香港の「反送中」運動を報道する中での修煉の心得
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文/ニューヨークの大法弟子

 【明慧日本2020年5月10日】

 慈悲で偉大なる師父、こんにちは。

 同修の皆さん、こんにちは。

 私は最近、ずっと香港の「反送中(「逃亡犯条例」改正反対運動)」運動の報道に携わっていました。その中で修煉の心得について、同修の皆さんと分かち合いたいと思います。

 私は香港に行く前に、こんな夢を見ました。面接会場のような場所で大勢の人が並んでいて、一部の人は分厚い本を真剣に読んでいました。彼らに近づいて本の内容を覗いたら、本には「真・善・忍」や「法輪大法」の文字が書かれていました。

 係員が現れ、皆をいくつかのグループに分けて、それぞれの部屋に案内しました。私もある一つの部屋に入りますと、そこには中央に試験官らしき人がいて、他の人達はテーブルを囲んで座っていました。

 試験官は次々と問題を出し、大法を認める人だけが「人類新世紀」という所に行くことができます。私は自信満々に出された質問に答えました。

 夢に出てきたのは大審判のような場面で、家族や同修達もその話をしていました。神様が世に降臨される時、天使のように翼が生えているものだと私はずっと思っていたのですが、夢の中の神様はずいぶん違っていました。見るからに普通の常人のようであり、服を着て一般人のように見えました。

 その夢は決して偶然ではありません。大法弟子として人を救うには、もうあまり時間がないと知らされています。夢の中の人達は一生懸命に「法輪大法」の本を読んでいました。彼らは大法のために生まれ、大法を得るためにこの世に来ました。執着心を捨て、面接を通過して、最終的に残ることが出来ます。大法弟子は大法の真相を伝える使者ですが、私達弟子の過失で大法の真相を伝えられなかったり、届けられなかったりして、この大法の真相を知る機会を失った人がいたならば、それはとても残念なことであり本当に可哀想に思います。

 この時、師父の次のような法を思い出しました。「この絶好のチャンスを生かしてメディアをいっそう発展させましょう。影響力のある迅速な報道を行ない、一つの報道が大きな作用を果たすというレベルにきっと到達することができます」[1] 。大法の記者として自身をしっかりと修めて、もっと多くの人々の救い済度に力を入れてこそ、新世界に入ることが出来るのです。

 そして数日後、上層部から電話があり、私に香港に行ってバックアップして欲しいということでした。3カ月の香港での記者生活が始まりました。

 香港での報道

 2014年の香港「雨傘運動」以来、5年間ずっとアメリカで記者生活を送り、実家の香港に戻るのは久しぶりでした。結論としては、今回の報道活動で香港の社会各層が私達の新唐人テレビを見て、大法へ対しての態度を良い方向に変える事が出来ました。

 香港での1週間のスケジュールを二つに分け、月曜日から木曜日の間は通常の新聞関係の仕事に携わり、金曜日と週末は最前線に行きました。「反送中」で香港市民と警官らとの衝突、また、集会やデモが行なわれている場所に行き、一つ一つ独占インタビューをしてニュースを報道しました。やっている内に、いろんな人と縁を結ぶことが出来ました。例えば、新唐人テレビのオープンを見届けた人、大法の応援をしている人、青關會の人や「雨傘運動」のインタビューを受けた人と縁を結びました。彼らの口から直接に新唐人テレビの評判の高さや質の良さを聞きました。民間の放送局としては、いつも市民の側の立場に立っていると言われました。

 生放送中に、市民にテレビ局名を聞かれた時に、「新唐人テレビです」と言うと、すぐに喜ばれ、有り難う、と感謝されました。ある時、中国政府のメディアと間違えられましたが、「新唐人テレビです」と名前を出したら、先方は失礼をわびました。

 ある日、「2019年香港人権民主主義法」を通過するデモ運動で、あまりの混雑さや電波の原因で生放送が出来なくなり、臨時に地下鉄に移転することに決めました。駅に着いた途端に警官が暴れているところを目撃して、カメラを回してみると、地上で何回もダメだった生放送が順調にできました。この状況を撮れたのは私達新唐人だけで、それも全ては、師父が用意されたものだと思いました。

 別の日に、政府高官の不正に抗議する集会で、1人の婦人に声をかけられました。自分の娘に似ているとか、娘は現在カナダで学校に通っているとか、色々話してくれ、彼女の写真まで見せてくれました。話の中で、彼女が「新唐人テレビ」と神韻の広告を見たことがあり、今度、娘と一緒に公演に行こうと計画しているのだと聞かされました。私はこのチャンスを逃さず、「新唐人テレビ」の事や共産党の悪行の事実を詳しく伝えました。別れる時に、私は彼女の優しい笑顔から、命が救われた事への喜びと感動を感じました。私は今後、仕事の中で大法の真相を大勢の人に、もっともっと話そうと決心しました。

