もしも米国で大規模な感染が発生したら
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 【明慧日本2020年4月2日】(明慧記者徐菁、章明)最近、中国共産党内部の「個人メディア、公式アカウント、ウェブ解説者の新型コロナウイルス感染期間の米国に関連する宣伝の指導綱要」(以下「綱要」)が、ネット上で拡散された。綱要によると、もし、米国で感染がなければ、「ウイルスは米国が華人に対して展開している生物戦であることに力を入れて宣伝する。しかし、個人メディアしか宣伝を実施しない」。もし、米国で大規模な感染が発生した場合、「米国の政治体制は疫病を抑えるのに不利であり、中国制度の優越性を大いに認める」

 この「綱要」は、3月10日の明慧ネットに掲載された「武漢疫病の中で、当局の特別な『透明性』について誰が確かめられるのか?」の内容と一致している。文章の中ではこのように書かれている。「中国共産党は内部で戦略を制定し、武漢肺炎の戦場を海外へ移転させようとしている。(1)国内の人民の注意をそらす。(2)この機会に自分の管理する模式と疫病に対応する能力(制度の優越を含む)を吹聴し、自らを持ち上げる。(3)責任を逃れ、武漢肺炎の源を米国に転嫁し、米国を攻撃する宣伝に使う」

 今回、当局は何人を引っ張り回すことが出来るのか

 疫病と仕事の回復で国内の国民の不満が高まった。危機を緩和するため、中国共産党は再度、言い逃れをして卑劣な手段を使った。しかし、今回の虚言を作った効果は、引き続きどれぐらいの中国人を騙すことが出来るだろうか?

 長年海外に在住する華人は記者に次のように答えた。「中国共産党の反米プロパガンダを聞いて、本当にがっかりしました。疫病の初期のころ、私たちはマスクを買い、家族やあちこちの国内の医療関係者に寄贈しました。今、アメリカでも感染が広がり、マスクを買えなくなりました。しかし、何を得ましたか? なんと中国からの嘲笑、転嫁、人の災難を喜んでいるのです。本当に情けないです。もともと帰化するつもりはなかったのですが、今、全家族は4月に帰化するための試験を受けてアメリカ国籍に入ることを決心しました」

 台湾華人民主学院の理事・曾建元主席は「中国共産党の『武漢肺炎ウィルスの発生源はアメリカである』という発言は、非常にでたらめな、中国共産党の典型的な反米プロパガンダです。流出した文章から見て取れるように、中国共産党は何度も各種の問題を事前にシミュレートしました。これは事実を覆い隠してメディアや民意をコントロールし、世論に影響を与えるためです。このような操作は中国共産党にとって慣れていることで、共産党はずっと国家の力を尽して嘘の宣伝活動をやり続けて来たのです」

 「今、中国共産党は以前の国民に対する一貫したやり方を、米国に向けただけであり、外国へ伸ばしているメディアを通じて転倒した偽の情報を流し、国際社会で中国共産党寄りの言論を作り出して、米国と自由社会のイメージに泥を塗り、そして、また海外から輸入する方法で国内へ向けて宣伝し、偽って自分の防疫功績を讃え、責任をすべて米国と国際社会へ転化する目的は、中国共産党政権を維持するためです」と曾建元氏は語った。

 風邪でさえ「新規ゼロ」はありえない

 ある海外の留学生は記者に「今回、中国で感染で死んだ人は、恐らく政府を信じる人だと、皆はひそかに言っています」と話した。

 3月10日、湖北省の新型コロナウイルス肺炎疾病予防指揮部は「湖北省の武漢市以外の地域で、連続5日間『新規ゼロ』」を宣言した。ある医者は「武漢市には1千万を超える人がおり、風邪でさえ『新規ゼロ』はありえないはずで、このような広大な地域での感染が、湖北省でゼロなんて、少し常識がある人は、これが嘘だと分かります」と言った。

 次のように語った人もいた。「嘘を受け入れる代価は何ですか? それは誤って虚言を真相として思い込むことではありません。危険なのは、私たちは多くの虚言を聞いているうち、真相を見分けることができなくなることです!」

