メディアが触れる勇気がない禁区での迫害
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 【明慧日本2018年10月1日】先日、李淑賢さん(85歳女性)は、収容所で自立した生活ができないため「重病のための服役中の一時出所」を求めたが、拒否された。そのことで、社会の関心を引き起こしている。

 関心を引き起こしている原因は三つある。その一、この高齢者が植樹した樹木を他人に切られたにもかかわらず、李さんは「器物損壊」で懲役2年6カ月の実刑判決を宣告された。裁判所は李さんが北京へ15回陳情に行ったことを「違法陳情」と決めつけた。その二、「刑法」72条の規定では、75歳以上の高齢者に対しては執行猶予の判決を宣告するとなっているが、85歳の李さんは実刑判決を宣告された。裁判所側はこれについて一切、説明をしていない。その三、李さんは拘禁されたのち、圧縮性椎間板骨折となり、2年間に二度も骨折した。寝たきりになった李さんは、ベッドの上で用を足さなければならず、自立した生活ができなくなった。家族は「重病のための服役中の一時出所」を求めたが、河北省女子刑務所側は寝たきりになった李さんを「ベッドに横たわって静養している」と言い、「仮釈放の条件にそぐわない」と言った。

 これらは、どれも違法行為であり、人々の憤りを買っている。評論連合会関係者は「陳情する問題がなぜこのように処理されたのか? 裁判所は何に基づいて判決を下したのか? 投獄された85歳の高齢者は人道的な手助けが必要ではないか? 悪意をもって彼女を陥れた人たちは、平然としていられるのか」とコメントした

 中国の法律はでたらめであり、このように人に対して冷酷である。ご承知のように、高齢の法輪功学習者は同様な迫害を受けている人が多く、ただメディアはこの黒幕に触れる勇気がないため、外界に知られていないのである。

 2018年6月、法輪功学習者・鄭德財さん(80)は、車いすで家族と面会した。鄭さんは庄河市裁判所で懲役1年6カ月の実刑判決を宣告され、南関岭新入刑務所に拘禁された。家族が鄭さんと面会した時、鄭さんは高血圧、頻脈、血痰などの病気を患っていたことが分かった。

 山西晋中刑務所に拘禁されている法輪功学習者・李喜虎さん(80代)は、手かせを掛けられ、刑務官が受刑者に指示して李さんを殴打させた。第15監獄区の責任者は楊春生である。

 遼寧省凌源(りようげん)市建平県の法輪功学習者・刘殿元さん(79)は、懲役11年の実刑判決を宣告されて、刑務所で迫害された。これは人を殺そうとしているのではないでしょうか?

 中国共産党は法輪功学習者を迫害し、高齢者と子供までも見逃さない。河南新郷市の法輪功学習者・趙美珍さんは2016年10月24日早朝7時ごろ、新郷610弁公室と牧野区検察院が、自宅から趙さんを不当に連行し、新郷留置場に拘禁している。80代の趙さんは血圧が200以上に達していたため、留置場側は受け入れを拒否したが、検察院は趙さんを直ちに第五刑務所に送り、懲役4年の実刑判決を宣告した。刑期満了日は2020年である。趙さんは刑務所で体調が悪く、血圧が200以上で生命の危険に晒された。そのため、家族が面会を求めたが、刑務所側に拒否された。刑務官は「趙美珍が治療を拒んでいる」といい、責任者・李傑は「ここに入ると、刑期満了日まで出られない」と言ったという。

 2018年6月9日午後、遼寧省本溪市の法輪功学習者・叢福藍さん(83歳女性)と、趙桂栄さん(76歳女性)は、数枚のDVDを配っただけで、本溪市彩屯派出所まで不当に連行され、所長・趙寧の指揮の下で、夜中に両家の自宅を家宅捜索した。2人を本溪市留置場に拘禁しようとしたが、2人が高齢のため、何かあれば自分たちの責任にされるのを恐れて、派出所に対して2万元の保証金を要求したので、派出所は諦めて2人を解放した。しかし秘密裏にでたらめな資料を作成し、検察院に送り、意図的に2人を逮捕させようとしていた。

 安徽省阜陽(ふよう)市の法輪功学習者・王学斌さん(81)は、重病で寝たきり状態だった。それなのに2017年7月19日前後、突然連行された。阜陽市書記に就任したばかりの書記、公安局長・張家忠はいかなる法的な手続きもなく、王さんの逮捕を指示した。理由は王さんが法輪功学習者の中でも人望があるからだという。

