2018年7月 | 51人の法輪功学習者が不当判決される
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 【明慧日本2018年9月15日】(明慧ネットの本土特派員による総合報道)明慧ネットの情報統計によると、2018年7月、中国共産党の610弁公室、公安局・検察庁・裁判所・司法局などの法曹関係者は、51人の法輪功学習者に不当な判決を宣告し、72人に対して不当な裁判を行った。弁護士による法輪功学習者のために無罪を主張した弁護が30回にわたり行われた。また、中国各地の裁判所では18人の法輪功学習者に対し、合計で15万1000元もの罰金を科したという。

 2018年1月から7月まで、少なくとも526人の法輪功学習者が不当な判決を宣告された。中国共産党による情報封鎖を踏まえ、この数字は他の迫害の実例が公開されしだい、随時に更新されるものとする。その内訳は、1月95人、2月50人、3月76人、4月84人、5月82人、6月88人、7月51人である。

图1:2018年1~7月中共对526名法轮功学员非法判刑,非法庭审518场

図1、2018年1~7月、不当判決を宣告された人数(526人)と
裁判が行われた回数(518回)の統計表

 一、51人の法輪功学習者が不当判決される

 明慧ネットの情報の統計によると、2018年7月に少なくとも51人の法輪功学習者が不当な判決を宣告された。不当な判決は15の省と自治区、直轄市に及んだという。

图2:2018年7月大陆各地51名法轮功学员被非法判刑
図2、2018年7月、中国各地の51人の学習者が不当判決を宣告される

表1、2018年7月に不当判決を受けた51人の法輪功学習者の地域別分布表

  区 域 

 不当判決人数

順 位

北京

10

1

吉林

6

2

山東

5

3

四川

5

3

天津

4

4

江蘇

4

4

内モンゴル

4

4

重慶

3

5

広東

3

5

湖南

2

6

河北

1

7

湖北

1

7

安徽

1

7

雲南

1

7

江西

1

7

2018年7月、51人が不当判決された

表2、2018年7月に19都市で不当判決を受けた法輪功学習者の人数統計表

 都 市 

不当判決人数

長春

4

成都

4

青島

3

烏蘭察布

3

潍坊

2

岳陽

2

茂名

2

白城

2

淮安

2

遂寧

1

南通

1

連雲港

1

呼倫貝爾

1

深圳

1

張家口

1

武漢

1

淮北

1

曲靖

1

新余

1

 一部の実例

 ●弁護士に依頼したという理由で 官忠基さんは懲役7年を宣告

 山東省平度市の法輪功学習者・官忠基さん(66)は、2018年7月13日、裁判所から懲役7年の不当な判決書を受け取った。その後、官さんは留置場の関係者から控訴しないようにと強いられた。

 7月23日、官さんは控訴した。当日、弁護士は控訴状を市裁判所に提出し、約2、3週間後に青島中級裁判所から通知が届くと言われた。

 関係者は官さんの息子と官さんとの面会を手配し、官さんが控訴しないようにと息子を説得した。さらに、官さんの息子に「どうして父親が懲役7年の重刑の判決が下されたかを知っているか? 北京の弁護士を雇ったからだ」と言って、騙した。

 官さんは平度市後巷子村の村民であり、2014年6月に地元の人々に、法輪功の無実を伝えたという理由で、2018年6月5日に身柄を拘束され、7月3日に開廷されたという。

 ●懲役7年を宣告された河北雄県の善良な女性が裁判所を告訴

 明慧ネット2018年8月4日の報道によると、河北省雄県の法輪功学習者・杜賀先さんは1996年、法輪功を学んでから、「真・善・忍」に従って自分に要求し、健康な身体を得られ親孝行をし、村人にも良い人だと評判されていた。だがしかし、2017年9月26日、雄県公安局国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の警官らに連行され、罪に陥れられた。


拷問のイメージ図:鉄の檻(おり)に閉じ込められる

 2017年12月8日、迫害され衰弱した杜さんは、鉄の檻(おり)に入れられたまま法廷に運ばれて来た。裁判を開始したとき、杜さんは突然血を吐き始めた。それでしばらく休廷になり、杜さんは法廷の外に連れ出されたが、数分後、再び法廷に連れ戻された。2018年6月15日、雄県裁判所の人員は保定留置場内で杜さんに懲役7年の実刑判決を宣告した。

 杜さんは上述の判決を不服とし、その場で控訴することを決意した。同年6月20日、杜さんは留置場を通じて控訴状を提出した。7月20日、保定中級裁判所の裁判官が留置場へ調査しにやって来た際、杜さんが「控訴状は届きましたか?」と尋ねたところ、崔姓という裁判官は「控訴状は届いていない」と答えた。

