少女の涙
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 【明慧日本2016年11月21日】河北省秦皇島市撫寧牛頭崖に小さなケーキ屋さんがあります。2014年22日、この平穏な家庭に忘れがたい暗黒な出来事が発生しました。それを聞いた人々は悲しみで涙が止まりません。

 養子縁組した2人の姉妹

 この小さなケーキ屋の主人は王海金といい、奥さんの名前は蘆家栄といいます。家族には2人の娘がいて、13歳になる美蓮ちゃんと、9歳になる浄蓮ちゃんです。姉妹は生まれてからずっと様々な辛い経験をしました。

 王さんと蘆さんは晩婚のために子供がいませんでした。2004年、田舎の親戚から電話があり、今までに生まれた数人の子供は皆女の子で、その時妊娠していた6か月の子も女の子だったため中絶しようと考えていたそうです。電話を受けた王さんは「絶対に堕ろさないでください、生まれたら私に下さい」とお願いしました。電話を切った後、横で聞いていた奥さんは愚痴をこぼしていました。「人の子をもらうのに、あなたはなぜ1人で決めたのですか? 私は自分の子を産むつもりだったのに」。王さんは「中絶は殺生だよ。誰にとっても良いことではなく、しかももう6カ月だというのに、小さな生命だと思わないか?」と説得しました。このように生まれてきた子供は、王さん夫婦が引き取って育てることになりました。10年が過ぎ、今はすらりとした美しい娘さんになっています。

 その後、王さん夫婦に予想もしなかったことが起こりました。友人の夫婦が不妊症のため、2007年の秋に女の子の赤ちゃんを養子に迎えました。しかし家に連れて帰った翌日、赤ちゃんは先天性の病気を持っていたことが判りました。友人は泣きながら「長年子供がいなかったので養子をもらったのに、今度は先天性の病気でした」と言い、養子を解消して生みの親に返すと言いました。しかし生みの親は貧しく、計画出産の規定人数を超えており、扶養する経済力もなく、この子がいらないというのです。生まれてきたばかりの黒ずんでいるこの小さな生命を見て、王さん夫婦は話し合いました。先天性の病気をもつ赤ちゃんをもらう人がいますか? 私達が引き取りましょう! 私達は法輪功を修煉しているので、1人が修煉すれば家族全員が恩恵を受けるので、我が家に来れば病気が治ると思い、王さん夫婦は赤ちゃんを引き取りました。

 しかしこの選択は親戚や友人に反対されました。「あなた達はなんという愚か者だろう」 「厄介な者を背負うことになりますよ」 「今は可哀そうに思っているかもしれませんが、今後煩わしいことがたくさん待っていますよ」と。その当時、王さんの父親は交通事故で寝たきり状態になり、母親も足が悪く、認知症の義父を家で面倒を見ることになっていました。一度に3人を介護しなければならず、3年前に親戚からもらった女の子も手がかかり、今後24時間休むことなくもう1人の赤ちゃんを育てなければならず、その困難は想像できました。

 父親を失う

 2014年4月22日はこの家庭にとって暗黒の日となりました。一家の柱である王さんは、突然秦皇島市撫寧県の国家安全警察に強制連行されたのです。子供達は怯えながら叫びました。「パパは善い人です。犯罪もしていません。なんで逮捕されなければならないのですか?」

 この事件により、この善良な父親の王海金さんは,永遠に帰らぬ人となりました。この人は2人の女の子の命を危険の淵から救った善良な父親なのです。王さんは不当に同県留置場に3カ月収容され、拷問などの迫害によって心不全となり、瀕死状態で釈放され、2カ月後に惜しくもこの世を去りました。

'王海金遗照'
王海金さん
'王海金生前照片从看守所出来的第三天照片'
留置場から釈放された3日後の写真

 母親が不当に逮捕される

 その後の日々は、警官が店の中と外を監視し、子供は学校に行くのもドアを開けるのも恐れ、外に怖い警官がいると言います。お父さんが連行され、舞踊教室までは遠く、2人の子供は公共交通機関を利用するしかなく、しかも乗り換えもしなければなりませんでした。帰宅するときは空がすでに暗く、怖がる妹の手を握りながら恐る恐る帰宅しなければなりませんでした。警察のこのような侮辱、監視、尾行、威圧が幼い子供の心にどれだけ悪影響を与えたのでしょうか!

 2016年8月4日早朝、母親の蘆家栄さんは秦皇島駅で当地の警官に強制連行されました。数日間行方不明となり、後に秦皇島市留置場に収容されたことが判りました。同時に連行されたのは梁君さん、白雪松さんなどの4人が含まれています。

 善良な人が強制連行される

 父親が迫害によって亡くなったばかりで、傷が癒えないうちに新たな傷を負った王さん一家は、毎日涙を拭いきれず、不安と焦りの中で過ごしています。

 2人の子供は学校に通っていますが、学校が別々なので送り迎えに母親が必要です。善良な白雪松さんは、子供の世話をするために王さん宅を訪れた際、警官に強制連行されました。王さん一家は絶望的な悲しみの中にいます。

 国内外の正義のある方に呼びかけます。救いの手を差し伸べ、中国共産党と江沢民グループの学習者に対する野蛮な迫害を制止してください。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/11/13/337600.html)
 
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