母に対する十数年来の怨恨を除去した
■ 印刷版
 

文/中国の大法弟子

 【明慧日本2017年3月30日】母に対する私の恨みは由来深いものです。我が家には兄弟が7人いて、祖父母がいて、両親は一般労働者で給料は高くなく、貧しい生活を送っていました。小さい時から私は新しい服を着た覚えがなく、いつも姉たちが着られなくなった服を私は引き継いで、服が小さくなって着られなくなったら、また妹に譲りました。毎年の旧正月に肉が入った料理を食べられれば私は嬉しくてたまりませんでした。

 父の勤務先は家から遠く離れて、毎日の往復はたいへん疲れます。毎日の昼食に父はただトウモロコシで作った蒸しパンを2切れ持って行き、漬け物さえありませんでした。毎週たった1日の休日には洗濯や掃除をします。無口な父を母はよく怒って喧嘩しました。幼い私は父が大好きで、いつも父のために不平に思っていました。

 父は55歳の時に食道癌を患いましたが、母はあまり父の面倒を見てくれませんでした。癌を患って4カ月経った頃、もう食べられなくて点滴で命を維持していたとき、母は突然故郷に帰りました。その時、私の弟と妹はまだ小学生で、母は重病の父、小学生の弟と妹を年配の祖父母に残して1人で帰省したのです! 父はどうしてもその打撃に耐えられず、面倒を見てくれる人もいない中で、自殺しました。

 父に対して母は冷たすぎると思って、それから、私は心の底から母に恨みを持ち始めました。父が亡くなってからの十数年間、私は母に対して笑みの一つも見せたことがありません。

 法輪大法を修煉してから、人を恨んだりしてはいけないと分かっていても、母に対する恨む心をどうしても放下できませんでした。私はなぜ母を恨んでいるのか、両親の間の恩讐にこだわりすぎたからだと思います。そのこだわりは他でもなく、情の現れです。

 師父は『轉法輪』に「よくお話ししているように、人と人との間にトラブルが起きて、ある人が他の人を蹴ったり殴ったりしている場合でも、もしかすると殴られた人が殴った人に借りがあったからかも知れません。二人の間はそれで帳消しになるでしょう。あなたが入ると、それが帳消しにならず、次回にまわされてまた一からやり直さなければなりません。つまり、あなたに因縁関係が見えなければ、間違ったことをしやすいし、それによって徳を失いやすいのだということです」とおっしゃいました。両親の間では誰が正しいか誰が悪いのか、常人のレベルではその因縁関係が見えないのです。では、私がどうして彼らの間の因縁関係にそんなに固執するのでしょうか? 十数年来、私はずっと母に対する恨みを抱えて、情の渦の中で回りに回って、また新しい恨みを生じていたのです。大法に出会う前、母に対する恨みの根本的な原因が分からなくて、それから解脱する方法も知りませんでした。

 師父は『轉法輪』にまた「高い次元から見れば、この理も変わります。しかし、常人にはそのことが分かりません。高い次元からこの理を見れば、まるっきり違います。常人社会で正しいと思われた理は、本当に正しいというわけではありません。高い次元から見て正しいと思うことこそ、本当に正しいことなのです。こんなことはよくあります」とおっしゃいました。大法の法理は私の心に潜んでいた恨みの根本的な原因を解明してくれ、私を憎しみの苦痛から解脱させたのです。人間のすべての苦痛は業力から由来し、人間は業を返すために人ごみの中で出会って結婚するのです。法理が分かってから、両親の人生を振り返って見ると、とても苦しく疲れて、とても哀れだと思いました。母に対してもう恨む心はとっくに消えて、代わりに慈悲が生じました。

 恨む心は一回できれいに除去されたのではなく、私は何度も繰り返しました。母は私に優しくない時、それほど強くありませんが、脳裏にその恨みがまた蘇ったりします。今の私は、どのように執着心を除去するか分かっているため、恨む心を発見すると、私はすぐに内に向けて探して、学法し、発正念でそれを除去します。そのように何回も繰り返して、やっと長年の恨みを除去することができました。

 その恨む心を除去してから、母に対する見方が変わっただけでなく、息子、兄弟姉妹たちに対しても、誰が良いか誰が悪いかのような見方をしなくなり、誰に対してもただ慈悲の心を持って接するようになりました。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2016/7/27/331961.html)
 
関連文章