2019年9月に26人の法輪功学習者に不当判決
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 【明慧日本2019年12月21日】(中国=明慧記者)中国共産党は10月1日までに、多額の国民の税金を使って「政権を打ち立てた70周年」を祝い、春爛漫の情勢を作る一方で、全力を尽くして国民に対して迫害を実施し、結果的に多くの家族が分散し肉親を失う冤罪を作り出した。

 明慧ネットの統計資料によると、2019年1月~9月の間、中国法曹部門の関係者は528人の法輪功学習者に対して判決を言い渡し、558人に対して裁判を行なった。またこれにより、68人の法輪功学習者が迫害により死亡した。

 2019年9月、少なくとも26人の法輪功学習者が判決を宣告され、26人が裁判にかけられ、20人が逮捕令状を発付され、あるいは裁判所や検察庁に起訴された。裁判所が科した罰金や警官らが強奪、もしくはゆすり取った現金の総金額は22万人民元(およそ344万円)に上る。そのうち、裁判所が科した罰金は21万元(およそ328万円)で、警官らによる強奪、もしくはゆすり取った現金は1万元(およそ15万6000円)であった。

图1: 2019年1~9月大陆法轮功学员遭庭审、判刑迫害人数统计

図1、2019年1~9月に裁判にかけられ、実刑判決を下された中国国内の学習者の人数統計表

图2: 2019年1~9月法轮功学员遭中共非法判刑人数按刑期分布
図2、2019年1~9月、実刑判決を受けた学習者の刑期における人数の分布

表1、2019年1~9月、実刑判決を受けた学習者の刑期とその人数

   刑      期   

 人  数 

1年以下

18

1~2年

105

2~3年

81

3~4年

134

4~5年

75

5~6年

40

6~7年

12

7~8年

20

8~9年

15

9~10年

7

10年

11

11年

2

12年

1

13年

1

刑期不詳

6

 中国共産党は迫害対象を拡大し 弁護士に連座制をとる

 中国共産党は1999年7.20から法輪功への迫害を開始して以来、大規模に法輪功学習者に対して残酷に迫害し、一方では法輪功学習者のために声を上げた多くの弁護士までも迫害した。特に「709事件」(弁護士を一斉に拘束する事件)が発生して以来、連座制の下で対象者となった弁護士たちは極めて厳しい状況に置かれ、その家族もある程度巻き添えにされ、国内外で大きな波紋を呼んだ。

 中国共産党は法輪功学習者のために、無罪であると弁護する弁護士に対して強く弾圧した。明慧ネット2019年9月18日の報道によると、甘粛省金昌市司法局は弁護士に「自らの願い書」に署名するように強要し、法輪功学習者のための弁護を禁止した。金昌市のある学習者の家族は弁護士に諮問したところ、「金昌市司法局は2019年7月に、全市11社の弁護士事務所の弁護士103人と職員243人を集めて、『弁護士が署名し、法輪功に反対する』キャンペーン活動を行ない、1人ずつに態度を表明させ、『自らの願い書』にサインするように強要した。さらに、弁護士は政治上の立場を明白にしなければならないと要求した」ということを弁護士から聞いたという。

