遼寧葫蘆島中級裁判所 王淑蘭さんに原判決維持を下す
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 【明慧日本2018年4月13日】遼寧省葫蘆島(ころとう)市の法輪功学習者・王淑蘭さん(59歳女性)は、警官に連行されて拘禁された。半年経った2018年1月16日、王さんに対し不当な開廷をした。その後、王さんは懲役4年の実刑判決と罰金5千元を宣告された。この判決を不服として上訴したが、3月23日、葫蘆島市中級裁判所に原判決維持という結果を下された。

 2017年7月22日午前9時過ぎ、葫蘆島市新区に在住の王さんは市場に行く途中、住んでいるマンションの近くで社区の人員4~5人に後をつけられ、連行された。王さんは「一号社区」に連行されてから、派出所の警官ら4人に自宅まで連れ戻され、家宅捜索された。警官は王さんの家にある多くの私財を押収した。

 その後、王さんは拘留所に入れられたが、7日後に葫蘆島市留置場に移された。王さんの家族はいまだに、王さんに対する「拘留通知書」や家宅捜索の際の「押収リスト」を受け取っていない。

 2017年8月9日、王さんは逮捕令状を出された。しかしその後、証拠不足で、検察庁は王さんの案件を竜港区公安分局竜湾派出所に差し戻した。同年12月18日、竜港区検察が「邪教組織を利用して法律の実施を破壊した」という罪で、王さんを同区裁判所に提訴した。

 そして、2018年1月16日午前、裁判所は王さんに対し開廷をした。法律に反し、裁判所は開廷3日前にこの裁判のことを公告しなかった。

 竜港区検察は刑法第300条を根拠とし、王さんに罪を被った。法廷で王さんの夫は法律の角度から、「法輪功への信仰は合法です」と訴えた。弁護士は「公訴人が提出したいわゆる証拠は犯罪の証拠ではありません。しかも、警官が証拠を集める手順も法律に違反しています。それらのいわゆる証拠は問われた罪名となんら関連性がありません。派出所の警官は王さんを連行したときも、家宅捜索したときも、警官証明書、捜索証明を提示しておらず、押収した家財のリストに家族のサインもありません。案件の担当者は法に則って、家族に拘留通知書、刑事拘留決定書など送りませんでした」と答弁した。

 「特に、捜査員は罪名の『邪教を利用して法律の実施を破壊』に対して、捜査していません。例えば、どの組織に参加したか、どの邪教組織を利用したか、どんな行動で法律を破壊したか、どの行政法規の実施を破壊したか、どこまで破壊したかなど、案件の中にそれらの証拠は一切ありません。提出した証拠は案件と無関係なものばかりです」

 「『中華人民共和国憲法』第35条に『公民は言論、出版、集合、結社、デモの自由がある』、第36条に『公民は宗教信仰の自由があり、どの国家機関、社会団体、個人は公民に信仰や宗教への強制をしてはならない。信仰のある公民、信仰のない公民に対して、差別してはならない』と書かれています」と答弁した。

 しかし、裁判長は「ここで『憲法』のことを討論しない。法律のことだけだ。これは中国の特色だ」と言い、何度もガベル(木槌)を叩いて、弁護士の話を中断させた。

 葫蘆島市竜港区裁判所は2018年1月24日、王さんに懲役4年の実刑判決と罰金5千元を言い渡したという。

(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/3/30/363515.html)
 
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