 法輪大法は香港で迅速に広まっていきました。町中にあちこちポスターが貼られ、香港市民は自発的に「神と同行」のポスターを配ってくれました。また、「共産党は必ず滅びる」のスローガンを叫びながらデモを行なっていました。市民は目が覚め、知らないうちに大法弟子と一体になっていました。その後、ネットの掲示板で法輪功を学ぶ声が高くなり、多くの人が大法の活動に参加するようになりました。

 中国共産党(以下、中共)の悪行で香港市民は目覚めました。「反送中」で“自殺させられたり、飛び降り自殺させられたり、溺死させられたなどを目の当たりにして、反中共の波が押し寄せて来ました。それと同時に、法輪功が迫害されている事実が多くの人に知れ渡り、信じてもらえるようになりました。

 その短い5カ月の間に、新唐人テレビの視聴者数が爆発的に増加して、毎日100万以上の視聴率まで伸びました。中共の干渉で新聞を発行できませんでしたが、大法弟子と新唐人記者達の頑張りで、素晴らしい報道を香港市民に届けることが出来ました。その間に多くの人命も救われて、奇跡が起こりました。

 恐怖心を取り除く

 実際に体験して初めて分かったのは武装警官らとの衝突の恐ろしさです。硝煙の匂いや血塗(まみ)れの市民、そして、胸を切り裂くような叫び声を聞きました。この場面を何回も生放送して、催涙弾によって気を失った後、私に恐怖心が起きました。それも段々と酷くなっていき、1人で家に帰り生放送も出来なくなりました。

 それは恐怖心と自覚していますが、心のどこかでまだ大丈夫と思っていました。その時、同修から「私達は現在、共産党に狙われていて、彼らのブラックリストに名前が載り、近い内に何かをしようとしている」と言われた時に、私の恐怖心が一層増しました。少し時間が経ってから、夜の現場に邪魔者が入り、何者かに不明な液体をぶっかけられた後、ぶつかって来て倒されました。

 私はあの人達に向けて泣き叫びました。「何で邪魔するのよ。私達は真相を報道する新唐人テレビ、大紀元です。あなた達の行ないは全世界に見られていますよ」

 その事を後で振り返って反省した時、当時の自分は恐怖心に支配されて頂点に立たされていました。恐怖だけではなく、怒りや不満など修煉者のなすべきでない感情が一気に爆発してしまいました。そして、自分の恐怖心の根源は自分を一般人扱いして、大法弟子としての覚悟の無さや師父への信頼を忘れてしまっていたということです。大法弟子であるなら、師父がいつも傍においでになり、私達を見守ってくださっています。

 それ以来、精進して「もし皆さんの表面、人間の一面にある執着心を取り除かなければ、師父と護法の神ももて余します。正念が強ければ、師父と護法の神は何でもやってあげることができます」[2] を読んだ時に、涙があふれました。師父の仰る通りです。正念が不足していると護法の神は何もできません。正念が強ければ、恐怖心もありません。

 安逸心を取り除く

 私は裕福な家庭に育ち、幼い頃あまり苦労したことがありませんでした。就職してからも、天気が悪いとか仕事が辛いとか、いつも文句ばかり言っていました。そのことが悪い癖となってしまい、何だかんだと言い逃れをし、自分を許してしまいます。そのため、今回の香港の仕事で、自分を鍛え直そうと決心しました。大雨の日に丸一日放送して、足がパンパンに膨らんで辛くても我慢し、疲れていた時や苦しい時にも文句を言いませんでした。最後には慣れてきて「自分は成長したなぁ」と実感しました。これからも、師父から頂いた「心身の苦労や機会」を大切にしていきます。

 師父の慈悲と励ましに感謝する

 師父の見守りはどこにでもあります。記者の仕事で一日中外出して、歩き回っても疲れませんし、1日一食でもお腹が空きませんし、全身から溢れ出たエネルギーを使い切れません。師父が「以前はちょっと歩くと疲れましたが、今はいくら歩いても平気で、自転車に乗っても誰かに押されているかのように感じ、ビルの階段をいくら高く上のぼっても疲れを感じません。絶対そうなります」[3] と仰っていたその通りです。生放送で出遭った困難も、師父の見守りによって解決されました。

 結論

 香港での3カ月の間に、多くの香港市民が私達の報道を通じて大法の真相を知りました。これからも師父のお言葉を心に留めて、残り少ない時間の中で、しっかり自分を修めて多くの命を救い、頑張っていきます。

 不適切な所があれば、同修の皆さんの訂正をお願いします。

 師父に感謝いたします!

 同修の皆さんに感謝します!

 注:
 [1] 李洪志師父の経文:『二〇一八年新唐人と大紀元法会』
 [2] 李洪志師父の経文:『元宵節での説法』
 [3] 李洪志師父の著作:『轉法輪

 (2019年新唐人、大紀元法会の発表原稿)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/12/7/396617.html)
 
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