 一、2019年9月、26人の法輪功学習者が不当判決される

图3:2019年9月大陆法轮功学员被非法判刑人数按地区分布

図3、2019年9月、判決された中国国内の法輪功学習者の地域別人数分布表

表2、2019年9月、判決を受けた法輪功学習者の地域別分布表

    区      域   

判決を宣告された人数

順  位

遼寧省

5

1

湖北省

5

1

重慶市

4

2

四川省

2

3

山東省

2

3

黒竜江

2

3

北京市

1

4

陝西省

1

4

内モンゴル

1

4

吉林省

1

4

河南省

1

4

河北省

1

4

2019年9月、26人の法輪功学習者が

不当判決された

表3、2019年9月、15都市で判決を宣告された学習者の人数統計表

  都    市  

判決を宣告された人数

武漢市

4

葫芦島

3

峨眉山市

2

西安市

1

済南市

1

煙台市

1

赤峰市

1

撫順市

1

瀋陽市

1

通化市

1

咸寧市

1

ハルビン

1

大慶市

1

三門峡

1

秦皇島

1

 迫害の実例

 ●武漢市裁判所は法輪功学習者4人に重刑を宣告

 湖北省武漢市の法輪功学習者・洪維声さん、候咪拉さん、候艾拉さん、饒曉萍さんの4人は不当に開廷された。そして、洪さんには懲役10年と罰金5万元、候咪拉さんには懲役8年と罰金4万元、候艾拉さんには懲役8年と罰金4万元、饒さんには懲役7年と罰金3万元の重刑を、それぞれに言い渡した。その後、4人はこの判決を不服とし、ともに武漢市高等裁判所に控訴した。

 2019年5月9日、武漢市洪山区裁判所は4人に対して裁判を行なった。法廷で学習者たちは「法廷は罪人を審判するところです。私たちは真・善・忍に従って良い人になるように努めているだけで、罪を犯していません。起訴を回避してください」と求めた。そしてさらに、饒さんは有罪弁護をする弁護士をその場で弁護することを断わり、解雇した。

 洪さんは法廷で弁護士の質問に「私は1993年、武漢市委員会のホールで法輪功の講習会に参加して、良い功法だと思い、法輪功を学び始めました。私が読んでいる法輪功の書籍は国の正規な出版社から出版されたものです」と答えた。弁護士は法廷で、公安局、検察庁、裁判所が法律上の手続きに従わず、法輪功学習者たちを期限を超過して拘禁し、裁判日の3日前までに当事者に裁判のあることを告げていないなどの違法行為を指摘した。弁護士が話している途中で、裁判長は何度も弁護士の話を故意に中断させ、弁護士を脅したが、自らの違法行為を認めて休廷を宣告した。

 ●河南省三門峡市の紀春梅さんに懲役8年を宣告し 刑務所へ拘禁

 明慧ネット2019年9月26日の報道によると、河南省三門峡市の法輪功学習者・紀春梅さんは2018年10月16日に連行され、現在、懲役8年の実刑判決を言い渡されたことが分かった。

 紀さんは2018年10月16日に、家に押し入って来た警官らにより連行され、三門峡留置場で1年間拘禁された後、2019年9月に秘密裏に開廷されて懲役8年の実刑判決を言い渡され、新卿女子刑務所に収監された。しかし、当局は家族にこのことを一切知らせなかった。

 二、2019年9月、不当な裁判が26回行なわれる

表4、2019年9月、裁判が行なわれた省とその回数の統計表

   区   域   

裁判が行なわれた回数

 順 位 

重慶市

6

1

江西省

5

2

遼寧省

3

3

山東省

3

3

湖北省

2

4

四川省

2

4

北京市

1

5

河北省

1

5

黒竜江

1

5

湖南省

1

5

吉林省

1

5

2019年9月、不当な裁判が26回行なわれた

表5、2019年9月、13都市で行なわれた裁判の回数の統計表

   都    市   

裁判が行なわれた回数

南昌市

5

営口市

2

峨眉山市

2

秦皇島

1

鶴岡市

1

咸寧市

1

武漢市

1

岳陽市

1

延辺州

1

撫順市

1

菏澤市

1

青島市

1

煙台市

1

 三、20人の学習者が逮捕令状を発付され、提訴される

 明慧ネットの統計資料によると、2019年9月に20人の法輪功学習者が逮捕令状を発付され、もしくは提訴された。その内訳は、11人が逮捕令状を発付され、9人が裁判所や検察庁に起訴されたという。

