人を鏡として 内に向けて探す
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文/中国の大法弟子

 【明慧日本2018年9月14日】ある朝目が覚めると、同僚の紅さんの姿が目の前に現れました。紅さんとはそれほど親しい仲ではありませんが、なぜ突然彼女の姿が現れるのか? しかも20分くらい消えませんでした。おかしいな? と思いながらもあまり深く考えませんでした。

 私にとって紅さんのイメージは、50歳ぐらいのお喋り好きで、人の陰口や悪口をよく言うおばさんでした。

 午前中職場で仕事をしていた時、同僚の許さんが私に「あの定年退職した周さんが来て、あっちこっちでお喋りし、あまり知らないのに私にも声をかけたけど、どんな人だったの?」と聞かれたので、私は「彼女は栄さんと同じで、作業員から抜擢されて、このような人で・・・」と言っている最中に、栄さんが部屋に入って来て、私たちの会話を耳にしました。ちょっと気まずい雰囲気で、悪口ではありませんでしたが、やはり人の陰口を言ったのは事実です。

 その時、今朝起床時に紅さんの姿がふと現れたのは、彼女と同じく、人の陰口を言っているのはまさに私だと気が付きました。

 師父は「彼らが相手の動向を見るときの目で、逆に自らを見ることができれば、と思います」[1]とおっしゃいましたが、私はこの説法を暗唱できますが、どうして現実になるとすっかり忘れてしまうのでしょうか? どうして今朝の出来事で悟れないのでしょうか? どうして口を修めることがいつもできないのでしょうか? 私は落ち着いて内に向けて探し始めました。

 師父はこのようにおっしゃいました。「私はいつも話していますが、この社会全体は実は大法弟子のために創成された修煉環境です。あなたは宗教に所属していませんが、社会の中で修煉しているため、各職業があなたの修煉場所になったのではありませんか?」[2]

 私の勤め先は数十人しかいない小さな会社で、皆さんと毎日顔を合わせていますが、一度も自分と照らし合わせたことがありませんでした。今日のことを通して、私は紅さんだけでなく、この人たちは実はみんなが私の鏡で、私自身をしっかり映すことができると思いました。

 例えば、栄さんは目先のちょっとしたことにも得をしようとし、私にもそのような心があり、許さんは仕事をいつも怠けており、私にも怠ける心があり、費さんはいつも文句ばかり言っており、私にも人を怨む心があります。張さんは全てを見抜いていると言わんばかりで、私も同様に常に独善的です。管理職の崔さんはいつも偉そうにして、人を指図し、私もうぬぼれて人を見下している・・・。

 一つ一つ照らし合わせてみて、本当に驚くほどこんなにも良くない執着心が多くあることに気づきました。その中には恐ろしいほど悪い心もあります。例えば、あの定年退職した周さんに対して、私はどうして低い評価をしたのでしょうか?

 周さんは職場の保健医で退職する前、私が彼女に天安門焼身自殺真相を伝えた時、自殺未遂の劉思影が気管切開されたにもかかわらず、インタビューされた時歌ったことに対して「それは可能ですか?」と聞きました。周さんはにこにこしながら「可能です」と答えたのです。私は怒りを感じました。医師として気管切開されたら絶対に歌えないことを知りながら、共産党の宣伝のために嘘まで言う周さんが良心を失った悪人のように、地獄に堕ちてほしいという気持ちになってしまいました。

 大法弟子は「嫉妬心を無くさなければ正果を得られない」[3]という法理を皆知っていますが、人を良く思わない心も嫉妬心であることをまだ深く理解していませんでした。この度、人のことを良く思わないのは極めて包容力のない表れであり、それは真・善・忍に背くことだと私は悟りました。

 会社の中で、共産党色の濃い人や、不和の種をまく人、腹を探りあって暗闘する人など、このような人たちをあまりよく思わない結果、彼らには真相を伝えない、或いは「よく思われている」人に対するほど丁寧に話さない、これは明らかに差別する心です。衆生を済度する大法弟子として、このような心はとても恐ろしいものです。

 私は修煉によって特殊な状況下で、一部の同僚との歴史的な因縁関係を知ることができました。その中に私の身内もいれば、恩人もたくさんいます。私の嫉妬心により、表面的な欠点や間違いなどばかりみて、差別してしまいました。実は、師父が他の人の欠点や間違いを鏡に映して私に見させ、私を修煉させるためだったのです。

 師父は「わたしは形式を重んじることなく、各種の形式を利用して皆さんの深く隠された心をさらけ出し、それを捨てさせます」[4]とおっしゃいました。

 私の執着心を掘り出してくださった師父に感謝いたします。私は必ずそれを取り除き、合格した大法弟子になります。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「時間との対話」
 [2] 李洪志師父の経文:『二〇一八年ワシントンDC説法』
 [3] 李洪志師父の著作:『轉法輪
 [4] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「根を掘る」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/8/31/373158.html)
 
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