生命の最も貴重な意義
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 【明慧日本2018年10月2日】(台湾=明慧記者・瀋容)何宗寧さんは高校生の時、両親を通して法輪大法に出会いましたが、将来、自分は修煉とかかわりがないと思っていました。しかし彼女は30代になって、10年来の職場での生活を思い返した時、真・善・忍に対する信仰が心の底で芽生え、生命の最も貴重な意義となっていました。何さんは修煉してから、誠実で、善良で、忍耐して譲り合い、苦を楽とし、無私で他人を助ける心理状態を保つことが、仕事の中での原動力になりました。

 就職の試金石

 2007年の鳳凰花が咲く季節に大学の卒業を迎えた何さんは、恩師の推薦を受け、台湾で著名な保険会社に就職することができました。

 当時の仕事について何さんは、「保険会社は市場の需要に応じて、絶えず新しい商品を開発しています。先輩たちは新商品の開発に没頭し、旧商品システムの転換を実習生にさせていました。私はシステムを転換する過程で、0歳から100歳までの商品の資料を、新しいプログラムに書き直した数値が、旧数値と合っているかどうかを確認しました。システムの転換は順調に、かつ正確であることを確保することでした」と回顧しました。

 実習生にとって、仕事はとても困難で複雑でした。何さんは「師父は説法の中で、『修煉者として、大人であろうとも、子供であろうとも、どんな環境においてもやるべきことを全てきちんと行うべきだと思います。学生であればよく勉強しなければなりませんが、勤めている人であれば、仕事をきちんとこなさなければなりません』とおっしゃいました。私が悟ったことは、修煉は小さいことではなく、大きいことであろうと、小さいことであろうと、どんなに困難でどんなに簡単であっても、同様の態度でそれをよく行わなければなりません」と語りました。

 態度が正しければ、人生の中での各種の可能生は自然に開花します。何さんの勤勉さと努力、毅然とした姿勢と確実に仕事をこなす態度が認められ、正社員になり、母校と会社との信頼関係を築き、人材開発の懸け橋になることができました。

 「叱られてもなぜ逃げないのか?」

 実習生から新入社員になり、戦々恐々とした日常から、独立して仕事ができるようになった何さんは、5年後にプロジェクトのサブマネージャーに昇進し、上司の高い要求が彼女を飛躍的に成長させました。

 何さんは、「生命保険の仕事をしていた時、上司はとても厳格な人で、彼の下で仕事をしていると、仕事量が多いだけでなく、仕事に対する細かい要求に加え、よく残業させられ、仕事が基準に達していない時、厳しい叱責を受けました。このような高圧な環境で、何さんは4、5年耐えていました。耐えきれず職場を去った同僚は、彼女の忍耐力に敬服していたのです。

 師父は法の中で、「いかなる階層においても、良い人間になることができますが、階層が違えば、違ったトラブルがあります。高い階層には高い階層のトラブルの形式がありますが、しかしどこでも正しくトラブルに対処することができます。どの階層でも、良い人間を目指しさえすれば、あらゆる欲望や執着心を捨て去ることができます。どんな階層においても良い人間になることができ、誰でも自分のいる階層で修煉することができます]「2」と説かれました。

 何さんは、「私は法の中から、上司の厳しい態度を悟りました。それは私に仕事上において細かいところまで気を配り、心の準備ができるようにするため、完成したプロジェクトが見える形にし、肯定されるためだったのです。そして厳しい叱責は、なぜ頭を下げなければならないのか、如何に自我を放下して他人が耐えられない挫折に直面するかを学び、短期間で潜在能力を開発し、早く成長させることができました。心を込めて経営者の立場で物事を考えることができれば、乗り超えることのできないトラブルとわだかまりは、自ずと解決することができるのです」と言います。

 上司の要求を満たせるようになったとき、「叱ってもなぜあなたは逃げなかったの? ほんとうに苦しみに耐えることのできる人だ!」と話した上司の言葉は、何さんの長年来の真摯な努力を認めただけでなく、彼女に職場で活躍の場を切り開いてくれました。

 修煉の中で偶然なことはなく、出遭った悪いことも、良いことも、最終的に全部良いことになりました。何さんは笑いながら、「入社して10年が経ち、私はこの上司の推薦を受けて、子会社から親会社の金融持株会社に転勤して、新たな仕事の旅路を歩み始めることができました」と話した。

 居心地の良い私(し)の範疇から抜け出す

 金融持株会社は生命保険、銀行、投資信託の経営業績を管理し、必ず公正な業績管理システムで追跡調査をして査定を行なうのですが、何さんはまさに業績管理の重責を担うことになったのです。