 先日、弁護士が保定留置場へ面会に行った時に、杜さんは「雄県裁判所の関係者らを、告訴しよう」と意見を述べた。告訴する理由は、杜さんが懲役7年の実刑判決を不服とし、留置場の所長を通じて提出した控訴状が、雄県裁判所に回されたが、そこの誰かに止められた可能性があるとわかった。控訴状を勝手に止める行為や紛失させることは違法であるため、杜さんは雄県裁判所を告訴するため、告訴状を提出した。

 ●朝6時30分にこっそりと判決を宣告した裁判所の人員は何を恐れているのか

 法律では、裁判所が開廷時に当事者の弁護士と家族に知らせなければならない。しかし、吉林省楡樹市裁判所は上述の法律規定を無視し、2018年7月10日、勤務時間外の朝の6時30分に、法輪功学習者3人に不当な判決を宣告した。任淑霞さんと郭淑学さんは懲役3年の実刑判決を宣告され、罰金1万元を科された。李香雲さんは1年6カ月の実刑判決を宣告され、罰金5千を科された。

 任淑霞さん(55)は一般的な農婦で、息子夫婦が離婚したため、幼い孫娘を預かっており、その上、重病を患っている年配の父親の世話もしなければならない。今回、任さんが懲役3年の実刑判決を宣告されたことで、非常に苦しい立場に置かれた任さんの夫は、家庭内の負担が大きくなるだけではなく、家の経済状態はひどく困窮した状態に陥ったが、どうすることもできず、仕事に出られなくなった。

 仕方なく、夫は岳父(がくふ・妻の父)を推して現地の城発派出所に行き、解放を求める書面を交番の警官に手渡した。警官は少しも見ないで「こんなもの役に立つものか」と一言吐き捨てるように言った。疲れ果てた夫は思わず「これはいったい、どういうご時世なのだろうか」と嘆いた。

 ●武漢市の障害者の女性に 懲役8年の実刑判決

 武漢市黄陂区の法輪功学習者・祝亜さん(54)は、2017年4月25日の朝7時半頃、朝市に買い物に行った際に、家の周辺で待ち伏せていた私服警官に呼び止められて、連行された。その後、警官らは祝さんの家に押し入り、3時間以上に及ぶ家宅捜索を行った。

 黄陂区裁判所は2018年6月15日、祝さんに対して裁判を行った。弁護士は根拠に基づき、無罪であると弁護した。祝さんも自ら弁護した。「私は障害者で、『法律の実施を破壊する』ような能力などありません。法輪功を学ぶ前には、障害で左足が左手の支えに頼ってしか移動できませんでした。法を学び、煉功を通じて、萎縮した大腿に筋肉が付くようになり、明らかに改善しました。また、血尿や腎臓の病気も治り、心身とも受益し、無病の軽い身となりました」と祝さんは語った。

 2018年7月17日、祝さんの娘は弁護士の電話から、母親が懲役8年の実刑判決を宣告され、2万元の罰金を科されたことを知り、悲しみのあまり泣き崩れて、声が出なくなった。父親は若い頃、病死したため、母親と互いに頼り合って生活してきたという。

 二、72人の法輪功学習者が不当な裁判にかけられる

 明慧ネットの情報の統計によると、2018年7月、中国の裁判所は法輪功学習者に対して72回の不当な裁判を行ったという。その中で、弁護士は30人の法輪功学習者に対し、30回無罪であると弁護を行った。中国の裁判所はあらゆる手を尽くして、弁護士による法輪功学習者の無罪弁護を阻止し、妨害した。さらに法輪功学習者と弁護士に通知せず秘密裏に開廷し、あるいは当事者の親族に人権弁護士を辞退するように強要し、法廷側が弁護士を指定して有罪になるような弁護をさせて、多くの冤罪を作り出した。

 2018年1月から7月まで、不当な裁判が少なくとも518回行われた。内訳は1月63回、2月45回、3月75回、4月82回、5月89回、6月92回、7月72回である。

表3、2018年7月に72回の不当な裁判が行われた省とその回数の統計表

区  域

不当裁判回数

順 位

黒竜江

19

1

河北

18

2

山東

7

3

遼寧

6

4

吉林

5

5

四川

5

5

雲南

3

6

江蘇

2

7

甘粛

2

7

広東

1

8

河南

1

8

湖南

1

8

安徽

1

8

内モンゴル

1

8

2018年7月、不当な裁判が72回行われた

表4、2018年7月、25都市で行われた不当な裁判の回数の統計表

都    市

裁判回数

 都 市 

裁判回数

ハルビン

19

日照

1

石家庄

13

大連

1

青島

5

錦州

1

成都

4

朝陽

1

長春

3

綿陽

1

葫芦島

3

白銀

1

紅河哈尼族彝族自治州

3

武威

1

吉林

2

普寧

1

蘇州

2

商丘

1

保定

2

寧郷

1

秦皇島

2

淮北

1

唐山

1

扎蘭屯

1

潍坊

1

 

