常人の執着心に沿って真相を話す
■ 印刷版
 

文╱中国の大法弟子

 【明慧日本2016年10月30日】私は1997年に幸いにも大法修煉を始めた74歳の古い弟子です。

 師父は私たちに、「今の人は本当に救いがたいのです。彼の観念に合わせて、彼の気持ちに沿って話してはじめて、耳を傾けてくれます」[1]と説かれました。人々の教育水準や職業が違い、執着心も異なるため、それぞれの特徴を割り出し、それにそって、真相を伝えることができれば、良い効果が得られます。特に適切な話の切り口を見つければ、相手との距離を縮めることができ、三退を順調に勧めることができるのです。

 一、私達2人はともに泣いた

 ある日、1人の中年女性に会いました。私は「品の良い方ですね。ホワイトカラーの方でしょうか、スタイルも抜群です。何か秘訣でもおありですか」と声を掛けると、彼女は、「あなたも素敵ですよ」と言いました。私はさらに、「お会いしたことは縁によるものです。三退して平安を守るということをお聞きになったことがありますか」と尋ねました。彼女は「知りませんが、それはどういう事ですか」と聞きました。「私達は学校に通っていた時、誰でも赤いネッカチーフをつけ、共産主義青年団に入団しました。今日は、それらの組織から退くことをお手伝いします。そうすれば、神が中国共産党を滅ぼす時、あなたが巻き添えになることはありません」と丁寧に説明しました。「法輪功の人ですね。私は、それを信じません」と言って、その場を離れようとしました。その時、私は込み上げてくるものがあり、涙をこらえて思わず「私のような70代の者にとっては、あなたはわが子のように思えるのです」と言いました。

 彼女はびっくりした表情でこちらに向き直って、「ええ? 本当に70代ですか?」と聞き返しました。「74歳です」と答えると、彼女は「嘘でしょう、全然そんなふうに見えませんよ。50代にしか見えません」と言いました。「あなたは知識人のようですが、宇宙が回転していることをご存知ですよね。地球も自転しています。宇宙には成、住、壊、滅と言う法則があり、人間には生、老、病、死という法則があります。それは宇宙の特性です」と言うと、彼女はとても興味を示して、頷きました。

 そして、「宇宙は壊から滅に向かっています。今の人は誰もがとても利己的で、権力を手に入れれば、どんな悪事でもするのです。しかし、善悪には報いがあります。今、逮捕されている人たちは、ほとんど法輪功を迫害した人たちです。彼らは法輪功学習者の生体から生きたまま臓器狩りをしています。悪いことをすれば、いずれ返さなければなりません。私はあなたを決して騙しませんよ。あなたのようなよい人は、素晴らしい未来を有すべきです」と伝えました。

 彼女は泣き出しました。そして、私の手を握って泣きながら「おばさん、脱退します。私は共産党員です。先ほどはすみませんでした」と詫びました。私はすぐに「先ほどのことはもう忘れてください。『法輪大法は素晴らしい』 『真・善・忍は素晴らしい』をしっかりと覚えておいてください。あなたにも、ご家族にも有益ですから」と言いました。彼女は、「しっかり覚えました。ありがとうございました」とお礼を言いながら、その場を離れて行きました。

 そこにいた年配の夫婦は、この一部始終を見て笑っていました。「あなたの話は本当に素晴らしかったです」と言われました。「全部お聞きになりましたか」と言うと、「ええ、全部聞きましたよ、あなたがよい人だとすぐ分かりました。私たちはずっとここで聞いていました」と夫婦は言いました。「それなら、お二人も三退してくださいますね」と言うと、夫婦は重ねて、「そうさせてください、そうさせてください」と言いました。「『法輪大法は素晴らしい』『真・善・忍は素晴らしい』をしっかり覚えておいてくださいね」と伝えると、この夫婦はお礼を言って帰って行きました。

 二、話はとても道理に適っている

 スーパーマーケットの野菜売り場で、店員は客の2人の同修に、紫キャベツの食べ方を紹介していました。私はその紹介を聞いて、「ほんとに生きて行く限り、学び続けるべきですね。また一つ覚えました。この店員さんは優しくて、熱心ですね」と言いました。店員は笑顔いっぱいで私にも紹介しようとしました。「ただで教えてもらってはいけません。代わりに、よいことを教えます。三退して平安を守るって聞いたことがありますか」と聞くと、それを聞いた店員はすぐ表情を曇らせて、私に背中を向けました。「あなたは聞いたことがあるようですね。ごめんなさいね、私のような70代の年寄りはあなたを怒らせたくありません」と言いました。