 何さんは「子会社と金融持株会社の良好な関係を保つためには、姿勢を低くして、常に良好な心理状態を保つ必要があり、情報の伝達にしても、改善対策を指示するにしても、真・善・忍の態度で意思疎通をはかれば、良い効果を得ることができます」という。

 しかし毎日付き合う同僚と別れを告げるのは、それなりの心と葛藤があり、「生命保険会社で10年勤め、一定の職位と経歴を持ちましたが、新しい会社に移ったあと、先輩の態度と昇進や昇給の機会を放下する必要があり、熟知した居心地の良い場所を離れ、新しくスタートしなければならず、これはほんとうに勇気が必要です」と何さんは語った。

 多くの人は職位と給料を、生涯の目的としますが、しかし何さんが金融持株会社に移動した目的は異なります。彼女は「仕事の中で接触するすべての生命はとても貴重で、これが私を決心させた主な原因です。新たな仕事の環境の中で、新たな同僚と上司に出会い、毎月あるいは季節ごとに社長や副社長などの役員と会うことができ、彼らと接触する機会を借りて、自分の修煉体験と法輪大法の素晴らしさを分かち合い、中国で迫害を受けている真相を伝えることができます」と話した。

 何さんは常に法輪大法を紹介する小冊子を机の上に置き、通りかかる同僚に見えるようにしています。「一部の同僚は私に、法輪功とは何ですかと尋ねます。彼らは法輪功は聞いたことがあるが、友人には法輪功の修煉者がいないので、法輪功修煉者に会うのは初めてだといいます。私はこの時、彼らに法輪功は性命双修の功法であり、真・善・忍の原則をもって、心性を高めることができ、健康作りにはとても効果的ですが、中国において修煉者が多くなりすぎたことで、残酷な弾圧を受けていることを伝えるのです」

 「同僚に真相を伝える過程で分かったことは、多くの人は中国共産党がなぜ法輪功を迫害しているのか理解していないので、私は法輪功を紹介する小冊子を常に持ち、心の中で人を救いたいと思い、多くの縁のある人に中国で発生している残酷な迫害を知ってほしいのです。真相を理解した人が一人増えれば、虚言を伝播する人が一人減り、中国共産党が善い人を殺戮している悲劇を制止することができます。ですから私はすべての機会をとらえて真相を伝えています」

 「毎度、外国に行くと同僚にお土産を買って帰ります。何のためにその国に行ったのですかと聞かれ、私はこのように答えます。私はある楽団に参加しており、要請を受けて各国で音楽の演奏を通して法輪大法の素晴らしさを世界各国の人に伝えています。この楽団の名は『天国楽団』といいますというと、同僚は話を聞いてはっと悟り、『ということは、この楽団は天上から降りて来たのですね!』というのです」と何さんは笑いながら話した。

'图:宗宁(右)所参与的天国乐团,经常到世界各地的庆典与表演活动。'
天国楽団の活動に参加する何宗寧さん(右手前)

 先に修煉者、のちにブロフェッショナルになる

 生命保険会社から金融管理会社に転勤した何さんは、マネージャーの職位に向かっていけばいくほど、自分の力不足を感じた。彼女は社外研修の機会を利用して勉強する中で、仕事をこなし、休日を利用してデータの科学研究に関する書籍を読んだ。

 何さんは真摯に、「仕事であっても、修煉であっても、常に自分を内省しなければならず、修めて不足を取り除き、さらに精進しなければなりません! 私は大学を卒業して順調に仕事を見つけ、現在まで至ることができたのは、大法が私に授けた福であり、私の中ではっきりとしていることは、先に修煉者になり、そのあとにプロフェッショナルになれるということです。人間の規範が分かれば、物事に対する行ない方が分かるようになります」と話す。

 最後に何さんは次のように感嘆した。「高校生の時、母の意に添って煉功学法していましたが、修煉とは何かが分かりませんでした。大学を卒業したあと、再び『轉法輪』を読み、真に修煉の素晴らしさと厳粛さを理解しました。大学の時、学法や煉功には疎遠でしたが、しかし大法は私の心の奥底に深く根をおろし、私の生命にとって最も重要な意義があり、毎日の生活に溶け合い、どこにいようと、何をしようと、私に対する大法の要求を実践しています。身をもって真・善・忍ができて、出会う縁のある人を大切にしていれば、よい作用を果たすことができ、この世界をより素晴らしい世界に変えることができます」

 注:
 [1] 李洪志師父の経文:『スイス法会での説法』
 [2] 李洪志師父の著作:『轉法輪』

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2018/8/24/372866.html)
 
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