 

表5、2018年7月、中国の裁判所が弁護士の無罪弁護を妨害、阻止した一覧表

名  前

 省 

区、県

裁判所が弁護士の無罪弁護を妨害状況

吴春兰

四川

成都

 

法廷側が弁護士を指定し有罪弁護をさせ、当事者の発言を禁止
 

郭青城

四川

成都

 

法廷側が弁護士を指定し有罪弁護をさせ、当事者の発言を禁止
 

蒋宜琳

四川

成都

 

法廷側が弁護士を指定し有罪弁護をさせ、当事者の発言を禁止
 

唐晓燕(唐燕)

四川

成都

 

法廷側が弁護士を指定し有罪弁護をさせ、当事者の発言を禁止
 

任淑霞

吉林

長春

楡樹

 

家族に傍聴させず、弁護士の無罪弁護を禁止

郭淑学

吉林

長春

楡樹

 

家族に傍聴させず、弁護士の無罪弁護を禁止

李香云

吉林

長春

楡樹

 

家族に傍聴させず、弁護士の無罪弁護を禁止

潘英顺

河北

秦皇島

昌黎県

家族に圧力をかけ、弁護士を辞退させた
 

秦艳秋

江蘇

蘇州

 

裁判官は弁護士の発言を阻止、弁護士は回避した

董美英

江蘇

蘇州

 

裁判官は弁護士の発言を阻止、弁護士は回避した

崔建秀

山東

日照

莒県

法廷側が弁護士を指定し減刑の有罪弁護をさせた
 

李恒男

山東

青島

 

家族に通知しなかった

张光虎

甘粛

武威

 

家族と弁護士に通知せず、秘密裁判を行った

 不当裁判の一部実例

 ●5年の冤罪を経た石家庄市の李恵雲博士に対し 再度開廷

 明慧ネット2018年7月16日の報道によると、石家荘橋西区裁判所は2018年6月27日午前、法輪功学習者・李恵雲博士に対して、不当な裁判を行ったという。李さんは2012年に懲役4年10カ月の不当な実刑判決を下されたことがある。

 情報筋によると、李さんの精神状態は未だに安定しておらず、李さんの親族は出席していない。弁護士だけが出廷して、簡潔な弁護を行ったが、すぐには、法廷側は結果を出さなかったという。

'李惠云'
李恵雲さん

 李さんは河北科学技術大学の元副教授である。李さんは1996年天津大学で博士課程在籍中の時に、法輪功を学び始めた。1999年7.20以降、何度もひどい迫害を受けた。2004年5月、李さんは洗脳による迫害を受けた後、精神状態が不安定になり、2006年2月に労働教養所から精神病院に送られた。

 2011年3月2日、李さんは法輪功の無実を伝えた時、中国共産党の法輪功への誹謗中傷を信じる人に通報され、身柄を拘束され、市第二留置場に29カ月拘禁された。翌年6月21日、市の新華区裁判所は李さんに対し開廷した。弁護士2人は李さんに無罪であると弁護をし、裁判官も何も反論できなかったが、それでも李さんは、懲役4年10カ月の不当な実刑判決を宣告された。

 李さんは2016年1月2日に解放されたが、身体がまだ回復していないにもかかわらず、2017年3月23日、自宅で再び連行された。現在すでに15カ月以上拘禁されたままである。

 一日も早く李博士を解放し、十分な休養ができるように呼びかけている。

 ●吉林大学北華分校の講師・魏修娟さんが不当な判決に直面し、裁判所は無罪の弁護を禁止する

 明慧ネット2018年7月4日の報道によると、吉林大学北華分校の講師・魏修娟さんは、2018年4月27日、自宅に侵入してきた警官らに連行された。最近、家族は魏さんが不当な判決に直面していることが分かった。吉林市高新区検察庁は懲役2~3年を量刑し、罰金(金額不詳)までも科そうとしている。裁判時に裁判所は、弁護士あるいは家族による魏さんが無罪であると主張する弁護を全面的に禁止した。これらのことから、法律執行者ともあろう者が法を犯して、冤罪を作り出そうとしていることは明白である。