 それを聞いた彼女はすぐこちらを振り向いて、「70代ですか? 60代にしか見えませんよ」と言いました。「私は74歳です。法輪大法を修煉して受益しました。昔、私は病人で、手術もいっぱい受けました。ほら、この傷跡を見てください。煉功してから、19年間、薬を飲んだことがありません。とても元気です。息子の嫁も、『お母さんは70代だけど、私達よりも元気です。ご飯も作ってくれるし、真・善・忍はほんとに素晴らしい』と言っていますよ。法輪功を煉功する人は、決してテレビで宣伝しているような人たちではありません。真・善・忍に基づいてよい人になろうとしています。師父は私たちに「殴られても殴り返さず、ののしられてもやり返さない」[2] 「何をしても人のことをまず考えるようにする」[3] 「まず他の人のことを配慮して無私無我で、なおかつ他人を先に、自分をあとにするという正覚にまで修め遂げなければならない」[4]と教えてくださっています。先ほど、あなたの気持ちを考慮しなくて、悪かったですね。すみませんでした」と謝りました。すると、彼女はすぐに、「おばさん、あなたの話はとても道理に適っています。そのような話が大好きです。そう説明してくれれば、すぐにでも三退します」と言いました。

 最後に、彼女に「言い方はすこし固かったかもしれませんが、みんなあなたの為に真相を伝えています」と言うと、彼女は「ありがとう。時間があれば、また来て話をしてください」と言いました。

 三、あなた達には非常に感服した

 ある日、スーパーマーケットの送迎バスを待っている時、50歳ぐらいの男性がベンチに座っていました。私は彼に「バスをお待ちですか? 幹部の方のようですね」と言うと、彼は私をちらっと見て何も言いませんでした。「あなた達幹部は、物の見方が違いますから、今のトラとハエを同時に叩くキャンペーンをどう見ていますか? 人々が言うように『腐敗問題を解決すれば党が滅び、腐敗問題を解決しなければ国が滅びる』ことになるのでしょうか」と聞くと、彼は「そんなことはない」とだけ答えました。

 私は引き続いて「上層部の戦いは熾烈(しれつ)ですね。宇宙は回転し、地球も自転しています。宇宙には成、住、壊、滅の法則があり、人間には生、老、病、死の法則もあります。これは宇宙の特性です。人間は自然の法則を止めることはできません。歴代の王朝もそうでしたが、天災が多い時は王朝が交代する時期です(彼はずっと黙って聞いていた)。江沢民は天安門事件に関わった学生を弾圧してトップまで登りつめ、彼が政権を握っている間、政治家や官僚はひどい汚職をしました。さらに、法輪功を迫害して、今のように繁栄した状況が長く続くと思いますか? 人間が治めなければ天が治めます」と言いました。

 「あなたは法輪功の人ですか?」と彼は聞きました。「その通りです。法輪功はテレビで宣伝したようなものではありません(私は少し興奮し、彼はずっと黙ったままでした)。私は法輪大法を修煉して受益しました。さもなければ、この74歳の学校にも行けなかった私が、これだけのことを話せると思いますか」と尋ねると、彼は頷きながら私を見つめて「一つ質問をしてもいいか」と聞くので、「いいですよ」と気持ちを落ち着かせて言いました。彼は「あなたはご飯を食べますか?」。私は笑いながら「もちろん食べていますよ。1日3食欠かさず食べています。まず生きていかなければならないでしょう」と言うと、彼は笑いながら「怒らないでください。あなたは中国人の美徳を備えています。あなたは『人が生をうけたそのはじめ、人の性はもともと善である』の善を持っておられ、それに、『之を知ることを知ると為し、知らざるを知らざると為す』の真も備え、さらに我慢強い忍耐力もあり、つまり「真・善・忍」を全部やり遂げていますね」と感心しました。

 「あなたは軍人出身でしょう。しかし、ご家庭はきっと知識人のご家庭に違いないですね」と私が言うと、彼は笑って「その通りです」と答えました。最後に、私は彼に法輪功がどういうものかを話すと、彼は実名で中国共産党を脱退し、重ねてお礼を言いました。彼はとても感銘を受けて、「今日は素晴らしい授業を受けました。あなたたちには敬服します」。

 私は学校に通ったこともなければ、人前で話すことは得意ではありません。小さい時から「おバカちゃん」と、大人は皆私をそう呼んでいました。私の家は地主兼資本家と認定され、小さい時からずっと劣等感を持ち、いつも無口でした。今は多くの人たちが真相を分かり、私のことを先生とまで呼んでくれます。ある日、1人の大学を出たばかりの新卒者に迫害の真相を話した時、彼の上司が下りて来て、エレベーターの中から大声で「また法輪功の人ですか? 早く出ていけ、出ていけ」と怒鳴ったとき、この新卒者は「このおばさんは先生のようです。物理を教えていたかもしれませんね」と言ったのです。

 注:
 [1] 李洪志師父の著作:『二〇〇四年ニューヨーク国際法会での説法』
 [2] 李洪志師父の著作:『各地での説法一』「シンガポール佛学会成立式典での説法」
 [3] 李洪志師父の著作:『轉法輪
 [4] 李洪志師父の著作:『精進要旨』「佛性に漏れなし」

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/10/13/336253.html)
 
関連文章