エンジニア趙淑媛さん 新疆女子刑務所で迫害され死亡(写真)
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 【明慧日本2016年8月31日】中国・新疆ウイグル自治区・克拉瑪依(カラマイ)市のドリリング会社のエンジニアの法輪功学習者・趙淑媛さんは、今年7月22日に、新疆女子刑務所で迫害により、死亡した。同8月8日、趙淑媛さんの遺体が火葬された。

法轮功学员赵淑媛
法輪功学習者・趙淑媛さん

 趙淑媛さんは、年配の法輪功学習者が江沢民を告訴することを手伝ったため、昨年11月5日に、克拉瑪依市克拉瑪依区公安局に拘束され、同年12月に克拉瑪依検察院に移送され、12月24日克拉瑪依法院に起訴された。趙淑媛さんの弁護士は案件をコピーするなどの手続きを行う際、法院に妨害されたことを、多くの部署に法院の行為を訴えた。その後、克拉瑪依法院は弁護士に通知なく、今年2月17日に開廷し裁判を行って、趙淑媛さんに5年の判決を下した。

 今年5月3日、趙淑媛さんは新疆女子刑務所に移送され、わずか2ヵ月と19日間で、迫害により死亡した。家族は遺体を克拉瑪依市で埋葬しようとしたが、刑務所側に拒否された。刑務所側が遺体を強制的にウルムチ市第二葬儀社に送って、葬儀も許さず、遺体の冷蔵の手続き後も遺族に渡さず、親戚の弔問の人数も限られていた。遺族は火葬に同意しない刑務所側に説明してほしいと求めたが、刑務所側はこれを説明せず、遺族に10日間後特別な理由がなければ、強制的に火葬すると伝えた。

 今年7月25日、趙淑媛の息子は、国家賠償を請求するため二人の弁護士を頼んだ。

 7月26日、二人の弁護士は新疆女子刑務所に国家賠償申請書を提出し、死亡の賠償費、葬儀費用、医療費、慰謝料等約200万元を求めた。8月2日、新疆女子刑務所は賠償しないと回答した。

 8月2日当日、趙淑媛さんの息子は新疆女子刑務所に検死するようにと申し込んだ。

 8月3日、新疆刑務所管理総局に国家賠償の再審査の申込書を提出した。

 8月7日、刑務所側が司法鑑定所を頼んで趙淑媛さんの遺体を検査した。

 8月8日、刑務所側は、趙淑媛さんの遺体を火葬した。

 趙淑媛さんの家族は国家賠償を提出した主な理由は、下記の通りである。

 今年5月10日、被害者・趙淑媛さんは、新疆医学大学第5付属病院で健康診断を受けた際に、各項目はみな正常であった。

 同年5月31日、趙淑媛さんは、弁護士と面談する時、顔色が悪くて、身体が極端に痩せ細り、体重はたったの30キログラム(趙淑媛さんが生前の話より、拘束する以前の趙淑媛さんの体重は、50キログラムだった)まで、痩せこけていた。それを見た弁護士は、趙淑媛さんに治療のため医療仮釈放を申し込んだが、新疆女子刑務所に拒否された。

 同年6月23日、趙淑媛さんの息子と弁護士は、もう一度医療仮釈放の申込書を提出したが、新疆女子刑務所は条件に合わないという理由で再び拒否した。

 同年6月26日、趙淑媛さんは心不全で意識不明になり、新疆医学大学第5病院に送られた。趙淑媛さんが蘇った後、刑務所側が退院観察を求め、病院側は刑務所の監管警察の獄政課長欧陽艶美に、「退院観察すれば、病状が重くなり、さらに命に関わります」と話したが、刑務所の監管警察官は退院観察と決めた。

 同年7月12日、趙淑媛さんは再び意識不明になって、救急車で新疆空軍病院に送られた。その診断は、病状が危険なため、身の回りのことはできないと診断された。趙淑媛さんは蘇ってから、またもや刑務所に連れ戻された。

 同年7月19日11時ごろ、趙淑媛さんはまた意識不明になって、新疆医学大学第5付属病院救急センターで応急手当をしたが、15時ごろ、蘇ってからまた意識不明になった。18時22分、病院側が危篤の知らせを出した。こんな危険な状態なのに、7月20日午前、新疆女子刑務所は趙淑媛さんを再び刑務所に送り返そうとした。趙淑媛さんの家族が強く反対したために送り返さなかったが、病院の全ての費用は、趙淑媛さんの家族が負担することになった。

 今年7月22日18時5分、趙淑媛さんは死亡した。

 女子刑務所が、数回の医者の話しを聞かず、強制的に趙淑媛さんを退院させた行為は、『国家賠償法』第17条第4項によると、刑事審査、検察、審判の機関、および刑務所などの管理機関と係員が、その権利を行う時、身体に傷害を負わせた場合、被害者は賠償を求める権利がある。身体傷害とは、拷問にかけて自白を強要すること、殴ること、虐待すること、他の犯罪者を使って人を殴り、虐待することなどにより、公民の身体に傷害を負わせるとか、死亡させることなどをいう。

 また、『国家賠償法』第35条により、第17条と合致する場合、人間の精神に傷害をきたした場合、その傷害を負わせた行為により与えた影響範囲内で、被害者に与えた影響をなくし、名誉を回復し、詫びる。酷い結果になった場合、それにふさわしい慰謝料を払わなければならない。趙淑媛さんの死亡は、家族に償わねばならぬもので、その結果も深刻であるため、遺族は以前の案件を参考にして、100万元の慰謝料を求めた。

 『最高人民検察院、民政部、司法部刑務所内で犯人死亡の処理の規定』、司法(2015)第5条によると、正常の死亡は人体の老衰や病気などが原因で、自然死亡にあたる。非正常死亡は、自殺や、自然災害、事故、他殺、体罰を加え虐待、射殺、および他の外部の原因による死亡のことであると記載されている。

 趙淑媛さんの場合は、非正常死亡に属し、虐待や迫害により死亡した。

(注:法輪功学習者を迫害している主要な関係者らの情報は、中国語のページを参照)

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/8/16/333046.html)
(English: http://en.minghui.org/html/articles/2016/8/18/158318.html)
 
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