'吉林省北华大学教师魏修娟'
魏修娟さん

 ●河北保定裁判所は趙蘭池さんと他の学習者に対し開廷し、弁護士と家族が無罪弁護を行う

 河北省保定市清苑区の法輪功学習者・趙蘭池さん、王彦茹さんの2人は、2018年7月25日午前9時半、保定留置場南司法訓練基地で区裁判所に不当に開廷された。

 開廷前の8時ごろ、法廷の外に私服の国家安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関)の関係者および各郷・鎮の総合管理弁公室の関係者が集まり、厳重な警備を行った。それは他の法輪功学習者を法廷に近づけさせないようにし、趙さんと王さんの2人にはヘルメットの着用を強要した。弁護士が理由を尋ねたところ、裁判長に衝突を避けるためだと言われたという。

 趙さんは法輪功を学ぶことは合法であり、国のいかなる法律にも違反するような行為はしていないと自ら主張した。弁護士も根気強く無罪であると弁護をした。清苑区の国家安全保衛部門の人員は北京司法局の関係者3人を現場に連れて来て、弁護士の弁護を阻止させようとしたが、弁護は午後3時半まで続いた。

 趙さんの娘は「父は病気治療のため、法輪功を学び始めてから病気が治りました。起訴側は法律の実施を破壊したという罪で父を起訴しましたが、父はいったいどのような法律を破壊したのでしょうか。関連する法律の条例の提示をお願いします。また、起訴側は父が配布した法輪功の無実を伝える資料が、地元の人に害を与えたと言いますが、誰に何の害をどの程度与えたのでしょうか。それらの説明も合わせてお願いします。また、起訴側の出廷もお願いします」と弁護を行い、父親の解放を求めた。

 裁判長と検察官はずっと黙ったままで反論せず、在席の関係者らもすべて静かに聞いていた。

 三、経済的に迫害する

 中国の裁判所は多くの冤罪を作り出すと同時に、法律の名を語って公然と罰金を科した。

表6、2018年7月、中国の裁判所が科した罰金の金額明細表

名   前

  省  

  市  

刑  期

 裁判所罰金(元)

任淑霞

吉林

長春

3年

1万

郭淑学

吉林

長春

3年

1万

李香云

吉林

長春

1年6カ月

5000

杨秀云

吉林

白城

2年

5000

李杨波

吉林

白城

2年

5000

吴春兰

四川

成都

8年、刑務所外執行

1万

郭青城

四川

成都

7年、刑務所外執行

7000

蒋宜琳

四川

成都

7年、刑務所外執行

7000

唐晓燕(又名唐燕)

四川

成都

7年

7000

贾瑞平

北京

 

2年10カ月

6000

史元顺

北京

 

1年

2000

杨文英

北京

 

1年6カ月

3000

陈乐安

広東

茂名

2年

3000

陈爽

広東

深圳

7年

1万

王锡玉

山東

青島

4年

2万

叶文秀

重慶

 

3年6カ月

6000

祝亚

湖北

武漢

8年

2万

张美娥

安徽

淮北

3年

1万5000

総金額15万1000元

 結び

 数年来、中国共産党は法輪功学習者を迫害するため、一定の枠(わく)を制定した。それは、先に法輪功学習者を連行してから、その後で逮捕令状を公布し、それから検察庁が提訴し、最後に裁判所が不当な判決を下すという法的な手続きを進める一方で、法輪功学習者に対しては裁判を行う前に、すでに刑期が確定しているのである。このような先に刑期を決めて、後に裁判を行うやり方自身が元々違法なことであり、そのため裁判官たちによる裁判はただの見せかけの形式的なものである。しかし、このやり方は法律執行者たちが形式的であっても協力しなければ、法輪功学習者を刑務所へ収監する目的を達成することはできない。この角度から言えば、裁判官たちが行っている形式は、形式的なものではなくなり、実質上、中国共産党に協力して罪を自ら犯していることになる。

 法律執行者にとって、もちろん二つの選択肢がある。一つは正規に正当な裁判を行い、無罪であるならば、無罪として解放することである。もう一つは中国共産党の代わりに罪を一生背負うことである。実際に裁判を行う中で、確かに一部の法律執行者は真相が分かって参与しなくなった。あるいは正義の立場に立って、できるだけ法輪功学習者の権益を守った。しかしながら、大多数の裁判官が法律執行者としてあるべき職責を放棄し、中国共産党の圧力に屈し、悪事を働いて罪のない法輪功学習者たちを次々と迫害して、無慈悲な裁判を行い、多くの冤罪を作り出しているのが現状である。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/8/13/372360.html)
 
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