 遼寧省葫芦島興城市の張東華さんは身体障害者である。2015年5月、法律に基づいて江沢民を告訴する告訴状を検察院に送ったとの理由で、7月15日、興城市公安局は3台のパトカーで張さんの自宅にきて、警察手帳や家宅捜索の許可書を提示せず、不法に家宅捜索を行なったあと、張さん親子を連行し、法輪大法の書籍を押収した。張さんの母親は病院で身体検査を受けていた時、身体を支えきれずに転倒して脚を負傷し、腰も打撲して青あざができ、全身が震えていた。80歳を過ぎた高齢の母親を警官らは無視し、留置場側が受け入れを拒否したにも関わらず、張さんの母親の年齢を偽って、65歳と記入して陥れようとした。

 周彝さんも、江沢民を告訴したことで迫害を受けている。江蘇省南京市の周彝さん(80)は、元軍航空学院の副教授で、少将の階級で師団長の位で退職していた。2015年6月初め、周教授が江沢民への告訴状を明慧ネットで発表した後、公安局に監視、尾行される中で強制的に採血された。8月17日午後、周さんはある法輪功学習者の家で学法していた時、鼓楼区公安支局の警官と、国内安全保衛部門(法輪功迫害の実行機関 )の私服警官20~30人が周さんをとり囲み不当に連行した。2017年3月1日、裁判所は開廷して不当な審判を行った。

 以前に重刑を科せられた法輪功学習者は、すでに80歳を過ぎていても未だに獄中生活を強いられている。その中には空軍の初代パイロットで、国家二等勲章を受賞した宇長新さんも含まれる。2000年1月6日、懲役17年の実刑判決を宣告された宇さんはすでに70歳を過ぎていた。彼は指揮学院の教授で、正師団長と副司令の職位にあり、空軍指揮学院の教科書の主筆である。元法輪大法研究会のメンバ―で、1999年5月に宇さんは不法に拘束され、のちに北京軍事裁判所において内密に判決を下された。彼は判決を不服として控訴した。彼が重刑に処せられたことは軍隊上層部で大きな反響を呼び、多くの指揮官は彼に対する不公平な扱いに不満を漏らした。

 宇さんの妻・姜昌鳳さんは、2001年に不当に懲役10年の実刑判決を宣告された。その当時、彼女は70歳を過ぎていた。北京女子刑務所による迫害で顔は膿疱に覆われ、目を開くことができず、重度の便秘と腰が直角に曲がり、身体の震えが止まらず、生活上の自立は困難だった。解放されたあと、間もなくして労働教養所に送られ、2011年11月ごろに再び北京女子刑務所で見かけたときは、1人部屋に閉じ込められて、とても衰弱していたという。

 熊輝豊さんは定年退職する前、宇宙部8358研究所の副署長の職務を歴任した。2014年8月、法輪功に対する信奉を放棄しないため、当時76歳だった熊さんは、再び家宅捜索を受けて連行され、のちに懲役7年の実刑判決を宣告された。 

 熊輝豊さんの妻・劉元傑さんは、宇宙部8358研究所のエンジニアで、宇宙部の二等勲章と、三等勲章を数回受け、巡航ミサイルの領域で大きな貢献をした。劉さんは長年繰り返し迫害された。警官による脅迫、私生活への妨害、特に2014年に80歳になった夫が再び連行され、劉さんは心身に大きなダメージを受けた。劉さんはその後、衰弱して日増しに痩せ細り、2015年3月3日に、無念な思いを晴らせないまま死亡した。

 警官が法輪功学習者を迫害して、悪の報いに遭った例は数えきれないほど存在する。2014年4月22日の早朝、天津街派出所の6、7人の警官は、80歳を過ぎた法輪功学習者・張錫明さんに暴行を加え、負傷させた。警官は張さんの妻を脅迫して金銭を強要したが失敗し、自らタンスなどをあさって、1万元以上を奪った。天津街派出所の警官・王広祥は、法輪功学習者を迫害して致死させた責任者の一人で、2017年3月26日、医学界では稀に見ない小細胞肺ガンに罹り、手術ができず化学療法しか治療法がないという。

 法輪功は1992年に伝え出されてから今年で26年となり、60歳で修煉を始めた人たちは、すでに86歳前後になっている。学習者らは実刑判決や、労働教養を科せられ、警官らによる私生活への妨害、甚だしき至っては家族全員が迫害を受け、心身ともに大きなダメージを受けている。彼らが受けた迫害は李淑賢さんより、さらに酷く、法輪功への迫害はメディアが入り込んではならない禁区になっているからこそ、このブラックボックスを開けることができないのである、しかし人が行なっていることは神が見ており、悪事を働いた彼らは天罰から逃れることはできないのである。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/8/23/372833.html)
 
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