のところに逃げてきて、彼は鹿を隠して保護しました。彼は山の中で一人でとても寂しく、この鹿を飼い始めました。人は執着心に注意しなければ大変なことになります。常人の憐憫の心や人心の情に対する執着は全てこの小鹿に注がれ、後に彼はこの鹿に対してとても執着するようになりました。最後にはこの鹿は彼のもっとも親密な仲間となり、その結果彼は全ての精力をこの鹿に注ぎ、坐禅を組むときにも思想を静められなくなり、鹿に何を食べさせようかと考えるようになり、精進することを緩めてしまいました。
 数年が経ち、この鹿はある日突然死んでしまいました。彼はとても苦痛に思い、いつもこの鹿を想うようになり、さらに精進できなくなりました。このとき彼の年齢はすでにかなり高くなっていました。修煉者でなければ生命は延長できず、彼はもう修煉できなくなったので、彼の生命も終わってしまいました。彼は生命が終わるときになっても修めていた佛法のことを考えずに、あの鹿のことを考えており、このために彼は死後一匹の鹿に転生しました。人が死ぬ間際に執着して何かを考えると、その人はその考えているものに転生することがあります。そのため彼は一匹の鹿に転生したのです」[1] これは痛い教訓だと思います。

 では、法を正す時期に大きな使命を背負っている大法弟子としては、どのようにして意気消沈の状態から抜け出せるのでしょうか? この意気消沈の状態から抜け出すには、法をもとにこのような状態が現れた根本的な原因を見つけ出さなければならないと思います。師父は「これは元々、法を正すことと大法弟子修煉の後期段階の現れです。数少ない一部の学習者、ひいては古い学習者もこの時期、多かれ少なかれ意気消沈の状態に陥り、精進の意志を緩めてしまい、これも法を正すことの時間に対する執着、または正しくない後天的観念の妨害によるものだと認識していません。そのため、旧勢力が以前人類空間の表層に残した妨害の要素と邪霊、卑しい鬼に隙に付け入られ、これらの執着と人間の観念が拡大され強化されたことによって、この意気消沈の状態に陥ってしまいました」[2]と説かれました。

 師父のこの説法から意気消沈の状態をもたらした原因は、次の二つにあると思います。その一つは法を正すことの時間に対する執着、二つ目は後天的な観念の妨害です。この状態から抜け出したければ、この二つの面から法をもとに向上しなければならないのです。

 自分の考えをチックしているうち、迫害がはじまってから、いつも常人社会の情勢の変化に執着し、いつも師父の説法の中に法を正すことがいつ終わるかの部分を探して読んでいるのです。大きいな事件が起こるたびに心がつられ、毎回社会の情勢の変化に従って、心が揺れ動いたことに気付きました。

 師父は「しかし、現在の形勢や現在私が行なっているこのことの状況、現在の状態から見ると、旧勢力が按配したものはそう長くないのです。そうではありませんか? 今、皆さんは魔の首魁である江沢民の逮捕を期待していますが、捕まえられたら、このことは終わってしまいます。これほど速いのです」[3] 師父の説法を読む前、大法弟子の使命を正しく悟れず、時間を大切にし、自分の使命を果たすどころか、かえって人心を引き起こし、江沢民を早く捕まえ、法を正すことが早く終るようにとばかり待ち望んでいました。師父の次の説法の「大法弟子はいつも時間ばかり気にして、自分の行なうべきことを行なわないようではいけません。私が時間を延ばしたのはつまり、皆さんに時間を与え、早く取り組むようにするためです!」[3]の部分はあまり気にしていませんでした。

 中国共産党第6回の全体会議が終わり、私はやはり今回の会議で大法に有利な政策を期待していました。これもやはり人心であり、常人社会に期待を寄せていました。私たちは徹底的に時間に対する執着を取除いてから、はじめて意気消沈の状態から抜け出すことができます。

 また、旧勢力が表層空間に残した邪霊や卑しい鬼を利用し、大法弟子の後天的観念の隙に付け入り、大法弟子を意気消沈の状態に陥るように仕向けました。

 師父は「現在、旧勢力は直接、大法弟子を迫害する勇気がなく、形のある大きな生命もこのようにする勇気はありません。今、どういうものが大法弟子を迫害しているのですか? 虫の類のものや細菌などめちゃくちゃなものばかりです。正念を発することは非常に有効なのです! 正念を発すると、一面また一面と滅されてしまいます。しかし、たくさんおり、宇宙はとてつもなく広いので、しかも宇宙に多くの次元があり、滅されても、そうは経たないうちにまた滲み出てきます。来たら、また滅すれば良いのです。このように絶えず正念を発し、しばらく続けると、はっきりした効果が現れてきます。正念を発してしばらく良くなったのですが、また悪化したら、自信を失ってしまう人がいます。あなたに教えますが、旧勢力はこのやり方であなたの意志を消耗させており、あなたの確固たる信念を消耗させています。皆さんはこれらのことに気をつけてください」[4]と教えてくださいました。

 師父は私たち大法弟子に常に正念を発し、これらの邪霊やめちゃくちゃなものを取除くよう要求されましたが、しかし、多くの場合、時間があるのに学法する気がなく、或いは本を持ち上げた途端、他の雑務に邪魔されたため、学法が妨害されました。発正念は5分しかできず、正時の発正念ができない場合もありました。偶然のようにみえますが、実は全て邪霊やめちゃくちゃなものによる妨害で、徐々に大法弟子を意気消沈の状態に引きずり落とそうとしているのです。今はすでに法を正す最後の段階に来ており、私たちは必ずこれらのことに厳粛に対処しなければならないと思います。

 修煉において小さなことはなく、小さなことにみえても、その背後には深い因縁関係があるのです。私たちは法理をはっきりと理解して、はじめて最後の道を着実に歩むことができると思います。

 注:
 [1]李洪志師父の著作:『ヒューマン法会での説法』
 [2]李洪志師父の著作:『精進要旨三』「最後になればなるほど、精進すべき」
 [3]李洪志師父の経文:「二〇一六年ニューヨーク法会での説法」
 [4]李洪志師父の経文:「二〇一五年米国西部法会での説法」

 
(中国語:http://big5.minghui.org/mh/articles/2016/10/31/337036.html)
 
関連文章