表6、2019年9月、逮捕令状が発付された法輪功学習者の地域別分布表

   地    区  

逮捕令状が交付された人数

遼寧省

6

北京市

2

河北省

1

上海市

1

重慶市

1

2019年9月に11人の学習者が逮捕令状を発付された

表7、2019年9月、4都市で逮捕令状が発付された学習者の人数統計表

   都    市   

逮捕令状が交付された人数

大連市

3

瀋陽市

2

撫順市

1

保定市

1

表8、2019年9月、裁判所や検察庁に提訴された学習者の地域別分布表

   区    域  

裁判所や検察庁に提訴された人数

湖北省

3

黒竜江

2

四川省

2

陝西省

1

山西省

1

2019年9月、9人の学習者が裁判所や検察庁に提訴された

表9、2019年9月、各都市で裁判所や検察庁に提訴された学習者の人数統計表

   都    市   

裁判所や検察庁に提訴された人数

武漢市

3

成都市

2

大慶市

1

七台河市

1

太原市

1

宝鶏市

1

 ●黒龍江省七台河市の王新栄さんは裁判所に提訴される

 明慧ネット2019年9月18日の報道によると、法輪功学習者・王新栄さんは2019年6月4日、重症の弟の妻を看病している時、病院の顔識別装置に感知され自動的に通報されて、紅石崖派出所の警官らに連行された。翌日、世話をする人がおらず病状が悪化した弟の妻はこの世を去った。現在、王新栄さんは血圧が228 mmHgまで上がり危険な状態に陥ったが、依然として新興区裁判所に提訴された。


王新栄さん

 1998年、王さんは病気治療のために法輪功を学んだ。間もなく、王さんの頑固な慢性頭痛を含めてすべての病気が回復した。それ以来、人に会う度に王さんは法輪功の素晴らしさを伝えた。しかし、迫害を避けるため、王さんは故郷を離れざるを得なくなり、青島市にたどり着いた。2016年8月末に、七台河市の法曹部門は王さんを指名手配者として、ネット上に流した。

 四、善良な65歳以上の法輪功学習者が有罪判決を受ける

表10、2019年9月、有罪判決を受けた65歳以上の法輪功学習者の人数統計表

 名   前 

  省  

  市  

裁判所

刑期

裁判所罰金

年 齢

冯春英

山東省

済南市

長清裁判所

2年

 

80

陈志莲

四川省

峨眉山市

峨眉山市裁判所

3年6カ月

1万元

73

吕安敏

陝西省

西安市

蓮湖区裁判所

3年

 

67

赵留纪

北京市

 

延慶区裁判所

刑期不詳

 

65

表11、2019年9月、裁判にかけられた65歳以上の法輪功学習者の人数統計表

  名   前  

  省  

  市  

裁判所

年 齢

陈志莲

四川省

峨眉山市

峨眉山市裁判所

73

崔淑珍

山東省

煙台市

杭州萧山区裁判所

66

赵焕珍

河北省

秦皇島

葫芦岛市绥中裁判所

65

 五、経済による迫害

表12、2019年9月、裁判所が科した罰金および警官が略奪、もしくはゆすり取った現金の金額明細表

 名  前

裁判所

刑期

裁判所罰金

警官略奪

洪维生

湖北省

武漢市

洪山区裁判所

10年

5万元

 

侯咪拉

湖北省

武漢市

洪山区裁判所

8年

4万元

 

侯艾拉

湖北省

武漢市

洪山区裁判所

8年

4万元

 

饶晓萍

湖北省

武漢市

洪山区裁判所

7年

3万元

 

陈志莲

四川省

峨眉山市

峨眉山市裁判所

3年6カ月

1万元

 

胡绍伟

遼寧省

葫芦島

朝陽県裁判所

5年

1万元

 

刘颖

遼寧省

葫芦島

朝陽県裁判所

5年

1万元

 

张东清

遼寧省

葫芦島

朝陽県裁判所

5年

1万元

 

陈福兰

四川省

峨眉山市

峨眉山市裁判所

1年6カ月

6000元

 

宫秀英

重慶市

 

九竜坡区裁判所

2年

2000元

 

唐春华

重慶市

 

九竜坡裁判所

1年3カ月

1000元

 

张庆碧

重慶市

 

九竜坡裁判所

1年3カ月

1000元

 

纪春梅

河南省

三門峡

 

8年

 

1万元

2019年9月、裁判所が科した罰金、警官らが強奪、もしくはゆすり取った現金の総金額は22万人民元である。そのうち、裁判所が科した罰金は21万元で、警官らによる強奪、もしくはゆすり取った現金は1万元であった

