【明慧日本2017年6月7日】吉林省長春市の法輪功学習者・王彩霞さんと娘の劉東洋さんは、昨年7月21日、農安県610弁公室、公安局・国保大隊(法輪功迫害の実行機関)の警官らに自宅から連行された。また、先月27日、王さん親子は長春市南関区裁判所に不当な裁判をされた。
裁判所は王さん親子の弁護士に5月22日朝9時、開廷前の会議に参加するようにと通知した。その会議で、27日に王さん親子に対する開廷を決めるという。
中国の『刑事訴訟法』の規定によると、「国家の機密関連事件と個人のプライバシー関連事件以外、刑事事件などは公開で審理する」と決められているのだが、王さんの家族、親戚、友人は5月25日、裁判所へ行って傍聴の証明証を受けとろうとしたとき、裁判所側から証明証が発行されず、王さんの息子1人だけに発行された。その理由を聞いたが、返事はなかった。
そして、5月27日朝6時ごろ、裁判所の前にすでにパトカー数台が止まっており、警官らも大勢おり物々しい警戒体制がとられた。警官は裁判所の周りに止まっている車を検査し、ある車の中から中年男性を派出所に連行した。また、裁判所前を通る人にも尋問をし、特に年配の人には詳細な尋問をした。
昨年7月21日朝5時ごろ、王さんはドアを叩く音が聞こえ、ドアを少し開けて「誰ですか」と聞くと、「警官だ」と返答があった。その途端、私服警官ら5~6人が王さんの家に押し入ろうとしたが、王さんと娘、息子が必死でドアを閉めた。
しかし、警官らは工具で窓をこじ開け、窓から王さんの家に不当に侵入した。王さんの息子は大声で警官を責めたため、警官に殴られて倒れ、足を負傷し出血した。警官は王さんの家からパソコン、プリンター、携帯電話、法輪功関連書籍2冊、現金1万7千元などの私財を押収した。
王さん一家3人は警官に連行されたが、法輪功を学んでいない息子だけは釈放された。娘は第四留置場に拘禁され、王さんは血圧が高くて、留置場側に入所を拒否され、農安県中医院に送られた。病院で王さんは無理やり注射をされ、翌日に第四留置場に移送された。留置場に入れられた翌日、王さんは再び高血圧が210mmHgまで上昇したが、解放されなかった。
8月29日、王さん親子は逮捕令状を出された。それから、家族と弁護士は農安県国保大隊に行き、案件のことを聞いたが、警官は「案件は検察に移した。検察院に聞きなさい」と言った。しかし、家族は「私たちは検察院に行ってきました。検察はまだ受け取っていないと言いました」と答えると、警官は「リーダーに聞かないと、俺らにはわからない」と言った。家族は「私たちはこの前来たとき、同じ話をしました。リーダーはどこにいますか? リーダーに電話してくれますか」と言うと、警官は「ここは国家の秘密機関だ、電話なんかない。午前8時半~9時半以外の時間には、ここには誰もいない」と言った。
息子は押収した1万7千元の現金を返すように求めたが、警官に「お前の母親はどんな罪を犯したか知らんのか? お金を返してほしいと! それなら、検察に行け!」と怒鳴られた。
南関区検察院は今年2月、王さん親子の案件を同区裁判所に移したという。
現在、王さん親子は引き続き、長春市第四留置場に拘禁されたままだ。
(注:法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)