 中国共産党は武漢肺炎の中の一連の言行で、また人々を騙して自分に追随させようとしたが、もっと多くの華人、西洋人を目覚めさせ、中国共産党の本質がはっきりして、幻想を諦めた。特に、公の場で「三退」(中国共産党の組織から脱出すること)の話をする華人はますます多くなり、お互いに「三退」の方法を教えたりして、中国共産党というウイルスと離れている。

 背景の概要

 2019年末、武漢市で突然「新型コロナウィルス」が引き起こした肺炎が発覚した。当局は12月末にすでに深刻な状況を知っており、2020年1月3日に疫病の状況を米国に30回以上伝達した。中国共産党の内部では、特に軍隊、衛健委員会らの部門は、2019年末に「不明な肺炎」、「感染の恐れがある」について、すでに予防措置をとっていた。

 同時に、当局はずっと国民に対しては、これら疫病の事実を覆い隠し、感染は「防ぐことができ、抑制することもできる」、「人から人への感染はない」と嘘の情報を発表したため、絶対多数の中国人は2020年1月20日まで、このすべてを知らなかった。

 1月20日、当局は、新型コロナウイルスは人から人へ感染することが確実であると認め、1月23日から、武漢市は封鎖された。

 当局が感染を認める前の2カ月を振り返ると、12月30日の昼頃には、武漢中央病院救急部の主任・艾芬は、原因不明な肺炎のウイルス検査報告書の中の「SARS コロナウイルス」に丸を書き、写真を撮り、同級生のグループに送信し、注意を呼びかけた。

 間もなく、この報告書が武漢の医者の間で広まった。李文亮医師を含めて8人の医者もこの写真を転送した。その後のことは皆に知られているように、2019年12月31日夜中の1時半から、2020年1月1日にかけて、武漢市公安局は8人の医療関係者に対して調査を行なって処分し、「疫病のデマを飛ばした」と言った。当局の中央テレビ局は大いにこのことを報道した。

 この8人の医者は、警察側に訓戒された後、書面の形式で「ネット上で事実でない言論を送信した『違法行為』と、『社会の秩序をかき乱した』過ち」を認めた。艾芬は2020年1月1日、病院監察科の課長に「翌朝、談話に来るように」と告げられた。その後の談話で、かつてない厳しい叱責を受けた艾芬は「専門の医者としてデマを飛ばしている」と言われたという。

 1月18日、武漢市政府は党のメンツを保つため、十数人の医療関係者が感染しており、人から人へと感染するという状況を知りながら、大規模な集まりを放任した。武漢百歩亭コミュニティでは、4万人余りの家庭が参加し、1万3986品目の料理が提供され「第20回万家宴会」が行なわれた。万家宴会の後、百歩亭コミュニティではコアごとに集中的に発熱症状が現れ、肺炎の感染が拡散した。

 今回のウィルスの源に関する説は多くあるが、国際的にも国内的にも最も注目されているのは、武漢ウイルス研究所で、中国華南地区で唯一のSARSなど多種の新型コロナウイルスを貯蔵している。それに対して高度な気密性の高い研究をするのは、武漢BSL―4実験室(略称はP4実験室)である。今まで国際上では確かな根拠に基づく専門的な分析と評論は多くあり、国内の一部の国民もこの事を知っている。

 武漢病毒研究所の39歳の所長・王延軼と院士の夫・舒紅兵が世論の焦点となった。情報筋によれば、舒紅兵の背後には中国共産党の元党首・江沢民の息子で中国科学院の元副院長・江綿恒が管理している勢力の強大な上海派閥があり、上海派閥は間接的に中国共産党の軍需産業の生物化学兵器を掌握しているという。

 多くの隠すことできない事実から、中国共産党が今回の新型コロナウイルスの出所を隠蔽したことが原因で、武漢肺炎は全国に急激に広まり、全世界に及んだことがわかった。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2020/3/15/402413.html)
 
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