 六、迫害により致死される

 明慧ネットの報道によると、2019年9月、また3人の法輪功学習者が迫害により致死された。これで、2019年1~9月の間、68人の法輪功学習者が無念の思いを晴らせないまま、死亡したことが分かった。

 ●法輪功を学び 視力が回復した趙鳳霞さんが迫害により死亡

 四川省重慶市銅梁区の法輪功学習者・趙鳳霞さんは、重病を患って両目を失明した。趙さんは法輪功を学び始めてから、目がよく見えるようになった。それ以来、趙さんは、修煉後の心身の著しい変化や法輪功の素晴らしさ、法輪功が当局に迫害されている真相を人々に伝えたため連行され、重慶女子労働教養所で迫害されて虫の息となり、立つことさえ出来なくなった。その後、長期にわたり銅梁区610弁公室の人員と警官らによる嫌がらせを受け、老人ホームに送られた趙さんは、半身不随になった。また、臀部に巨大な膿腫ができて、2019年9月16日に冤罪が晴れないまま死亡した。45歳の若さであった。

 ●四川省成都市の高春秀さんが迫害死

 四川省成都市の法輪功学習者・高春秀さん(69)は、1999年に法輪功の無実を訴えるために上京したが、連行されて郫県留置場と郫県洗脳班で13カ月間苦しめられ、深刻な心臓病、胃病の症状が現れた。帰宅した後、法輪功の勉強を通して回復した。

 しかし、2014年7月8日に高さんは再び連行され、2万元以上の現金、法輪功の書籍とパソコンなどの私有物を押収された。高さんは懲役3年6カ月の実刑判決を宣告され、竜泉驛女子刑務所で迫害されて3回も意識を失ったことがあり、また、不明な薬物を注射された。2018年に高さんは帰宅したが、半年後、内臓が衰弱し、すべての食べ物が喉を通らなくなり、2019年9月24日に死亡した。

 ●湖北通山県の学習者・王邦基さんが迫害死

 湖北省咸宁市通山県法輪功学習者・王邦基(71歳男性)さんは懲役3年の実刑判決を言い渡され、沙洋範家台刑務所で残酷な迫害を受けた。そのため王さんは危篤状態になり、全身を動かすことができず、知覚がなくなり、2019年9月の初め頃、冤罪が晴れないまま亡くなった。享年71歳であった。

 王さんは元通山県資材局の職員であった。1999年7.20から、法輪功は中国共産党による迫害を受けている環境の中で、王さんは多くの法輪功学習者と同様に迫害を受けた。

 王さんは2001年の前半頃に連行され、不当に通山第一拘置所に拘禁された。その後、数カ月後に沙洋労働教養所に移送され、2年間に渡り酷い迫害を受けた。王さんは刑期満了して労働教養所から家に帰ると、通山県資材局から理不尽にも解雇された。

 2015年7月21日午前9時ごろ、王さんが郵便局に行って江沢民を告訴する告訴状を郵送した時、四街東城派出所の警察官らに連行され、当日の夜に県公安局に移送され、家宅捜索を受けた。

 2016年1月、王さんは通山県裁判所に懲役3年の実刑判決を宣告され、沙洋範家台刑務所に移送され、継続して残酷な迫害を受けた。

 2018年8月、刑期満了時期に近づいたある日、王さんの甥に突然刑務所から緊急連絡があり、迫害され危篤状態になっている王さんを、連れ戻すために急いで引き取りに行った。その時の王さんの顔が変形し、全身を動かすことができず、知覚もなく、息も絶え絶えの状態だった。

 家に帰った王邦基さんは念入りな介護を受けて、3日後少し容体が良くなり、そして2週間後には食事の介助は必要だったが、食べられるようになった。少しずつ快復していき、政府の孤児院に移送されて有料介護サービスを受けるまでになった。

 2019年9月の初めごろ、王さんの病状が悪化して甥は孤児院から連絡をもらい、すぐに王さんを県病院に連れて行ったが、救急の受け入れを拒否された。その時すでに、息が非常に弱くなっていたために葬儀場に移送され、5時間後に冤罪が晴れないまま亡くなった。

 附録:統計原始資料ダウンロード(中国語)(141.1KB)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/10/17/394526.html)
 
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