化けの皮が剥がれたあと 私達に見えたものは?
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 【明慧日本2020年4月30日】中国共産党(以下、中共)の武漢肺炎(中共ウイルス)隠蔽の真相に対して、世界各国は調査を開始している。一部の公文書『3号文』がネットに掲載された。公文書にはウイルスが発生した当初、中国衛生健康委員会は病原体の検査に対する停止やウイルスの標本を破棄するよう命じ指示していた。武漢の医療関係者に対しても中共ウイルスの感染情報の漏洩を口封じしたのである。

图:卫健委2月22日曾公开“三号文”关键内容。(黑龙江卫健委官网截图)
中国衛生健康委員会が2月22日公開した『3号文』公文書

(黒竜江省衛生健康委員会ホームページからダウンロード)

 ウイルスの発生を告発した李文亮医師を含む8人が、公安の訓戒処分を受けた後、上海公共衛生医療センターと、中国科学院武漢ウイルス研究所は病原体に対する研究を停止させられた。中共は感染症の真相隠蔽を1月初めから始めて未だに続いている。この5カ月間中国における感染症の実情についても依然としてひた隠しにしているのである。

 感染症阻止の重要な時期に、研究施設は停止させられ、感染症阻止への参加も拒否されたのである。

 「共産党はイコール中国政府ではなく、中国共産党はイコール中国ではない」

 中共のすべての機構、および行政機関には、国家というものが存在しない、それぞれに共産党委員会が配置され、「党がすべてを指導する」ことが位置づけられた。党は武器の使用や文書の内容を指示するだけでなく、医者がどのように病気を治すかまで指示している。

 最前線での問題解決か、権力でコントロールするかの二者択一に際して、中共は権力でのコントロールを選んだ。問題解決か問題隠蔽かに際して、中共は問題の隠蔽を選んだのである。

 人類の尊厳と価値ある生命を無視し、中共が永遠に重視する「偉大・光栄・正しい」という面子を守るのである。中共が全権を握っているために、真実は白であっても、中共が黒と言えば黒になる。

 社会全体で、人々は職場に復帰し工場はすでに稼働を始めている、それは国民の生活の面で必要であろう。しかし、武漢肺炎の責任は、この職場復帰によって埋もれ無くなってしまうのだろうか? 武漢肺炎の真の発生地はどこなのか? なぜ世界が「中共ウイルス」(武漢肺炎)の責任を追及しているのだろうか?

 党と政府は、中国国民が中共と中国を同じだと考えていると思い込んでいる。たとえば武装した略奪集団が山を占領した時、人々は略奪集団が悪いと認識する。しかし国家が道義に逆らうごろつき集団に占領され、この社会のすべてをコントロールすると、いわゆる「ストックホルム症候群」(※)が始まる。つまりコントロールした者はコントロールされた人の思想を惑わし、事の善悪を分別できないようにするのだ。

 歴史は沈黙しない

 歴史は過ぎ去るが、しかし歴史は沈黙するだけではない。

 中共の歴史において、人間の尊厳と価値感を持つ人々は、様々な迫害を受けている。1956年、中共は「 大いに意見を出し大いに議論する」と、後は問わないと呼びかけた。しかし語った知識人は皆が右派のレッテルを張られ、二度と立ち上がれない酷い迫害を受けた。中共は人間性と共産党の特性において、共産党の特性を選択し人間性を否定した。そして良識と虚言については、中共は虚言を選択し良識を否定したのである。

 1999年「4.25」の陳情は1万人の法輪功学習者が法律に基づき、国務院の陳情局に出向いて法輪功が受けている不公平な待遇を陳情した。10時間にわたる陳情の中で学習者は静かに陳情の結果を待ち続けた。スローガンもなければ横断幕もなく、暴力による衝突もなければ交通への妨害もなかった。これが法律で許された正常な陳情ではないだろうか? 学習者と政府の交渉を通して、天津で拘束されていた法輪功学習者は当日中に釈放された。そして学習者は自主的に解散し、一つのゴミも残さず、警官は「これは人徳だ」と話したという。

 この前例のない、国際社会が認める政府への平和で理性ある陳情は、法輪功学習者を嫉妬する度量のない江沢民が「中南海を包囲して攻撃した」と位置づけ、法輪功を陥れた。

 江沢民は「党が一切の上に立つ」という変貌した権力を手に、中共が「偉大・光栄・正しい」に符合しないと思われることは、一瞬のうちに事実をひっくり返すことができるのである。

 「妖怪と分かっていながら、美女と見なす」古代の教訓

 清代の作家・蒲松齢氏が書いた小説『画皮』の主人公である太原に住む書生・王生君が、身元不明の美女に惹かれ、彼女の巧みな虚言に騙され、一緒に住むことになった。考えもしなかったことに、16歳前後の美女は、狂暴で恐ろしい悪魔だったのである。表面の美しさで人の心を動かすこの悪魔は、カラーの絵の具で人の皮の絵を描き、人の皮を衣服のように自分に纏った。王生君はこの恐ろしい場面を見て、彼女から離れようとしたが、逆に悪魔に腹を切り裂かれ、心臓をえぐられて死亡したのである。

 善良な羊には近づきたいが、人を傷つける毒蛇からは遠ざかる、そして人間の皮を着た悪魔は人を惑わすのである。

 蒲松齢氏は『画皮』の物語の最後に、異史氏の名義でこの小説を評論した。「愚哉世人! 明明妖也,而以為美。迷哉愚人! 明明忠也,而以為妄。……天道好还,但愚而迷者不寤耳。可哀也夫!」(大意は、世人よ迷うな! 妖怪と分かっていながら、かえって美女と見なしている。愚人よ迷うな! 忠告の言葉と分かっていながら、かえって妄言と見なしている……。天道は応報にたけている「天道は応報が繰り返され、善には善の報いがあり、悪には悪の報いがある」……。ただ迷っている人達は目が覚めないだけで、それは悲し過ぎることだ!)

 (※)ストックホルム症候群( Stockholm syndrome)とは、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者についての臨床において、被害者が生存戦略として犯人との間に心理的なつながりを築くことをいう。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/4/25/404257.html)
 
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