米国亡命のウイルス研究者「中国当局は人から人への感染を隠蔽」
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 明慧日本2020年7月22日】香港から米国に亡命した、ウイルス研究者である女性医師・閻麗夢(えん れいむ)氏はフォックスニュースの取材に対し、「中国で中共ウイルス(新型コロナウイルス)流行初期に人から人への感染が起きていたが、中国共産党は隠蔽していた。私が米国に来た目的は人々に真実を明らかにするため。もし、中国でこの話をすれば行方不明にされてしまう」と述べた。

 閻氏が所属する香港大学公共衛生学院の研究室は、世界保健機関(WHO)のリファレンス研究施設として指定されている。同氏は、「ウイルスが2020年初めに流行し始めた時、われわれの研究室は全世界にこれらの情報を公表する義務があった。私の上司達はこの分野のトップクラスの専門家たちで、人々を救えると私は信じていた」と話す。

 閻氏の話によると、昨年12月31日、上司でWHOの顧問であるレオ・プーン教授の指示を受け、中国本土で発生したSARSに類似するウイルスの研究に着手した。同日、中国疾病予防管理センターの科学者である閻氏の友人が、武漢の肺炎はすでに人から人へ感染していると閻氏に伝えた。これは、中国共産党とWHOが「人から人への感染」を認めた時期よりずっと早かった。

 閻氏はそれらの早期発見の情報を上司に報告したが、上司はうなずいて引き続き努力するようにと言うだけだった。

 数日後、つまり2020年1月9日、WHOは「中国当局によると、このウイルスは一部の患者にひどい症状が見られるが、人と人の間で簡単に感染することはない」との声明を発表した。

 このウイルスについて研究している医師や研究者らが突然、口をつぐんだ。武漢市から来た人達も沈黙を保ち、これ以上詳しいことは聞かないようにと周囲の人達に警告した。

 ある医師は「私達はこのウイルスについてもう話すことはできない。しかし、私達はマスクをしっかり付けなければならない」と閻氏に伝えた。

 閻氏は人から人への感染が倍増していることに気づき、1月16日に再度上司に報告したが、上司は「中国共産党のレッドラインを踏むな」「われわれが消される可能性がある」と警告した。閻氏によると、同じ情報を同大の著名なウイルス学者、マリク・ピーリス教授にも報告したが、同教授も行動を起こさなかったという。

 「私はこのようになると知っていた。WHOが中国共産党と癒着しているからだ。しかし、私はこのような間違った方向へ導く情報が世界各地に広がるのを止めたかった」と閻氏は述べた。

 しかし、閻氏は彼らが告発者にどう対応するかを知っている。自分の命、自分の最も親しい人がすべて危険にさらされる。もう二度と家族に会えないことも覚悟した。それでもこの道を前に進まなければならないと決心した。

 閻氏は4月27日、米国への飛行機チケットを入手し、米国へ亡命した。その直後、中国の山東省青島市の実家は警察の家宅捜査を受け、家族は脅迫された。また、香港大学はフォックスニュースに対して、閻氏はすでに大学に所属していないとコメントし、ウェブサイトから同氏のページを削除した。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2020/7/11/408870.html)
 
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