修煉者は何に頼って自慢できるのでしょうか
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文/台湾の大法弟子
 
 【明慧日本2023年9月9日】明慧編集部の記事「へつらうことと自らの心から魔が生じること」を読み、自分の考えを交流したいと思います。

 私は、1999年に法を得てから24年間も修煉してきました。修煉する時間は短くないだけでなく、修煉者の心性基準を以って自分を律し、内に向けて探す実践に努めて来ました。しかし、修煉すればするほど、師父の大法は本当に博大で精髄が深いと感じ、私はまるで海に溶けた小さな一粒の水滴のように、目の前で繰り広げられた計り知れない、壮大な景色のすべてを見ることも知ることもできません。

 師父が私たち大法弟子一人一人の修煉のために按排してくださったことは、順序よくしてあると気づきました。 日々の生活の中で、自分の至らないところに気づくことが多くあります。 例えば、最近私は、常人のさまざまな効率的で合理的な物事の対処の仕方に執着し、他人が仕事を先延ばしして失敗することに苛立っています。これは、こうした常人の観念に執着した上、それを自分の考えとし、否定するのではなく、成り行きで考えてしまい、それはまた「自我」に対する執着となりました。 ゆえに、排除し、否定しなければならないのは、常人の観念だけでなく、「自我」というものだと理解しています。

 またもう一つ、自分を激怒させる物質もあります。この物質が私に「仕返しする」方法で問題を解決させ、他人が自分の「限界ライン」に踏み込んだ時に、抑えきれずに怒り、時には事態は「どうなっても知らないから」と思うほど怒ります。 これはまさに魔性の現れであり、今後はもっと注意を払って修めて、取り除かなければなりません。

 私が特にここで言いたいのは、もし自分が法の要求に従い、確実に修めてきたのであれば、自分は法の要求に達するまでは程遠いとは思わないでしょう。同修から見れば、私は一生懸命修煉しているように見えても、大法の要求にはほど遠く、まだまだだということが自分でもわかっています! いつも、普段よりも努力をした日が1日か2日続いた時に、ようやく少し標準に近づいたと感じるのですが、そうではない時はたいてい合格ラインぎりぎりに超えただけで、良くても70点くらいです。 いつも物足りなさを感じているため、自分を誇りに思うことができません。

 この法門では、私たちは自分の修煉してできた部分は切り離され、修煉してできていない部分は毎日向き合っていることを法から知りました。修煉において、なぜ自分がすべて良く行っていると感じるのか、本当に理解できません。このような考えは傲慢になり、自己の心により魔が生じる資本となったのでしょうか? それは確実に修めてない証拠かもしれません。そのため自分にはまだ向上すべき部分を見出すことができないのです。

 常人の心理学では、「ダニング=クルーガー効果」という非常に有名な認知上の誤りがありますが、参考になるかもしれません。この効果は、能力が十分でない人は概して独善的であり、本当にその分野に精通している人は上には上があると見抜き、自分を過大評価しないことを示しています。


図:ダニング-クルーガー効果(写真:ウィキぺディア)

 この現象は上のグラフで示すことができます。ある分野に足を踏み入れた当初は自信が高まり「無知の頂点」にまでのぼせてしまいます。その後、さらに学びを深めていくと、専門分野の深さに驚き、自分など取るに足らない存在であることに気づきます。さらに時間を積み重ねることで、時間に比例して自信と実力が少しずつ高まっていきます。

 自分の心より魔が生じる人は、自分が優れていると思い込んで「無知の頂点」に立っているように感じます。傲慢であるがゆえに、自分も周りも見えていません。

 最近、地元でも天目が開いている某同修は「自分は優れている」と思い込んで、自分の心より魔が生じるケースがありました。その人が意見を言う限り、それを額面どおりに受け入れ、褒めたり肯定したりする同修も確かにいます。 このように相手を褒め、崇拝することは、相手を傷つけることに等しいのです!

 しかも、その人は身の程をわきまえないような発言をするだけでなく、明らかに大法から逸脱していることが多いのです。私たちは盲目に耳を傾けてしまったり、主意識を強く持つことができなければ、大法から学ぶのではなく、人から学んで問題が生じるのではないでしょうか?

 師父は、大法弟子の環境を正しい気風に満ちたものにするよう望まれています。海外でも除け者にされている誠実な古い同修がいたら、機会があれば同修の間で直言直行な発言をしても良いのではないでしょうか。私たちは発言する機会を捉え、皆がしっかり向上して、この状況を良いことに変え、もうこれ以上、師父に心配をかけてはなりません。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2023/8/3/-463736.html)
 
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